MacBook Air(2018)とMacBook Pro(2018)をベンチマークスコアで比較する
MacBook Air(2018)をメインマシーンとして使ってみた結果、僕のように大量のアプリケーションを起動しながらガツガツ作業するような使い方では様々なシーンでパワー不足を感じるようになった。
普段の作業内容を実際に試した上で、MacBook Air(2018)とMacBook Pro(2018)のベンチマークスコアを比較してみることに。比較するマシーンのスペックは下記の通り:
| MacBook Air(2018) | MacBook Pro(2018) | |
|---|---|---|
| CPU | 1.6GHzデュアルコア第8世代Intel Core i5プロセッサ (Turbo Boost使用時最大3.6GHz) |
第8世代の2.7GHzクアッドコアIntel Core i7プ ロ セッサ (Turbo Boost使用時最大4.5GHz) |
| RAM | 16GB 2,133MHz LPDDR3メモリ | 16GB 2,133MHz LPDDR3メモリ |
| SSD | 512GB SSDストレージ | 1TB SSDストレージ |
| GPU | Intel UHD Graphics 617 | Intel Iris Plus Graphics 655 |
| 価格 | 200,800円 | 319,800円 |
性能差を考えるとMacBook Pro(2018)の方が上回っていて当然だが、どの程度差があるのかを紹介する!
CPU性能の比較:MacBook ProがMacBook Airを圧倒
まずは「Geekbench 4」でCPU性能を測定。MacBook Air(2018)のシングルコアスコアは「4047」、マルチコアスコアは「7616」。MacBook Pro(2018)のシングルコアスコアは「5333」、マルチコアスコアは「16862」。
シングルコアで約30%以上、マルチコアで221%以上もの差がある。
MacBook Air(2018)にはTDPが7Wという消費電力が控えめのCPUが搭載されていることに加え、コア数はあくまでも2つ。MacBook Pro(2018)のCPUはTDPが28Wとなっていてパワーがあり、コア数も4コア。これらの差がベンチマークスコアに現れている。
GPU(OpenCL/Metal)性能の比較:1割程度の差
続いて「Geekbench 4」による「OpenCL」および「Metal」のベンチマークスコアを比較する。「OpenCL」のスコアは、MacBook Air(2018)が「20984」、MacBook Pro(2018)が「23128」。その差は約10%。
「Metal」のスコアは、MacBook Air(2018)が「22038」、MacBook Pro(2018)が「25284」。その差は約14%。
「OpenCL」および「Metal」はどちらも性能差はあるものの、個人的には思っていたほどの性能差は感じなかった。
そもそもグラフィック性能を必要とする作業自体は「Adobe Photoshop CC 2019」でRAW写真を現像する時ぐらいなので、正直ここにより大きさがあったとしても日頃の作業内容では実感する機会は少ないと思われる。
実際、dGPUを搭載していない13インチ型MacBook Pro(2018)を使っていても、単体では「写真」アプリで次々と編集作業を行うとグラフィック性能不足で反応遅くなることは少なくない。
なお、「OpenCL」および「Metal」のスコアが13インチ型「MacBook Air/Pro」の2倍スコアを出している15インチ型MacBook Pro(2017)の場合、「写真」アプリがもたついたことはほとんど記憶にない。
SSDの性能比較:1TBの方が512GBよりも断然高速
「MacBook ProのSSD容量(ストレージ)の選び方【購入ガイド】」でも触れているが、基本的にストレージ容量と転送速度(読み書き速度)は比例する。
今回使用しているMacBook Air(2018)のSSDは512GB。一方、MacBook Pro(2018)には1TBとなっていて、その差は多少あるとは予想していたが、予想以上に大きかった。
MacBook Air(2018)の書き込み速度は1632.7MB/s、読み込み速度は2006.0MB/s。一方、MacBook Pro(2018)の書き込み速度は2350.8MB/s、読み込み速度は2609.8MB/s。書き込み速度で約43%、読み込み速度で約11%その差があった。
MacBook Air(2018)のスコアを見る限りでは十分な性能が出ていると言えるが、様々なシーンでパワー不足を感じる要因の1つとしてSSDの性能差はあったのかもしれない。
MacBook Pro(2018)と比べて特にCPUとSSDに性能差
基本的なベンチマークスコアしか比較していないが、以上をまとめるとMacBook Air(2018)はMacBook Pro(2018)と比べて特にCPUとSSDの性能に差があり、GPU性能も多少の違いはあれどそれほど大きくはない、ということが分かった。
僕の作業内容で感じていた反応のタイムラグや処理速度の遅さはベンチマークスコアで性能差が特に出ている2つの要因に起因するのではないかと思い、こればかりはeGPUのような外部ユニットで強化できるものではないため、やはり僕はMacBook Pro(2018)をメインマシーンとして使うのがベスト、と言える。
ただ、これはあくまでも僕の場合の結論。僕のように時間と戦いながら大量のアプリケーションを起動し、キーボードをガツガツと叩いているような人でなければMacBook Air(2018)のパフォーマンスでも十分だという人も多いハズ。
あえてこのように指摘する理由は、当然、価格にも差があるからだ。今回比較した2機種の価格差は約10万円。仮にMacBook Air(2018)のSSDを1.5TBにしても価格は288,800円となり、僕の使用している13インチ型MacBook Pro(2018)よりも安い。
1つだけ言えることは、本体で文字を打つ場合はMacBook Air(2018)の方が圧倒的におすすめ。キーボードの打ち心地は今のMacBookシリーズの中で間違いなくナンバーワンだ。
僕はたまに記事執筆に没頭するためにあえて外部ディスプレイを使わずにMacBookのキーボードを叩きたいときがある。これまではMacBook Pro(2018)を使っていたが、これからはMacBook Air(2018)をその時のために活用する、という非常に贅沢な活用方法をしようと思っている。
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