絵本の世界観が現実世界で楽しめる「ヨシタケシンスケ展かもしれない」に行ってきた
ヨシタケシンスケ作品の世界観が好きな人は絶対行って欲しい!壁一面に飾られたスケッチがおすすめ
東京・世田谷文学館で7月3日まで開催されている、「ヨシタケシンスケ展かもしれない」に行ってきた。
大人気の展覧会で、事前予約は必須。観覧料は一般が1,000円、65歳以上・大学生・高校生が600円、小中学生が300円、未就学児は無料。今後は兵庫会場(市立伊丹ミュージアム)、広島会場(ひろしま美術館)、愛知会場(松坂屋美術館)での開催が予定されている。
我が家はヨシタケシンスケ氏の絵本を数冊持っており、子どもだけではなく大人も1人で黙々と読んでしまうほどの人気。老若男女関係なく役立つ人生の教訓を、特徴的なイラストと分かりやすい言葉で説明してくれる。インターネットで荒れている人は、一度ヨシタケシンスケ氏の絵本を読んだほうが良い。
眠さゆえのグズグズだった次女を抱えながらの観覧のため、思っていたほどじっくり見ることはできなかったが、ヨシタケシンスケ氏の世界観が好きな人は確実に楽しめる展覧会だ。中の様子をレポートしたい。
絵本の世界観を体験できる、新感覚の展覧会
会場はこっちかもしれない
会場は世田谷文学館の2階にある。エレベーターもありベビーカーでも上がれるが、展示場内は混み合っているため周りづらいかもしれない。
各所に置かれている案内が、絵本のワンシーンが使われており楽しい。絵本『もうぬげない』より。
会場に入る前がいちばんたのしいのかもしれない
会場に入る前も楽しみだったが、入ってからも楽しかった。絵本『ころべばいいのに」より。
他のお客さんとはなしがあうかもしれない
家族連ればかりではなく、老若男女で賑わっていた。絵本『なつみはなんにでもなれる』より。
受付の人があなたにひとめぼれするかもしれない
受付の人に一目惚れされたかは確認できなかったが、受付含めスタッフの方々はとても親切だった。絵本『ぼくのニセモノをつくるには』より。
展示室内の撮影は、動画撮影およびフラッシュ撮影を除けば問題なし。SNSへの投稿もOK。推奨ハッシュタグは「#ヨシタケシンスケ展」「#世田谷文学館」だそう。
ほんとうの会場はこっちかもしれない
「さわらないでね」ステッカーもヨシタケシンスケ仕様。可愛い。
会場のウラ側
「会場のウラ側はこんな感じ」と書かれた付箋。「どんなものにも、どんな人にも、ウラ側があるんだね」という言葉、冷静に考えるとなかなか深い。
スケッチ
中に入ると、ヨシタケシンスケ氏が常に持ち歩いているという手帳の実寸大複製原画。手帳が予想より小さく、絵も小さい。そしてどれも面白い。ヨシタケシンスケ氏の脳内を覗き込んでいる気持ちになれる。
会場内に飾られている原画を見るのも楽しいが、個人的にはスケッチが1番面白かった。可能であればすべて見たい。
つまらなさそうにしていると、係の人がコチョコチョしてくるかもしれないらしい。危険だ。
なぞでシュール
要所要所にこの手の展示がある。とてつもなくシュールなのだが、何か惹きつけられるものがありついつい見てしまう。
あなたもりんごかもしれない
絵本『りんごかもしれない』より、りんごになれる体験コーナーがある。僕はなれなかった。
もう一度チャレンジしてみたが、見知らぬ女の子と共演してしまった。親が「あなた映り込んでるよ!」と半ギレ気味で注意されていて、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
絵本『ころべばいいのに』でお馴染みのキャラクター。なかなかの威圧感だった。こんなやつが来るぐらいなら、嫌な気持ちにならずにゲラゲラ笑いながら過ごしてニコニコして寝たほうがいいに決まっている。
会場に元カレがいるかもしれない
絵本『わたしのわごむはわたさない』より。大量のラブレターを束ねるほどの人気者だからなあ。
りんごでうるさいおとなをだまらせよう!
絵本『りんごかもしれない』より。りんごを口に放り込むと表情が変わる体験型コーナー。子どもたちに大人気だった。
長女はこれをやるために来場したと言っても過言ではない。真剣にボールを投げ、5球目で見事に成功していた。
日本語以外に翻訳されたヨシタケシンスケ絵本
『りんごかもしれない』、『ぼくのニセモノをつくるには』、『なつみはなんにでもなれる』などの翻訳された本が展示されていた。世界展開するヨシタケシンスケ氏の絵本、すごい。
「てんごくのふかふかみち」と「じごくのトゲトゲイス」
絵本『このあとどうしちゃおう』より。「てんごくのふかふかみち」と「じごくのトゲトゲイス」が体験できるコーナーが用意されていた。絵本の内容を現実世界で体験できるとは、絵本を読んだことがある人にとってはワクワクする体験だろう。
『このあとどうしちゃおう』は読めていないが、「てんごくのふかふかみち」のふかふかを体験した。
「じごくのトゲトゲイス」は、まるでお尻の足つぼ台。なかなか痛い。
ヨシタケシンスケのかもしれない年表
ヨシタケシンスケ氏の半生を描いた年表。サラリーマン時代、美術屋やイラストレーター時代が経て絵本作家となったそうだ。
ボクがおさえてるあいだに…いってくれ!
絵本『このあとどうしちゃおう』より。
あなたのみらいはこれかもしれない
出口の前には、自分の未来はいくらでも変えられる、なると思っていた未来が必ずしもそうとは限らないなどのメッセージが書かれている。そこそこいい歳の大人である僕でも、読んでいてジーンと来てしまった。
その先には「あたなのみらいはこれかもしれない」カードを引く場所があった。僕は一匹狼だった。なんでや。
トイレにいっといたほうがいいかもしれない
出るとトイレがあり、絵本『おしっこちょっぴりもれたろう』でお馴染みの男の子が「トイレにいっといたほうがいいかもしれない」と言っている。この案内に助けられている子連れ家庭は多いだろうなあ。
もともと展覧会に積極的に足を運ぶような性格ではないが、「ヨシタケシンスケ展かもしれない」は行ってよかった。絵本の世界観を現実世界で体験できて非常に面白かった。
1階には多数のグッズ売り場があり、我が家は本を2冊、クリアファイル、バンダナ、マスキングテープ、付箋など、細々と買い込んでしまった。グッズ売り場は入場券なしでも立ち寄れる。僕は「仕事や勉強にいきづまった時に頭にかぶる用クリアファイル」を購入。きっと役立つだろう。
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アートの展覧会ってガイド(解説)がほぼなくて、観客に自由に鑑賞してもらうスタイルだったり、反対にガイドだらけで本来の展覧会の本質が見えにくくなってしまう場合があったりで、なかなか「観客にどこまで任せるか」具合を決めるのが難しいと思います。そういう中でこういうように自然に観客に問いかけつつも導いていく方式は老若男女に分かりやすくてとても良いと思いました。
なるほど!これは絵本の世界というよりは、とんちの効いたアートみたいな感じで、むしろ大人の方が楽しめて笑えますね!
娘さんも楽しそうで良いですね!ゴリさんは大容量リュックを背負って撮影していたのかな?