Apple、App Storeにリスティング広告の導入を検討中か?!
App Storeの検索アルゴリズムはお世辞にも良いとは言えない。今でこそ改善されつつあるが、一時期は人気アプリに関する主要キーワードで調べてもそのアプリが上位表示されないことも少なくなった。
ユーザーとしては欲しいアプリが探しづらく、デベロッパーとしては特定のキーワードで検索してきたターゲット層にアピールできない。この状況を改善するべく、Bloombergによると、AppleはApp Storeの検索周りの改修を行う秘密のチームを結成したことが判明。そのうちの施策としてApp Storeにリスティング広告の導入を検討していることが明らかになった!
狙いたいキーワードで上位表示するために金で解決
そもそも業界外の人にとって「リスティング広告」という表現に馴染みがないかもしれない。
「リスティング広告」とは、検索エンジンの検索結果ページに検索されたキーワードと関連性の高いサイトを有料で上位表示できる広告手法。平たく言えば、「お金を払ってアプリの露出度を増やす仕組み」。App Storeの場合、例えば「Twitter」と検索したところ現在はTwitter公式アプリが表示されるが、一定の費用を支払うことによってTwitter公式アプリよりも上位表示することができる、ということだ。
この仕組みはGoogleで検索した場合の検索結果で見られるものと同じ。実はGoogle Playでも既に導入されている(下記スクリーンショットにある「広告」と書かれたアプリが「カードゲーム」で出稿していると思われるアプリ)。
結成された「秘密のチーム」は100名ほどで構成され、以前撤退が発表された「iAd」のメンバーだそうだ。アプリ内における広告運用のノウハウをApp Store全体に活かす狙いだ。
資金力のあるデベロッパーにとってはアプリの露出度を高めやすく歓迎するべき流れだが、逆に個人開発者や小規模のスタートアップにとっては不利な状況になり得る。Appleがどのような運用方法にするのか、気になるところだ。
実現すればAppleにとって大きな収入源の1つになり得るが、ユーザーに広告であることをしっかりと明示する必要があり、リスクもある。Appleはリスティング広告の導入以外にもApp Storeの検索に関する改善策を検討していると報じられているが、具体的な内容は明らかになっていない。
(via 9to5Mac)