Apple、Qualcommを提訴ーー10億ドルの支払いを要求
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AppleがiPhone向けにLTEチップを供給するQualcommを提訴したことが明らかになった。10億ドルの支払いを要求している。
CNBCが入手した公式コメントによると、AppleはQualcommが不当なライセンス費用を請求しているとして、他のセルラー通信に関するライセンス費用をすべて合算した金額の5倍近くかかっていると訴えている。
実は、Qualcommは独占禁止法抵触を理由に韓国の独占禁止当局から8億5,300万ドルの支払いを命じられている。今回、Appleの提訴内容にはAppleが独占禁止当局と協力したことへの報復措置としてQualcommが10億ドル(約1,146億円)の支払いを保留していることが明らかになっている。
切っても切れない関係に作り上げたQualcomm
Appleによると、QualcommはQualcommが関係ない領域までライセンス費用を求めているという。「Touch ID」やディスプレイ技術、カメラなどに関しても費用が発生していたことを指摘している。
新しい技術を採用すればなぜかQualcommに一部費用が発生する。それならばQualcommを切り捨てればいいのではないかという発想になるのは当然のことだが、そういうわけにもいかない理由がある模様。
Qualcommは他の企業と協力し、バアに寄っては業界スタンダードとなるような通信技術を共同で開発する。そのため、必然的にQualcommの技術を使わざるを得ない状態が生まれ、それを良いことに必要以上に高額な請求を行っていたようだ。
同社は過去に何度も独占禁止法で世界各国で訴えられている。2009年8月には韓国で2億800万ドルの支払いが命じられ、2015年2月には中国で9億7,500万ドルの支払いが命じられていた。直近では2015年12月に欧州委員会に独占禁止法抵触の指摘を受けている。
(via The Verge)