サブスク不要でモネもゴッホも。TCLの壁掛けテレビ「A400 Pro」が他社アートテレビを超える理由
量子ドット×ミニLED×低反射パネルで画質も妥協なし。厚さ約4cm、壁との隙間わずか3mmの"飾るテレビ"を実機で確認してきた
TCLジャパンは、新コンセプトの4Kテレビ「A400 Pro NXTVISION TV」シリーズを発表した。テレビを”観るもの”から”飾るもの”へと拡張する製品で、量子ドット×ミニLEDによる高画質と、世界の名画やAIアートを表示する「アートギャラリーモード」を両立している。クラウドファンディングプラットフォーム「GREEN FUNDING」にて、2026年3月19日(木)12時から先行支援の受付を開始する。
僕はTCLジャパンが開催した新製品説明会に参加してきた。前モデル「A300W NXTFRAME TV」の後継にあたるA400 Proは、シリーズ名の「A」が「アート」を意味するとおり、テレビを絵画のように壁に馴染ませることを目指したモデルだ。実機に触れてみると、とにかく薄い。最新のテレビがここまで進化しているのかと素直に驚かされた。
説明会では、TCLがアジアパシフィック地域の中で日本市場に対して強い意欲を持っていることが伝わってきた。世界的にテレビの大型化が進む中、日本ではまだまだ小さいサイズが優先されがち。TCLとしてはA400 Proを通じて大型テレビの魅力を訴求し、日本市場を盛り上げたいという思いがあるようだ。
壁との隙間わずか3mm、厚さ約4cmのスリム設計
本体の厚さは39.9mm。壁掛け時には壁との隙間がわずか約3mmに抑えられ、まるで額縁の絵画のようにピタッと張り付く。フレームにはライトウォールナットの木目仕上げが採用されており、さまざまなインテリアに自然に調和するデザインだ。
設置方法は壁掛け(推奨)、別売のフロアスタンド(42,800円)による絵画風の床置き、従来どおりのTVボード置きの3通り。壁掛け設置のハードルを下げるため、適合する壁の条件などの詳細はGREEN FUNDINGのページに掲載される予定だ。なお43インチ用のフロアスタンドは現時点では用意されていない。
サブスク不要で楽しめるアートギャラリーモード
A400 Proの目玉機能である「アートギャラリーモード」は、テレビを使っていない時間にも部屋をギャラリーに変えてくれる。モネやゴッホなど約100点(ミュージアム内には86点の傑作)の絵画データがプリインストールされており、電源を入れるだけですぐに楽しめる。
注目すべきは、追加課金なしで利用できるという点だ。他社のアートテレビでは有名絵画の表示にサブスクリプションが必要なケースが多いが、TCLは内蔵コンテンツとして提供している。これは結構大きなアドバンテージだと感じた。
絵画は単なる静止画ではない。作品がゆるやかに動き、それぞれに合わせたBGMが流れる「生きている傑作」機能は没入感が高い。実機デモでは絵画の切り替えもキビキビしていて、操作のもたつきは感じなかった。
AIアート生成やフォトウォールも搭載
「素敵」「星空」などのキーワードをランダムに選ぶだけで、AIが約3秒でオリジナルの絵画を生成する機能も面白い。自分だけの一点ものをテレビに飾れるのは新鮮な体験だ。
そのほか、暖炉や自然の風景を環境音とともに表示する「リラックスタイム」、Wi-Fi経由(TCL Homeアプリ)やUSBから写真をアップロードしてスライドショー表示できる「フォトウォール」、金魚が泳ぐデザインのデジタル時計やメッセージ表示機能も備わっている。テレビを”飾るもの”として活用するためのギミックが、これでもかと詰め込まれている。
マットスクリーンの質感が絶妙、輝度10%でも実用的
画質面では、TCLが得意とする量子ドット技術(QLED)を採用し、色域DCI-P3 93%、10億色超の広色域を実現している。55インチ・75インチモデルにはミニLEDバックライトを搭載し、ローカルディミングによって黒がしっかりと締まる。分割数は75インチが約240分割、55インチが112分割だ。
パネルには光の映り込みを抑える低反射パネルを採用。従来の広視野角方式と比較して約3倍の透過率を誇り、高輝度で明るい画面を実現している。これが油絵のような質感の再現に一役買っており、アートギャラリーモードとの相性が抜群だった。
178度の広視野角を維持しつつ、マット仕上げにより反射を抑えた設計で、斜めから見ても色の変化は少なく見やすい。
説明会では輝度を10%まで下げたデモも行われたが、正直それでも十分に視聴できるレベルだった。輝度を落としても綺麗に表示できるということは、消費電力の削減にも直結する。マットな仕上がりは想像以上に良く、このパネルはA400 Proの隠れた武器だと思う。HDRはDolby Vision IQ、HDR10+、HLGに対応する。
55インチ以上は4K/144Hz、ゲーミング用途にも対応
55インチ・75インチモデルはリフレッシュレート最大144Hzに対応。DLG(ダブルラインゲート)技術により1080p/最大288Hzでの表示も可能で、VRRによるスタッター・ティアリングの低減にも対応している。ゲーミングモニターとしても十分な性能だ。
43インチモデルは60Hz(VRR 48-60Hz)にとどまる。ゲーミング用途を重視するなら、55インチ以上を選びたいところだ。
オンキヨー監修サウンド、Bluetoothスピーカーとしても優秀
音響面では、オンキヨーと共同開発したサウンドシステムを搭載している。フラットな壁掛けデザインを維持するため、スピーカーは本体サイドに2基配置。音が前方に抜けるようチューニングされており、Dolby AtmosとDTS:Xの立体音響にも対応する。
実際に聴いてみると、結構良い。説明会ではiPhoneをBluetooth接続して音楽を再生するデモも体験したが、テレビをBluetoothスピーカーとして日常的に使うのも全然アリだなと感じた。アートギャラリーモードで絵画を飾りながら音楽を流す——そんな使い方が自然にできるのは、このテレビならではの魅力だ。
本命は55インチ、”大は小を兼ねる”の精神
サイズ展開は43インチ、55インチ、75インチの3モデル。通常販売価格は以下のとおりだ。
- 75A400 Pro:278,000円(税込)
- 55A400 Pro:149,800円(税込)
- 43A400 Pro:89,800円(税込)
説明会で印象的だったのは、TCLが55インチモデルを本命として位置付けていることだ。43インチは機能を控えめにして価格を抑えたエントリーモデルという位置付けで、55インチ(または75インチ)を選んでほしいというのがTCLの本音だという。50インチと55インチでは価格差がほとんどないため、”大は小を兼ねる”の精神で55インチを選択したそうだ。
販売はGREEN FUNDINGでの「テストマーケティング」として、2026年3月19日12時から2026年5月8日23時59分まで実施される。支援者のフィードバックをもとに「アートテレビ」というカテゴリーの市場性を検証していく狙いがある。
スマート機能と現時点で不明な仕様
Google TVを搭載し、Googleアシスタント、Amazon Alexa、AirPlay 2、Chromecastに対応。4K対応のWチューナーを内蔵している。接続端子はHDMI 2.1、USB 3.0、USB 2.0、LAN、光デジタル音声出力だ。
Gemini AIについては55インチ・75インチモデルに対応するが、説明会の質疑応答では具体的な対応内容について現時点では不明との回答だった。そのほか多くの細かい仕様も現時点では明らかにされておらず、今後GREEN FUNDINGのプロジェクトページで順次公開されるものと見られる。
リモコンのデザインだけが惜しい
一点だけ気になったのがリモコンだ。本体のデザインがここまで洗練されているだけに、リモコンは”古き良き”スタイルで結構大きく、デザイン性に欠ける印象を受けた。アートテレビを名乗るなら、リモコンにもこだわってほしかったというのが正直な感想だ。
とはいえ、製品全体としての完成度は高い。実機は2026年3月20日から4月18日まで、二子玉川 蔦屋家電「蔦屋家電+」とSHIBUYA TSUTAYA 4階 SHARE LOUNGE内で展示される。壁掛けテレビはデザインや質感が重要な判断材料になるため、気になる人はぜひ足を運んでみてほしい。
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