Dreame、”ダイソン牙城”に挑む史上最軽量コードレス掃除機「X1 Air/X1 Slim」発表。10月17日発売
世界シェアNo.1メーカーが放つ0.85kg超軽量モデルと150AW高吸引力モデル、5万円台で勝負
世界シェアNo.1のロボット掃除機メーカーとして名を馳せるDreameが、いよいよコードレス掃除機市場への本格参入を表明した。10月17日に発売される2つの新製品「Dreame史上最軽量」をコンセプトとしたX1 Air(49,800円)と、「賢い、軽い、力強い」を謳うX1 Slim(50,800円)だ。
2017年に中国で設立されたDreameは、現在世界120カ国以上で製品を展開し、3,000万世帯以上の家庭で利用されている実力派メーカーだ。特にヨーロッパ市場では、ドイツ、フランス、イタリア、スウェーデンでナンバーワンブランドの地位を確立している。累計出願特許数は約10,000件に達し(2025年6月時点)、技術力を数字で裏付けている。
Dreame史上最軽量0.85kgのX1 Air
軽さを極めた設計思想
X1 Airの最大の特徴はハンディボディわずか0.85kgという驚異的な軽さだ。フルユニット(メインブラシ付き)でも1.3kgに抑えており、日本市場が重視する「本体持ち上げ重量1.5kg以下」のニーズを完全にクリアしている。
軽量化の秘密は3セルLiPoバッテリー(ソフトパック)の採用にある。電力密度の高いこのバッテリーは、標準のリチウムイオンよりも軽量で長寿命を実現している。それでいてエコモードで最大35分の連続稼働が可能だ。
8つのマルチコーンサイクロン技術
軽量化を図りながらも吸引力は妥協していない。Dreameの高速モーターと8つのマルチコーンサイクロン技術により、108,000Gの遠心力を生成する。最大吸引力80AWは、この軽さを考えれば十分な性能と言える。
5層ろ過システムとHEPA H14フィルターにより、機械全体のろ過効率99.99%を保証している。0.1μmの微細な粒子、つまりペットのフケよりも小さな粒子まで捕捉できる能力は、アレルギー持ちの家庭には朗報だろう。
吸引力重視のX1 Slim:150AWの実力
0.5L大容量ダストカップの採用理由
X1 Slimは軽量化(1.4kg)を図りつつも、150AWの強力な吸引力を実現している。前世代モデル(Z10)と比較して18.7%の軽量化を果たしながら、むしろ性能は向上している点が興味深い。
あえて0.5Lの大型ダストカップを採用したのは、「シリンダーを小さくすると吸引力が上がらない」という構造上の問題への対策だ。ペットの抜け毛が多い家庭では、軽量タイプだとゴミ捨て頻度が高くなるため、頻繁な汚れ処理を防ぐ狙いもある。
115,000RPM高速モーターの威力
コア技術として115,000RPM高速モーターを搭載している。これは前世代より6%高速化されており、Dreameの技術進歩を如実に示している。エコモードで最大60分の連続稼働が可能で、一度の充電でかなりの範囲をカバーできる。
アップグレードされたソフトローラーブラシは、デュアル絡まり防止毛とらせん状の毛を採用。掃除時のヘアラップを95%削減し、10mmカーペットからペットの毛を98%除去する性能は圧巻だ。
両モデル共通の先進機能
CelesTect LEDライトシステム
両モデルとも140° CelesTect LEDライトを統合している。暗い場所でのほこりの視認性を最大16倍向上させる機能は、従来の掃除機では気づかなかった汚れまで可視化する。特に家具の下や隙間の清掃において威力を発揮するだろう。
X1 SlimではCelesTect Illuminationとして更なる進化を遂げており、エッジクリーニング能力も強化されている。ブラシの左右端と壁の間の隙間を0mmまで最小限に抑える設計は、壁際の取りこぼしを劇的に減らす。
インテリジェント汚れ検出機能
内部赤外線センサーによるインテリジェントな汚れ検出と自動吸引調整機能を両モデルに搭載している。粒子サイズと量を正確に識別し、吸引力を自動的に調整する仕組みだ。LEDスクリーンでリアルタイムの清掃結果を表示するため、掃除の進捗が一目で分かる。
バッテリーは取り外し可能で、メンテナンス性も考慮されている。水洗い可能なコンポーネントと合わせて、長期使用においても性能を維持しやすい設計だ。
付属ツールの充実度
両モデルとも充実した付属ツールを同梱している。特に注目すべきは99%のダニ除去効率を持つミニモーターブラシだ。布団やソファの清掃において威力を発揮するだろう。
コンビネーションツールとソフトダスティングブラシも付属し、様々な清掃シーンに対応できる。新しいスパイラルナイロン毛構造により、硬い床の洗浄能力も向上している。
ダイソンの牙城に挑む中国メーカー
Dreameのコードレス掃除機参入は、ダイソンが長らく独占してきた高性能コードレス市場への本格的な挑戦と言える。マルチコーンサイクロン方式の採用により、ダイソンに近い技術的アプローチを取っている点は注目に値する。
価格設定も戦略的だ。X1 Airの49,800円、X1 Slimの50,800円は、同等性能のダイソン製品と比較して相当な競争力を持っている。世界シェアNo.1のロボット掃除機メーカーが手がけるコードレス掃除機として、日本市場にどのような影響を与えるか興味深い。
両製品の発売により、コードレス掃除機市場に新たな選択肢が生まれることは間違いない。軽量化と高性能の両立を求めるユーザーにとって、魅力的な選択肢となりそうだ。
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