iPhone 13、日本でもミリ波対応か 国内の5G通信高速化に期待
ミリ波対応モデルが日本で販売されたとしても、恩恵を受けられるか否かはキャリアの努力次第
2021年の新型iPhone(iPhone 13)は、米国以外の国でも5Gのミリ波をサポートする可能性がある。Apple情報に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏によると、「iPhone 13」から日本を筆頭に、カナダ、オーストラリア、主要の欧州諸国でミリ波が解禁されるという。
”真の5G”で体感できる高速通信、アップロード時に恩恵
5Gには、2つの異なる周波数帯を使用して通信する。Sub6は低い周波数帯、ミリ波は高い周波数帯を使用する。ミリ波は、Sub6に比べて通信速度が速い代わりに電波の指向性が高く、電波が回り込めず通り抜けにくい性質がある。
ミリ波に対応すれば、特にアップロード速度が劇的に高速化する。ドコモ5G商用サービス概要によると、最大182Mbpsから最大480Mbpsまで高速化するという。写真や動画の投稿は、今までよりも短時間で終わるだろう。
ミリ波を活用した通信には、通信キャリアの対応が必要不可欠。各社は整備を急ぐが、ドコモは5G用基地局を2021年6月末までに1万局立てる予定。一方KDDIとソフトバンクは4G向け周波数帯を5Gに転用し、2022年3月まで5万局を計画している。
iPhone 13シリーズにより、ミリ波対応モデルの比率が増加か
Appleは、iPhone 12シリーズで5Gを解禁。しかしミリ波対応は米国モデル限定。米国以外は5GのSub6のみ利用できる。iPhone 12シリーズのミリ波対応機種が占める割合は30〜35%だが、「iPhone 13」シリーズでは販売国の拡大により55〜60%まで増加すると予測している。
Digitimesは今月9日、Appleが5Gのミリ波に対応するiPhoneの出荷台数を大幅に増やすと報道。Ming-Chi Kuo氏の予測と一致している。
「iPhone 13」シリーズは、世界各国の5G帯域に対応した初のモデムチップであるSnapdragon X60 5Gモデムを搭載すると見られている。世界初の5nmプロセス採用モデムチップでもあり、5G通信時における電池持ちの改善が期待できる。
(Source: MacRumors)