AirPods Pro 2/3向けに新ファームウェアをリリース。EU圏でのライブ翻訳対応へ準備か

AppleはAirPods Pro 3とAirPods Pro 2向けの新しいファームウェアをリリースした。AirPods Pro 3のファームウェアは8B25、AirPods Pro 2のファームウェアは8B21で、いずれも10月にリリースされた8A358からのアップデートとなる。

今回のアップデート内容について公式発表はないが、AirPods Pro 2とAirPods Pro 3はiOS 26.2でEU圏におけるLive Translation（ライブ翻訳）機能のサポート拡大が予定されている。現在iOS 26.2はベータテストが実施されており、今回のファームウェアアップデートは同機能に関連している可能性が高い。

ライブ翻訳機能がEU圏でも利用可能に

ライブ翻訳機能は、異なる言語を話す人の会話内容をリアルタイムで翻訳してAirPodsを通じて伝えてくれる機能だ。例えば英語を話すユーザーがフランス語で話しかけられた場合、Siriが相手の発言を英語に翻訳してAirPodsで聞かせてくれる。

この機能は会話の両者がライブ翻訳対応のAirPodsを使用している場合に最も効果を発揮する。相手がAirPodsを使用していない場合でも、iPhoneの画面に相手の言語でライブ字幕を表示できる。

対応機種と利用条件

ライブ翻訳機能はAirPods Pro 3、AirPods Pro 2、そしてAirPods 4（アクティブノイズキャンセリング搭載モデル）で利用可能だ。iOS 26で米国などの一部地域で先行リリースされたが、EU圏ではデジタル市場法（Digital Markets Act）への準拠に時間を要したため提供が見送られていた。

利用にはiPhone 15 Pro以降のモデルでApple Intelligenceを有効化し、Appleの翻訳アプリをインストールする必要がある。対応言語は英語（米国・英国）、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語（ブラジル）、スペイン語、イタリア語、中国語（簡体字・繁体字）、日本語、韓国語となっている。

ファームウェアの更新方法

新しいファームウェアをインストールするには、AirPodsをiPhone、iPad、Macの通信圏内に置いた状態で充電ケースに収納し、電源に接続する必要がある。ケースを閉じたまま少なくとも30分間待機することで、ファームウェアアップデートが自動的にインストールされる。

なお今回のアップデートにはバグ修正やパフォーマンス改善が含まれている可能性もある。Appleは後日、公式サポートページで詳細なリリースノートを公開する見込みだ。