17%オフのAirPods 4 ANCは”買い”なのか?AirPods Proと比べてどう?
プライム感謝祭で約5,000円オフ。自宅と外出先で使い分ける筆者が語る、それぞれの選び方

Amazonが10月7日から10月10日まで開催中のプライム感謝祭にて、AirPods 4 ANCが約17%オフで販売されている。通常価格29,800円のところ、24,800円で購入可能だ。これは果たして「買い」なのか。
そもそもAirPods 4 ANCとAirPods Pro 3は、何が違うのか。まずは各モデルの特徴を整理しながら、購入を検討すべきかを考えていきたい。
共通点は多い、H2チップによる先進的な機能
AirPods Pro 3とAirPods 4 ANCは、基本的なオーディオ技術とチップを共有している。両モデルともH2ヘッドフォンチップを搭載し、専用の高偏位Appleドライバと専用のハイダイナミックレンジアンプを備える。
ノイズコントロール機能も充実している。アクティブノイズキャンセリング、適応型オーディオ、外部音取り込みモードに対応しているほか、会話感知や声を分離といった機能も利用可能だ。パーソナライズされた空間オーディオとダイナミックヘッドトラッキングにも対応しており、没入感のあるリスニング体験が楽しめる。
充電ケースは両モデルともUSB-Cコネクタを採用し、Apple Watchの充電器やQi規格の充電器にも対応する。さらに「探す」アプリで使うためのスピーカーも搭載されており、紛失時の発見をサポートしてくれる。接続はBluetooth 5.3ワイヤレステクノロジーを使用している。
決定的な違いはバッテリー持続時間と耐久性
両モデルの違いで最も顕著なのは、バッテリー持続時間だ。ANC有効時、AirPods Pro 3はイヤホン単体で最大8時間の再生時間を実現する一方、AirPods 4 ANCは最大4時間に留まる。ケース使用時の合計バッテリー持続時間は、AirPods Pro 3が最大24時間、AirPods 4 ANCが最大20時間となっている。
防水・防塵性能にも差がある。AirPods Pro 3はIP57(イヤホン本体および充電ケース)を備えており、AirPods 4 ANCのIP54よりも高いレベルの保護性能を提供する。アウトドアやワークアウトでの使用頻度が高い場合、この違いは無視できない。
コントロール方法も異なる。AirPods Pro 3はタッチコントロールに対応しており、イヤホンの軸を上下にスワイプして音量を調節できる。一方、AirPods 4 ANCはうなずく/首を振ってSiriに応答する機能が特徴として挙げられている。
重量はAirPods 4 ANCが4.3g、AirPods Pro 3が5.55gと、前者のほうが軽量だ。長時間装着時の負担を軽減したいユーザーにとっては、この差は重要かもしれない。
AirPods Pro 3ならではのヘルスケア機能
AirPods Pro 3は、心拍数センサーや肌検出センサーを搭載しており、ワークアウト時の利用に適している。さらにヒアリングチェック、ヒアリング補助機能、大きな音の低減といった聴覚の健康に関する高度な機能も利用できる。これらの機能はAirPods 4 ANCには搭載されていない。
MagSafe充電ケースには第2世代のApple超広帯域チップが搭載されており、より詳細な「探す」機能の利用が可能だ。また、5サイズ(XXS〜L)のシリコーン製イヤーチップが同梱されるため、耳のサイズに合わせて最適な密閉性と装着感を選べる。スタジオ品質のオーディオ録音にも対応しており、音質とフィット感の両面で優れている。
実際の使い分けから見えてくる選び方
僕は自宅ではAirPods 4 ANCを使い、出先ではAirPods Pro 3を使っている。外出時は必ずイヤホンが欲しいと思っているため、AirPods Pro 3がなくて困らないように基本的にはカバンに入れっぱなしだ。
自宅ではノイズキャンセリング機能よりも「子どもや妻に呼びかけた時にすぐに反応できるようにする」ことが最優先。その上で、必要に応じてノイズキャンセリングが使えたらいいな、という位置づけでノイズキャンセリングを考えているため、それほど優先度は高くない。よってAirPods Pro 3よりもAirPods 4 ANCのほうが適している。
「AirPodsではなく他の骨伝導系イヤホンのほうがいいのでは?」という意見もあるだろう。しかし僕はiPhone、iPad、Macを頻繁に行き来するため、AirPodsのデバイス切り替え機能を重宝している。他のイヤホンにはそれぞれの魅力があることは重々承知しているが、3台以上のデバイス切り替えを日常的に行うことから、AirPods以外は選択肢から外れてしまうのだ。
1台のみ選ぶならAirPods Pro、オープンイヤー好きならAirPods 4 ANC
しかし普通の人はわざわざ2台買わない。1台で完結するはずだ。1台のみ選ぶとすれば、当然AirPods Proシリーズを選ぶ。AirPods Proがカバーできる用途のほうが広いからだ。
例えばランニング時に付けていくとしたら、密着度が高く落下リスクの低いAirPods Proを選ぶ。高いノイズキャンセリング精度が求められる環境であれば、当然AirPods Proを選ぶ。価格差があるだけあって、AirPods Proのほうが優れているシーンは多い。
AirPods Pro 3は38,192円で販売されていたが、残念ながら売り切れとなってしまった。代わりにAirPods Pro 2が14%オフの34,364円(通常価格39,800円)で販売されている。AirPods 4 ANCとの価格差は約1万円だ。この価格差をどう捉えるかは人それぞれだが、バッテリー持続時間や防水性能、ヘルスケア機能を考慮すれば、十分に納得できる差だと考えている。
しかしAirPods Proのほうが機能的に、性能的に優れているとは言っても、耳の中にしっかりと収める形状が受け付けられない、という人もいるだろう。そういう人は、間違いなくAirPods 4 ANCがおすすめだ。今回は特に安くなっているのだから、買い時に間違いない。
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