AirPods Pro 3を使い続けて分かった”やっぱり良い”理由【買ってよかった2025】

心拍センサーは活用できていないけど、フィット感・外音取り込み・ノイキャンが劇的進化

2025年に買ってよかったものとして真っ先に挙げたいのは、AirPods Pro 3だ。先行レビューでは「AirPods Pro 2に既に満足している人にとっては、買い換えを急ぐ必要のない製品」と書いている。実際に今でもその思いは変わらないが、個人的には「買って良かった」と思える点がいくつかある。

耳の中でしっかり固定される新しいフィット感

AirPods Pro 2に比べて耳の中のフィット感はタイトになっている。これは賛否両論あり好みではないと指摘する人も見かけるが、個人的には耳の中でしっかりと固定されているような感覚が心地良い。外れる心配がなく、ランニングなどの運動中でも安心して使える。

このタイトなフィット感は、単に装着感の問題だけではなく、音質やノイズキャンセリング性能にも大きく影響している。密閉性が高まることで、後述する外音取り込みモードやノイズキャンセリングの精度が向上しているのだ。

外音取り込みモードの精度が劇的に向上

耳への密着度が高いというのも相まって、外音取り込みモードの精度もAirPods Pro 3のほうが高いと感じる機会が増えた。AirPods Pro 2を使っている時は「ほぼ耳」である感覚はありつつもなんとなくちゃんと聞こえていないような気がして会話の度に外してしまうことが多かった。しかしAirPods Pro 3にしてからは、これはほぼ外の音をそのまま取り込めている、という感覚があり、つけっぱなしで会話することが増えた。

むしろ場合によってはAirPods Pro 3を付けていたほうが聞こえているかも？と思うことも増えてきた。周囲の雑音を適度にカットしつつ必要な音声だけを強調してくれるため、騒がしい環境下でも会話が聞き取りやすくなる。

AirPods Maxを超えるノイズキャンセリング性能

外音取り込みモードの音質だけではなく、ノイズキャンセリングも素晴らしい。これもフィット感がタイトになっていることに起因している可能性が高いが、音楽を流さずにノイズキャンセリングを有効化して耳栓として活用することも多々あるほど、ノイズキャンセリングが強力だ。

先日久しぶりにAirPods Maxを使って電車に乗った際に、ノイズキャンセリング性能が期待以下だったためあえてわざわざAirPods Pro 3に付け直すという”事件”が発生した。インイヤー型のAirPods Pro 3が、オーバーイヤー型のAirPods Maxを上回るノイズキャンセリング性能を発揮するとは思わなかった。耳栓を考えれば当たり前なのかもしれないが……なんとなく……！

長時間使用でも疲れない音質とApple製品との連係力

音質については、正直なところ「Appleオーディオの音が好み」というところで愛用している部分があり、SonyやBoseなどと比べて優劣を説明することは難しい。長時間音を流しっぱなしにしていても、どのようなジャンルの音でも満足度の高い音を提供してくれる。音楽からポッドキャスト、ウェブ会議まで、どのようなシーンでも快適に使える。

何よりも突然掛かってくる電話などに素早く対応できるほかのApple製品との連係力は素晴らしい。連係力の高さこそがAirPods Pro 3を使い続ける大きな理由の1つかもしれない。iPhoneやMac、iPadとのシームレスな切り替えは、一度体験すると他のワイヤレスイヤホンには戻れない。

唯一活かせていない心拍センサーの魅力

一方で、AirPods Pro 3の活かせていない魅力が1つある。心拍センサーだ。というのも、僕は風呂に入っている時以外はApple Watchをつけっぱなしにするタイプ。AirPods Pro 3の心拍センサーがなければ計測できないエクササイズはない。理論上は、両方身につけていることで心拍数の精度は向上しているはずだが、その違いは残念ながら体感することはできていない。

ジムではリストストラップを使うためAirPods Pro 3があれば運動を計測できるはずだが、僕が通っているのはいわゆる大衆向けのジム。通っている時間帯が平日の日中ということもあり、大勢のおじいちゃんやおばあちゃんに話し掛けてもらう上に、イヤホンをしていると話しかけづらい雰囲気を作ってしまうような気がしているため、基本的には付けないようにしている。