HomePod、「FLAC」形式のオーディオファイルをサポート
「HomePod」の強みは高音質。AppleのCEO Tim Cook氏も「HomePod」の音質に自信をのぞかせていたが、その自信の裏付けの1つは対応するオーディオファイル形式。
9to5Macによると、「HomePod」はハイレゾ音源を代表するファイル形式「FLAC」をサポートすることが明らかになった!
「iOS 11」でFLACに対応、「Apple Music」は非対応
「FLAC」とは「Free Lossless Audio Codec」の略。可逆圧縮に対応したオーディオフォーマットとなっていて、AV Watchによると、「ハイレゾ」を売りにするダウンロード型音楽配信サービスは、FLACが選択されることが多いらしい。
一般的に、FLACはWAVやAIFFなどリニアPCMをエンコードすることにより生成する。無音部の長短など楽曲の内容/ジャンルにより多少の差はあるものの、オリジナルのリニアPCMと比較して、おおむね45~65%程度のサイズに圧縮できる。MP3やAACのような非可逆圧縮と比較すると容量削減効果は劣るが、データの欠損なく完全に元の状態へと復元できる(ロスレス)、この変換処理だけを考慮すれば情報量を損なわない(≒数値上は音質劣化がない)ことがポイントだ。
「HomePod」がFLACに対応することは素晴らしいことだが、問題は対応音源。
実は、「iOS 11」もFLACフォーマットのオーディオファイルが再生可能になっているため、理論上はiPhoneやiPadでも音源そのものを再生することができるが、「Apple Music」は現状、FLACフォーマットの音源を配信していない。
幸いにも「HomePod」は「AirPlay 2」を利用して「Apple Music」以外の音源を再生できるため、利便性は低下するものの高音質にこだわる人はそのポテンシャルをフルに活かす方法は一応用意されている、ということになる。
ロスレス音源をサポートする「HomePod」は、音響マニアも満足できるようなクオリティを実現できるのだろうか。発売後、著名なオーディオマニアの意見が楽しみだ。