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AmazonのKindle Fireが「ホンモノのiPadキラー」に成り得る理由

kindle fire
【img via Cult Of Mac

以前からAmazon発の「iPadキラー」としてされていたタブレット「Kindle Fire」が発表された。そしてこれがiPadのキラー」の本命であることには間違いない

Kindle Fireのスペックはこんな感じ

まずはスペックを簡単におさらい。正直、スペックだけ見ると今発売されているタブレットより秀でている要素は特に無い。ディスプレイがiPadの約131ppiより高精細であることぐらいかな。

  • OS:Android 2.1をベースにしたAmazon独自のUI
  • CPU:デュアルコアプロセッサ
  • ストレージ:8GB。ただし、アマゾンで購入したコンテンツは全て無料のクラウドストレージが利用可能!
  • ディスプレイ:7インチ1024 x 600 IPS液晶 (約169ppi)
  • バッテリー:読書8時間
  • 重さ:413g
  • 備考:ステレオスピーカー搭載

なんで「iPadキラー」なの?

今まで数々のタブレットは発売されては「iPadキラー」と言われ続けてきたが、大体どれも結果的に振るわないままでいる端末ばかりだ。Kindle Fireも同じような運命にあるのではないかと思われているかもしれないが、Kindle Fireは他とは決定的な違いがある

それは、「Amazonというバックボーン」と「199ドルという価格設定」という最強のコンビネーションにヒントがある。

コンテンツからサーバーまで自社で持っている

Amazonは膨大な情報を持つマーケットを持っている。物販はもちろんのこと、音楽やアプリ、映画などの電子媒体もAmazon経由で購入されている(参考:米Amazon、電子書籍の売り上げが紙媒体超える – 「こんなに早く叶うとは」)。最近では自社のサーバーリソースを活かしたAmazon Cloud PLayerをリリースするなど、多方面でサービスを展開している。

Kindle Fireの強みは買った瞬間からそれらのコンテンツ全てにアクセスができる点。それも全て自社サービスをベースに作られているのでコンテンツへのアクセスが極めて快適だ。WhisperSyncというサービスを使えば複数のデバイス間を連携することも可能。ブラウザもAmazon EC2とKindle Fireの連携をチューニングした結果、想像を絶するスピードでブラウジングができる。まさかこれがAndroid 2.1をベースにしているだなんて、誰も思わないだろう。

つまり、ユーザーが求めるコンテンツやサービスは全てAmazonが用意していて、Kindle Fireはそれらを最も快適に使えるよう最適化したデバイスである。

このやり方はAppleのと非常に似ている。AppleもAmazonと同様にApp StoreとiTunes Storeというマーケットを持ち、ユーザーはアクセスして欲しい情報を購入する。今でこそまだ母艦を必要とするiOSデバイスだが、iOS 5ではその必要もなくなりAmazonのWhiperSyncと同じようにクラウドベースで端末間の同期ができるようになる。

今までの「iPadキラー」と言われてきたタブレットは、各メーカー独自のマーケットやサービスをユーザーに無理やり使わせようとはしているが、基本的にはGoogleに乗っかるものがほとんど。よって、Appleがトップの座を奪われる心配する必要なんてどこにもなかった。だが、Kindle Fireはそれらとは違う。Appleと同じ形でコンテンツを提供ができることと、既に多くのユーザーが利用しているサービスを持っていることでホンモノのiPadキラーに成り得る

199ドルという衝撃的な価格

Kindle FireがホンモノのiPadキラーに成り得る理由はコンテンツとサービスが同じ形で提供できるからだけではない。199ドルという価格がiPadの存在を脅かすどころか、タブレット市場の価格崩壊を起こす可能性もある

iPad 2は一番安いモデルでも499ドル。64GBモデルに至っては699ドルもする。それでもユーザーがiPadを買うのはアプリ、音楽、映画等が豊富に揃っているApp StoreとiTunes Storeが用意されていることが大きな要因だろう。

それと同等のボリュームがあるマーケットを持つAmazonが発表したKindle Fireの価格は、iPad最下位モデルの半分以下。さすがのAppleでも今回ばかりは黙って眺めるわけにはいかない。かなりの強烈なライバルが出現したのである。

Kindle FireもiPadも「買った瞬間から使える」

Kindle Fireは「買った瞬間から使えるタブレット」である。まさにAppleのiPadと同じコンセプトを持っているのだ。

Kindle FireがホンモノのiPadキラーに成り得る理由は、Appleと変わらない形と量のサービスやコンテンツを提供しているから。そして、それをAppleより遥かに安い価格帯で販売しているから

発売日は11月15日。日本での販売については明らかになっていないが、「ホンモノのiPadキラー」登場にAppleを始めタブレットを提供している各社がどのように動くか、今後の動向に注目だ!!

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(via Engadget Japan
(via Cult Of Mac

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公開情報
更新日2013年04月29日
執筆者g.O.R.i
コメント(3件)

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  1. Yutaka Yamada(コメントID:2673)

    Kindle Fire搭載のブラウザ「Amazon Silk」は、クラウドとデバイスで分散処理を行う革新的なブラウザ―【私の論評】このままだと、日本の企業は、クラウドの覇権争いから脱落する!!
    yutakarlson
    http://yutakarlson.blogspot.com/2011/09/kindle-fireamazon-silk-tweet-kindle.html
    こんにちは。Amazon Kindle Fireとうとう発売されました。この端末廉価であるばかりではなく、提供されるブラウザが、革新的です。顧客とのリレーションシップを大事にするアマゾンが満を持して世に出したプロダクトだけあって、ユーザーの期待を裏切らないものだと思います。しかし、このような革新性も、いわゆる、クラウドで共有するということの本当の意味を理解している人には便利でしょうし、それを前提とする、スマホや、タブレット端末にすぐに馴染むことができますが、そうではない人は、なかなか馴染めないでしょう。実際、既存のパソコンや、携帯電話のようにスマホや、タブレットを使うというのなら、そんなものはいりません。従来のもので十分です。これからの、日本企業この共有に関して、どの分野で、どのように行うのか、良く考えてみる必要があると思います。詳細は、是非私のブログを御覧になってください。

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