Apple決算、中国で「ひっそり逆転勝利」していた事実。前年同期比10%増の背景とは
940億ドル売上高の裏で起きていた、Servicesの「見えない利益」76%と1日470億円の現金創出力

Apple、2025年第3四半期決算で940億ドルの売上高を達成。予想を大幅に上回る好調な業績となった
米Appleは現地時間7月31日、2025年度第3四半期(6月28日終了)の決算を発表し、売上高940億ドル(前年同期比10%増)、1株当たり利益1.57ドル(前年同期比12%増)を記録したと発表した。同社の発表によると、アナリスト予想の売上高約892億ドルと1株当たり利益1.43ドルを大きく上回る成果となった。
今回の好調な業績を牽引したのは、iPhoneとServicesの二桁成長だ。iPhone部門の売上高は446億ドル(前年同期比134%増)、Services部門では過去最高となる274億ドル(同13%増)を達成している。
「1日750億円」を稼ぎ出すAppleのキャッシュマシン
今回の決算で特に注目すべきは、Appleの圧倒的な現金創出力だ。同社は9カ月間で817億ドル(約12兆7,000億円)のキャッシュを営業活動から生み出している。これを日割りで計算すると、なんと1日あたり約3億ドル(約470億円)という驚異的な数字になる。
この現金の大部分は株主還元に回されており、9カ月間で自社株買いに706億ドル、配当に116億ドルを支出した。つまり、稼いだお金の実に9割以上を株主に還元している計算だ。
中国市場で見せた「逆張り」の成果
多くのテック企業が中国市場での苦戦を強いられる中、Appleは逆張りで成功を収めている。第3四半期の中国売上高は154億ドルと、前年同期の147億ドルから4.5%増加した。
この背景には、現地メーカーとの価格競争を避け、プレミアム戦略を貫くAppleの戦略がある、と考えられる。実際、中国市場でのiPhone売上は堅調に推移しており、「高くても欲しい」というブランド力の強さを物語っている。
iPad不振の裏に隠された「良いニュース」
一見すると、iPad部門の売上高は66億ドルと前年同期の72億ドルから8%減少している。しかし、これは実は良いニュースの裏返しでもある。
iPadの買い替えサイクルが長期化していることは、製品の耐久性と満足度の高さを示している。実際、同社CFOのKevan Parekh氏が述べた「全製品カテゴリでアクティブデバイスのインストールベースが過去最高」という発言は、iPad含む全デバイスが長期間使い続けられていることを意味する。
「見えない売上」Servicesの正体
今四半期で過去最高の274億ドルを記録したServices部門。この「見えない売上」の正体を紐解くと、現代のAppleビジネスモデルの巧妙さが見えてくる。
Services部門には App Store、iCloud、Apple Music、Apple TV+などが含まれるが、注目すべきは粗利率の高さだ。Products部門の粗利率が約35%なのに対し、Services部門は約76%という驚異的な数字を叩き出している。
つまり、Appleは「ハードウェアで囲い込み、ソフトウェアで稼ぐ」という21世紀型のビジネスモデルを完璧に実行している。iPhone1台売れるごとに、その後数年間にわたってServices収入が入り続ける仕組みだ。
株主還元の「気前良さ」が示すもの
今四半期も1株当たり0.26ドルの配当を発表したApple。この配当利回りは決して高くないが、同社の自社株買いの規模を考慮すると話は変わる。
9カ月間で706億ドルの自社株買いは、発行済み株式数を約1.7%減少させている。これは既存株主にとって、配当以上の「見えない利益」をもたらす効果がある。株式数が減ることで、1株当たりの企業価値が自動的に上昇するからだ。
Appleの株主還元戦略は、まさに「静かなる資産形成」と呼ぶべき巧妙な設計になっている。
今回の決算は、Appleが単なるテック企業を超えて、金融商品としても優秀な投資対象であることを改めて証明した形だ。関税問題やAI競争といった逆風の中でも、この安定感は投資家にとって心強い材料となりそうだ。
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