Apple Creator Studio、本日提供開始。月額1,780円でプロアプリ使い放題、学割は驚きの480円
iPad版Pixelmator Pro初登場、Final Cut ProにAI検索機能追加。買い切り版も最新機能でアップデートし継続販売
Appleが本日、クリエイター向けサブスクリプションサービス「Apple Creator Studio」の提供を開始した。1月13日に発表されていた同サービスは、Final Cut Pro、Logic Pro、Pixelmator Pro、Motion、Compressor、MainStageなどのプロ向けアプリを1つにまとめたパッケージで、月額1,780円または年額17,800円で利用できる。
同時に、各アプリの大型アップデートも実施された。Mac版Final Cut Proはバージョン12.0に、iPad版は3.0にアップデート。iPad版Pixelmator Proが今回初めてリリースされ、タッチ操作とApple Pencilに最適化された作業環境を提供する。AI機能を活用した文字起こし検索やビジュアル検索など、編集作業を大幅に効率化する新機能も多数追加されている。
iPad版Pixelmator Proが初登場
昨年Appleが買収したPixelmatorの主力製品、Pixelmator Proが初めてiPadに対応した。Mac版の強力な編集ツールをすべて搭載しながら、タッチ操作とApple Pencilに完全最適化された新しいワークスペースを実現している。iPadとMac間でシームレスに作業を移行できるため、外出先で撮影した素材をその場で編集し、帰宅後にMacで仕上げるといったワークフローが可能だ。
対応機種はA16、A17 Pro、M1チップ以降を搭載したiPadで、iPadOS 26以降が必要となる。なお、従来のシンプルな「Pixelmator」アプリはアップデートが終了しており、今後新機能を受け取るにはPixelmator Proへの移行が必要だ。
主な機能として、フル機能のレイヤーサイドバーによる画像・図形・テキスト・ビデオの管理、スマート選択ツール、高度なビットマップ・ベクトルマスク、Super Resolution機能による写真の高解像度化、圧縮アーティファクト除去のDeband機能、自動構図提案のAuto Cropなどが用意されている。Apple Pencilでは筆圧感知ブラッシング、ホバー、スクイーズ、ダブルタップに対応する。
Apple Creator Studioのサブスクリプション登録者は、MacとiPadの両方でワープツールを利用できる。画像やテキストを自由に変形させ、Tシャツやバッグなどの曲面に自然に馴染ませることができる機能で、グッズのモックアップ作成などに活用できる。
Final Cut ProにAI検索機能が追加
Mac版Final Cut Proはバージョン12.0に、iPad版は3.0にアップデートされ、AI機能を活用した複数の新機能が追加された。最も注目すべきは文字起こし検索とビジュアル検索機能だ。
文字起こし検索は、映像内で話された単語や語句を完全一致または自然言語で素早く検索できる機能だ。長時間のインタビュー動画やポッドキャストの編集作業において、「あの発言、どこだっけ?」と探す時間を大幅に短縮できる。ビジュアル検索は、自然言語を使って映像内のオブジェクトやアクションを検索し、該当するシーンを瞬時に特定できる。いずれもAppleシリコン搭載Mac、またはiPadOS 26が必要だ。
ビート検出機能は、Logic ProのAIモデルを活用して楽曲を解析し、小節とビートを表示する。ビデオ編集を音楽のリズムに簡単に合わせることができるため、テンポの速い動画制作に役立つ。
iPad版には、Mac版にはない独自機能としてモンタージュメーカーが追加された。AIが映像内の視覚的に優れた瞬間を分析し、ダイナミックなビデオを自動編集する機能だ。速度変更や音楽トラックへの同期、横向きのビデオを縦向きにインテリジェントにリフレームする自動クロップにも対応する。写真と音楽を選ぶだけで、ビートに合わせたハイライト動画を生成できるため、SNS用のコンテンツ制作に最適だ。
その他、インスペクタでの複数選択によるバッチ調整、M3以降を搭載したiPadでのバックグラウンド書き出し、外部モニタ接続による拡張ワークスペースなど、ワークフロー効率化のための機能も強化されている。Mac版には、デモプロジェクトやアプリ内ガイドなど、初心者向けの学習機能も追加された。
なお、Mac版Final Cut Proの動作にはmacOS Sequoia 15.6以降が、iPad版にはiPadOS 18.6以降とApple M1チップ以降を搭載したiPad、iPad Pro、iPad Air、またはiPad(A16)、iPad mini(A17 Pro)が必要だ。
Logic ProにSynth Playerが登場
Mac版とiPad版のLogic Proにも大型アップデートが実施され、AI Session PlayerのラインナップにSynth Playerが追加された。様々なコードとシンセのベースパートで電子音楽パフォーマンスを実現する機能で、Logic Proのソフトウェア音源テクノロジーを活用している。
Synth Playerでは、Simple Padで豊かなハーモニックレイヤーを追加でき、Modulated PadやRhythmic Chordsで動きとダイナミクスを加えられる。808 Bass、Pump Bass、Sequenced Bassなどのシンセベーススタイルも利用可能だ。他社製のAudio Unitsプラグインや外部ハードウェアシンセサイザーのコントロールにも対応する。
コードID機能は、AIを活用してあらゆるオーディオまたはMIDI録音をコード進行に変換する。録音の複雑なハーモニックコンテンツを分析し、Logic Proに自動的にコードトラックを追加できるため、手動の書き起こし作業が不要になる。Session Playerはこのコード情報を活用して、曲に合わせたパフォーマンスを自動生成する。
Mac版Logic Proには、ロイヤリティフリーのループ、サンプル、音源パッチ、ドラムサウンドなどを備えた新しいSound Libraryが追加された。オーディオプレビューで試聴してから好きなサウンドパックをインストールでき、使わなくなったパックを削除してストレージを節約することもできる。
iPad版Logic Proでは、Mac版に搭載されているQuick Swipe Comping機能が利用可能になった。複数テイクからベストパフォーマンスを組み立てる機能で、Apple Pencilを使えばより精密な編集が可能だ。また、サウンドブラウザで自然言語検索にも対応し、「dreamy electric piano」といったフレーズでループを検索できる。
買い切り版も継続提供、一部機能はサブスク限定
Apple Creator Studioのサブスクリプションには、すべてのアプリとプレミアム機能へのアクセスが含まれるが、従来通りMac App Storeでの買い切り購入も継続して提供される。価格はFinal Cut Proが50,000円、Logic Proが30,000円、Pixelmator Proが8,000円、Motionが8,000円、Compressorが8,000円、MainStageが5,000円となっている。
ただし、今後Final Cut ProやPixelmator Proの一部の新機能はApple Creator Studioのサブスクリプション登録者のみに提供される。例えば、Pixelmator Proのワープツールはサブスクリプション限定機能となっている。買い切り版を購入した場合でも、すべての新機能にアクセスできなくなる点に注意が必要だ。
例外として、Logic ProとMainStageはサブスクリプション版と買い切り版で同じ機能が提供される。Appleはアプリ本体のアップデートは継続すると約束しているため、買い切り版ユーザーが完全に取り残されるわけではない。
既にiPad版Final Cut ProまたはLogic Proを月額499円で契約していたユーザーは、引き続きその価格で利用を継続できる。フルパッケージのApple Creator Studioを利用したい場合は、月額1,780円への変更が必要だ。
無料トライアルと学割も提供
Apple Creator Studioは、すべての新規登録者に1カ月間の無料トライアルが用意されている。新しいMacまたは対象のiPadを購入したユーザーは、3カ月間無料で利用できる。学生と教職員向けには月額480円または年額4,800円の特別価格が適用される。
ファミリー共有を使えば、Apple Creator Studioに含まれるすべてのアプリとコンテンツを最大6人の家族で共有できる。複数のクリエイティブ領域をまたぐ人や、動画編集と音楽制作の両方に取り組む人にとって、個別購入よりも圧倒的にコストパフォーマンスが高い選択肢となる。
なお、Keynote、Pages、Numbers、フリーボードの一部インテリジェンス機能とプレミアムコンテンツもApple Creator Studioに含まれるが、アプリ自体は引き続きすべてのユーザーが無料で利用可能だ。フリーボードのプレミアムコンテンツと機能は現在利用できず、年内にサブスクリプションに追加される予定となっている。
実際にApple Creator Studioを先行して試用した体験レビューでは、1つのブログ記事から8つのコンテンツ(グッズモックアップ、ポスター、SNS用画像、YouTube動画など)を短時間で作成でき、AI機能による編集作業の劇的な効率化が実感できたとしている。特にPixelmator ProのAI背景削除とFinal Cut Proの文字起こし検索、iPad版モンタージュメーカーが高く評価されており、「コンテンツ制作の民主化」が確実に進んでいると結論づけられている。
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