アドビ、動画も生成できるAI「Firefly Video Model」を発表
Premiere Pro、Photoshop、Illustratorなど、主要アプリにFireflyのAI機能が続々搭載
アドビは10月14日、クリエイティブな生成AIモデルファミリー「Adobe Firefly」に、動画生成AI「Firefly Video Model」を追加すると発表した。Firefly Video Modelは、一般に提供される初めての商用利用可能なビデオモデルとなり、動画編集に革命をもたらす可能性を秘めている。
Fireflyは、2023年3月のリリース以降、驚異的なスピードで普及し、130億枚以上の画像生成に使用されている。直近の6か月間だけでも60億枚以上の画像が生成されており、クリエイターにとって欠かせないツールになりつつある。
Adobe Fireflyの主な新機能
新たにAdobe Creative Cloudで提供されるAdobe Firefly搭載機能は、以下のとおり。
- 生成拡張(ベータ):Premiere Proで、AIを使ってクリップを拡張し、映像のギャップを埋めたり、トランジションをスムーズにしたり、ショットを延長したりすることができる。これにより、これまで以上に自然でシームレスな動画編集が可能になる。
- テキストから動画生成/画像から動画生成(ベータ):FireflyのWeb版で、テキストや画像から動画を生成できる。テキストから動画を生成する場合は、アングル、動き、ズームなど、カメラコントロールを使って動画を微調整できる。この機能は、クリエイティブな表現の幅を大きく広げる。
- Adobe Firefly Image 3 Model:従来モデルの最大4倍の速さで画像を生成できる。これにより、クリエイターはより効率的に作業を進めることができる。
- Adobe Photoshopの生成ワークスペース:デザイナーがアイデアを出し、複数のコンセプトを同時に検証し、ビジョンを形にするためのワークスペースだ。直感的な操作で、より迅速にビジュアルを作成できる。
- 強化されたAdobe IllustratorのAdobe Firefly Vector Model(ベータ):「生成塗りつぶし」、「生成再配色」、「テキストからパターン生成」などの機能を搭載し、デザイナーはより迅速にアイデアを形にすることができる。ベクターグラフィックの制作プロセスを大幅に効率化できる。
企業向けの新サービス
アドビは、企業がクリエイティブ機能および生成AI搭載機能にアクセスするためのAPIのコレクションであるAdobe Firefly Servicesに、新しいサービスを追加した。これには、生成AIを使用して、元の音声のサウンドを維持しながら、話されている会話を別の言語に翻訳する「ダビングとリップシンク」(ベータ)が含まれる。
この機能は、グローバルなコンテンツ制作を効率化し、多言語対応を容易にする。さらに、大量の画像を効率的に編集できる「Bulk Create, Powered by Firefly Services 」(ベータ)も追加された。
PepsiCo/Gatorade、IBM、Mattelなどの企業は、すでにAdobe Fireflyを導入し、ワークフローの最適化やコンテンツ制作の規模拡大に活用している。
責任あるAI開発
Adobe Fireflyは、Adobe Stockやパブリックドメインのコンテンツなど、ライセンスされたコンテンツでトレーニングされている。また、アドビのAI倫理原則に従って開発されており、責任あるAI開発に注力している。コンテンツの透明性を確保するために、コンテンツクレデンシャルも活用している。
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