「しあわせ」を”逆の視点”から考える ー 「ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました。」
あなたにとっての幸せは相手にとっての不幸になっているかもしれない。
日本新聞協会広告委員会が「しあわせ」をテーマに実施した「2013年度 新聞広告クリエーティブコンテスト」の最優秀作品が非常に考えさせられると話題になっている。非常に深い作品で僕も思わず考え込んでしまった。
作品タイトル「めでたし、めでたし?」
グランプリを受賞した「めでたし、めでたし?」は誰もが知っている「桃太郎」を題材にした作品。鬼退治をするために立ち上がった桃太郎は仲間を増やし、鬼を退治し「めでたし、めでたし」となるのが僕らの知っているストーリー。悪さをする鬼もいなくなり、桃太郎も仲間も人間も「しあわせ」になった。
ただ、これはあくまでも桃太郎の視点から描かれた内容だ。退治された鬼の子どもの立場から考えると、果たして「しあわせ」なのだろうか。立場が変わると「しあわせ」が変わる。そのような意味が「めでたし、めでたし?」には込められているのだろう。
「しあわせ」がテーマの今年の新聞広告クリエーティブコンテスト最優秀賞がちょっと衝撃的だった 。 pic.twitter.com/mEDxTVLMpg
— あかま @1021/ホルモン (@moquuuuu) October 16, 2013
作ったのは、博報堂の山﨑博司さんと小畑茜さん。審査員から普段見落としがちな視点や物事の捉え方に注目したことが非常に高く評価されたようだ。
桃太郎に父親を殺されたという鬼の子どもを描いた最優秀賞の「めでたし、めでたし?」は、審査委員から「鬼の子どもにとってはそうなんだ、と読み手の心に小石を投げるような作品だ」「“逆からの視点”で幸せとは何かを考えさせる発想が抜きんでている」「新聞協会が選ぶ広告コンテストのグランプリにふさわしい、エッジの効いた作品だ」と高く評価されました。
「しあわせ」とは何だろう。
(via ねとらぼ)
村人たちが殺されてただろうことを考えないとは、いかにも「赤」鬼の考えそうなことだ