Tim Cook、iPhoneの価格が買い替え促進を阻害していると認識
Appleのカンファレンスコールにおける質疑応答の中で、「iPhone XS/XS Max」と「iPhone XR」の価格が高すぎると思うかについて問われると、Tim Cook氏は米国内においては売れ行きに影響するような要因ではないと回答。一方、新興市場に関しては価格が影響しているとの認識を示した。
ドル基準の価格設定によりドル高の影響で売上に影響
米国では「iPhone XS」の価格は「iPhone X」と同じ999ドルから、「iPhone XS Max」の価格は100ドル高い1,099ドルから。「iPhone XR」の749ドルという価格はiPhone 8とiPhone 8 Plusの中間であるように設定されている。
Appleが各国で設定している端末の販売価格は米ドルが基準となっているため、為替の影響により価格は高騰。一部の地域では結果的に買い替えを阻害する要因となってしまっているようだ。
一部の地域では1年前の為替の変動幅を可能な限り吸収する対策を取っていることも明らかに。ロイターとのインタビューでは米国以外の一部地域でiPhoneの端末価格を値下げすることも発表。
Appleは製品価格を利益率云々ではなく、マーケティングという観点から設定している。その価格を世界各国で実現するために、Appleは為替の変動分を自社負担しているというのだ。
先進国市場にも補助金の廃止という大きな問題が買い替えを阻害している。Appleはこの問題に対し、Apple GiveBackの下取りプログラムなどを通じて対策を講じている。
経済的要因により、iPhoneの買い替え需要は低下している。これは紛れもない事実であり、Appleも買い替えサイクルが以前より長くなっていることを認識している。
それでもTim Cook氏は前を向いている。「高品質の製品を作ることが顧客にとって最も良いことだと認識している」とコメントしている。
(via MacRumors)