AirPods 4とPro 2に「スタジオ品質録音」と「カメラリモート」機能が追加、素人クリエイターには朗報

Appleが、AirPods 4、AirPods 4（アクティブノイズキャンセリング搭載）、AirPods Pro 2向けにスタジオ品質の音声録音機能とカメラリモート機能を発表した。これらの新機能により、コンテンツクリエイターの制作環境が大幅に向上し、通話品質も改善される見込みだ。

新機能は今秋、iOS 26、iPadOS 26、macOS Tahoe 26の無料ファームウェアアップデートとして提供される。開発者向けには本日からApple Developer Programを通じて利用可能で、来月にはApple Beta Software Programでパブリックベータが開始される予定だ。

「まるで耳」の延長線上にある新機能

少し話は遡るが、AirPods Proが発表された当初、外音取り込みモードのクオリティはずば抜けて高く、「まるで耳」という表現が誇張表現ではないと言えるほど自然に周囲の音を取り込むことができた。今回の新機能は、「まるで耳」であることの延長であるような機能と感じる。

新たに追加されるスタジオ品質音声録音機能は、インタビュアーやポッドキャスター、歌手などのクリエイターにとって画期的な機能となりそうだ。H2チップ、ビームフォーミングマイク、コンピュテーショナルオーディオの組み合わせにより、移動中や騒音環境でも高品質な音声録音が可能になる。

素人クリエイターにこそ嬉しい音質向上

スタジオ品質音声録音機能はクリエイターを意識した機能として紹介されているが、熟練したクリエイターからすれば「そんなの使わなくてももっと良いマイクを使っている」と思うだろう。もし僕も熟練した動画クリエイターであれば同じ気持ちを持っていたかもしれないが、動画がなかなか上手く撮れずに毎回手こずっている素人動画クリエイターである僕のような立場からすると、AirPods Pro 2を使うだけで音質の向上が期待できるのは非常に魅力的だ。

Voice Isolation機能との連携により、背景ノイズを抑制しながらより自然な音声テクスチャと明瞭度を実現する。この改善は録音だけでなく、iPhone通話、FaceTime、CallKit対応アプリでの通話品質向上にも寄与する。

動画撮影のハードルを下げるカメラリモート機能

もう1つの注目機能がカメラリモート機能だ。iPhoneやiPadのカメラアプリ、または対応するサードパーティ製カメラアプリ使用時に、AirPodsのステムを長押しすることで写真撮影や動画録画の開始・停止が可能になる。

AirPodsのステムによる撮影開始・停止機能も、動画を撮影するハードルをグッと下げているような印象を受ける。AirPodsが耳に入っており、iPhoneがあれば、高品質な画質でより優れた音質で動画撮影を簡単に開始できる。これがAppleの目指している未来ではないだろうか。

この機能は、自撮り動画や歌、ダンスなどのパフォーマンス録画時に特に威力を発揮しそうだ。音楽に合わせてパフォーマンスしながら同時に録画できるため、コンテンツ制作の幅が大きく広がる。

日常使いでも恩恵を受けられる音質向上

もちろんクリエイターだけではなく、日常使いも恩恵を受けられる。ビデオ会議などでも、音質が高いことに越したことはないだろう。

これらの新機能は以下のアプリケーションで利用可能だ：

• カメラアプリ
• ボイスメモ
• メッセージでの音声入力
• Webexなどのビデオ会議アプリ
• 対応するサードパーティ製カメラアプリ

対応デバイスはiPhone、iPad、Macで、幅広いプラットフォームでの利用が可能だ。ただし、一部機能は言語や地域によって利用できない場合があり、現地の法規制による制限も考慮される。

今回の機能追加により、AirPodsは単なる音楽再生デバイスから、本格的なコンテンツ制作ツールへと進化を遂げることになる。特にソーシャルメディア全盛の現代において、手軽に高品質なコンテンツを制作できる環境の提供は、多くのクリエイターにとって朗報と言えるだろう。