iPhoneはこうして生まれたーー元幹部が当時の様子を語る
iPhoneの生誕10周年を記念して、WSJが元Appleの幹部であり初代iPhoneの各分野を担当していたScott Forstall氏、Tony Fadell氏、Greg Christie氏が当時の様子を語るインタビュー動画を公開していたので、紹介する!
内容によると、当時、Appleの売上の50%を占めていたiPodについて、長期的に脅威となるデバイスは何かと考えた場合に携帯電話であるという結論に至り、iPhoneの開発がスタートするきっかけになったという。
以前、iPodのクリックホイールを参考に開発されたiPhone用OS「AcornOS」のプロトタイプが公開され、Tony Fadell氏もTwitterでこれらが事実であることを認めていたが、インタビュー内ではこのことについても言及。
クリックホイールを利用した入力方法を30〜40種類考えたというが、どれもロジカルでもなく、直感的でもないという結論に至ったとのこと。
もともとSteve Jobs氏が、後のiPadとなるタッチ入力が可能なタブレットデバイスを考えていたことは有名な話だが、このインタビュー内でもその当時の様子について触れられている。
Fadell氏はとある部屋にJobs氏に入れられ、卓球台と同じぐらいのテーブルに上からMacのUIが投影された、タッチ操作が可能になっているプロトタイプを披露したという。
このインタビューを見る限りでは、この時、初めてiPhoneにタッチで操作するUIが検討されたようだ。
その後、Jobs氏からユーザーインタフェースの提案を2週間で仕上げるよう求められ、担当していたチームは2週間24時間働き続けたという。その結果、Jobs氏にが満足する結果を残すことができたものの、「この時の僕らのご褒美は、その後2年半、死ぬように働かされること」だとChristie氏は皮肉を込めてコメントしている。
他にもソフトウェアキーボードの実装に苦戦したこと、ハードウェアチームとソフトウェアチームがお互いの仕事内容を全く知ることができず、誰1人も発表当日までどのような製品が発表されるのか知らなかったことが語られている。
約10分の動画となっているので、どうぞご覧あれ!
(via 9to5Mac)