Googleのスマートディスプレイ「Google Nest Hub」ハンズオン
音声アシスタント+タッチディスプレイで広がるGoogleアシスタントの活用方法
Googleのスマートディスプレイ「Google Nest Hub」が6月12日に国内発売することが決定した。
「Google Nest Hub」はGoogleアシスタントを内蔵する、タッチディスプレイ付きの据え置き型デバイス。「Google Home」と同じように音声操作できるだけではなく、その操作内容に対して表示される結果を画面上で操作したり、確認することができる点が魅力。
音声アシスタントの欠点は、視覚情報をユーザーに提供できないこと。音声で操作できるのは便利だが、操作内容を情報として見る方法が用意されていない製品が多い。
その点、スマートディスプレイと呼ばれる音声アシスタント内蔵型ディスプレイは、音声操作の利便性に加えて従来の欠点を克服するデバイスであると言える。
先日、一足先に「Google Nest Hub」に体験することができたので、実際に操作している様子を紹介する!
ルーティンでスマート家電を自動化、寝室で役立ちそう
発表直後の実物を見た第一印象としては、思っていたよりもコンパクトだということ。搭載されているのは7インチのディスプレイとなっていて、ポップな色合いもあり、置いてある姿はとても可愛かった。好みは分かれそうではあるが、GoogleのPixelスマホと同じデザインの系統を感じた。
用意されているカラーはChalk、Charcoal、Aqua、Sandの4色。本体にはカメラは搭載されず、家の中でも特にプライベートな空間である寝室でも置きやすい(置かせてもらいやすい)……はず。
カメラはないがディスプレイ面上部中央にアンビエントEQ機能のライトセンサーを搭載しているため、部屋が暗い時は画面の自動的に輝度を極限まで下げ明るい時は明るくしてくれる。寝ている時に「Google Nest Hub」の画面ががギラギラに点灯したまま、ということはないのだ。
実際に寝室での使用例を実現してもらった。
ルーティン機能
まずは「ルーティン機能」。特定のワードを呼びかけるだけで、複数のコマンドを連続して実行してくれるというもの。
例えば、下記では就寝前に翌日のアラームをセットし、電気を消し、テレビも消す、という内容を「おやすみ」の一言で実行してくれるというもの。
話している人の声を聞き分けるボイスマッチ機能も用意されているため、理論上は同じ「おやすみ」でも言う人によって実行内容を変えることができるはずだ。
紛失したスマホを探す機能(Android限定)
地味に便利だと思ったのが、紛失したスマホを探し出す機能。
これはAndroidスマートフォン限定となっているためiPhoneユーザーの僕は使えない機能だが、既に「Google Nest Hub」を自宅で導入されている社員の方々は愛用している機能だそう。みんなスマホ紛失しすぎ説。
キッチンで設置、レシピを音声操作するには最高
寝室でも便利そうではあるが、ディスプレイと音声操作の恩恵を最も受けそうだったのは、キッチン。レシピの表示や最大2個のタイマーを同時にセットできる機能は、視覚情報がセットであるからこそ使い勝手が良い。
音声操作でレシピを表示
僕は基本的に料理しないが、過去にチャレンジした時に遭遇した問題は、手が汚れていてスマホの画面が操作できない、ということ。レシピを見るにしても何か情報を調べるにしても、手が埋まっているとできない。
「Google Nest Hub」はレシピ検索はもちろん音声ででき、さらには表示されたレシピの候補を音声で選択できたり、手順を表示させたりすることも可能。なかなか使い勝手が良さそうだった。
2つのタイマーを同時に操る
キッチンで必要と言えば、タイマー。キッチンに限らず、僕の中で音声操作する機能で最も頻度が高いのはタイマー(と、アラーム)なのだが、「Google Nest Hub」ももちろん利用可能。
しかも、同時に2つのタイマーをセットでき、もちろん音声操作可能。料理というシーンにおいて複数のタイマーを必要とするシーンは多そうなので、喜ばれそう。
寝室よりキッチンで使うシーンの方が便利そうであると感じたものの、本体が防水仕様ではないという点には少し不安が。本体は電池式ではないため、電源が確保でき調理中に汚れない場所を確保する必要がある、という点は少し難易度が高いかもしれない。
ディスプレイがあるからこそ便利に使える機能
寝室やキッチンでそれぞれ明確な利用シーンがある「Google Nest Hub」だが、リビングルームや自室などでも活躍しそうな機能が用意されている。
周辺のレストランを検索する
見せてもらった1つの機能は、周辺のレストラン検索。音声で検索し、一覧をディスプレイで見る。デバイスの魅力を活かした使い方と言える。
フォトアルバム機能
Googleのスマートディスプレイを活かす機能として、「Googleフォト」と連携したフォトアルバム機能も良かった。
特定のフォトアルバムを指定して表示できるため、あり程度ITリテラシーのある両親にプレゼントすれば、音声アシスタント内蔵デバイスとしての機能を活用しつつ、孫の写真がいつでも見られるフォトアルバムとしても活用できそう。
メモリートラベル
一度は使いたくなる機能は「メモリートラベル」。ある年代を伝えると、その年に流行った最高最低気温、物価指数、当時の出来事、流行した楽曲などが見れるというもの。
確実に無くても困らない機能ではあるが、こういう機能があるからスマートディスプレイに愛着が湧くのではないかと思う。効率ばかり追求しても仕方ないし、遊び心は大事!
「Google Nest Hub」は僕にとって初めてのスマートディスプレイ。結論として、Googleのエコシステムにいる人であれば利用できる機能の幅が広いため、生活の中に取り入れられそうだと感じた。紛失したスマホ鳴らす機能は本当に便利だと思う。
残念ながら逆に僕はバリバリのiPhoneユーザーであり、自宅のスマートホームはHomeKit製品を中心に揃え、料理もせず、寝室に行く頃には娘が寝ているので音声を唐突に発する可能性があるデバイスはリスクとして見なされる我が家で活躍の場は今のところリビングルームまたは僕の部屋のみ。
ただ、音声アシスタント+ディスプレイという組み合わせの便利さは大いに理解した。スマート家電連携で入り込む余地はありそうなので、ルーティン機能を試すべく導入に向けて前向きに検討していきたい。