サステナブルなファッションブランドKAPOK KNOT、2022年新作を披露。100%植物由来のダウンも登場
様々な境界線を曖昧にするブランド作りを目指す、2022 AW Collection "Blur the line"
発熱する新素材「カポック」を使用したファッションブランド「KAPOK KNOT」が6月22日より3日間にわたり、2022年AW展示会を開催。今シーズンの新作を披露した。
KAPOK KNOTは、2022年にリブランディングを行い「Blur the line」を新コンセプトに掲げている。ラグジュアリーとサステナブル、都市と自然、生産者と消費者、旧さと新しさなど、さまざまな境界線を曖昧にするブランド作りを目指すことで、それぞれの良さに学ぶ快い暮らしの提供を目指している。
展示会ではレディースの新作を中心に、個人的に入手しようとしているメンズの新作、ブランドとして初めてアウター類以外にカポック素材を使用したファッション・アクセサリを体験してきた。
レディース向けKAPOK KNOTの新作
ワークジャケット
「ワークジャケット」は、ダウンの暖かさと軽い着心地が特徴。Aラインを採用することで、インナー次第でスタリングしやすい1枚に仕上がっている。防水・防汚機能もついており、都市はもちろん、アウトドアでも着用できるジャケットだ。
カラーは、ネイビー、オリーブ、べージュの3色展開。価格は42,000円。
ブランケット
ブランケットは、カポックダウンを使用した大判の変形ブランケット。ショールとして羽織るだけではなく、床に敷いてマットとしても使用できる。チェック柄の採用は、KAPOK KNOTとして初めて。同様のデザインを採用したレディース向けのコートも発表した。
カラーは、イエローベージュとネイビーの2色展開。価格は39,800円。
ロングベスト
ロングベストは、ウールライクなポリエステルを使用し、肌触りの良さが特徴。存在感のある大きめの襟にゆったりとしたシルエットを採用し、シンプルなインナーでも様になる。
脇と後ろにスリットがあり、動きが出やすく後ろ姿もエレガントだ。イージーケアでシワや毛玉になりにくくなっており、ウールより軽いので簡単に手洗いができる。
カラーは、ベージュとネイビーの2色展開。価格は39,800円。
ボアジャケット
ボアジャケットは軽量なボア素材を使用し、肌触りの良さが特徴。袖にふくらみを持たせることで、全体的に丸いシルエットを実現。クラシックコートのディティールを追加し、甘くなりすぎない大人のボアジャケットを目指した。ウェストベルト付き。
カラーはベージュ、ブラックの2色展開。価格は39,800円。
ガウンコート
ガウンコートは、ウールライクなポリエステルを使用し肌触りの良さが特徴。襟は存在感があり、シルエットはゆったり。襟とウエストをスピンドルで調整できるので印象を変えられ、シンプルなインナーでも様になる。イージーケアでシワや毛玉になりにくくなっており、ウールより軽いので簡単に手洗いが可能だ。
男女兼用で、カラーはブラウンとネイビーの2色展開。価格は65,000円。
フードコート
カポックダウンを使用した、ビックシルエットのフードコート。軽量だがダウンと同じ暖かさがあり、程よい光沢感のある上品な生地なので大人カジュアルな1枚。高密度に織り上げられた生地を使用し、風にも強く、これさえ持っていれば安心な暖かさ。
ガウンコートと同様に男女兼用で、カラーはブラック、オリーブ、ブルーの3色展開。価格は58,000円。
100%植物由来のダウン「Plant-Based Down 2030: FLARE」
展示会の中で静かに存在感を放っていたのが、「Plant-Based Down 2030: FLARE」。中綿には木の実由来のカポックシートを、表地には東レ株式会社が開発した通常のナイロンと同等の耐久性を持つ100%植物由来のナイロン素材「エコディアN510」を使用。機能・デザイン・サステナブルを兼ね備えた100%植物由来のダウンだ。
ダウンとドレスのハイブリッドデザインで、袖の部分はダウン特有の膨らみのあるシルエット、裾はドレスのように広がる構造になっている。
製品名には「2030」と入っている。KAPOK KNOT代表の深井喜翔氏は、「2030年にはプラントベース100%ダウンが誰もが無理なく生活に取り入れられている世の中を実現したい」という想いで入れたとコメント。「Plant-Based Down 2030: FLARE」は抽選販売となっており、選ばれた人は身体のサイズに合わせて採寸する。
生地、中綿、裏地、付属など全てが植物由来のダウンドレス。袖にはカポックのほぐしワタを使用し、植物由来の素材で羽毛ダウンのような膨らみのあるシルエットのある一枚。見頃にはカポック/テンセルのシートを使用し、仕立て栄えの良いシルエットを出しながら、保温性のあるドレスです。
カラーはブラックのみ。価格は280,000円。
2022年新作、僕は「シャツブルゾン」を買う
メンズは既存製品の新カラーの追加が中心だが、昨年登場したエアースムースシャツの改良製品「シャツブルゾン」が登場。素材の質感に高級感がプラスされ、シルエットもよりシャツらしくなった。
生地にはウールライクなポリエステルとカポックダウンを使用。シワになりづらく、シルエットはゆったりになった。エアースムースシャツはLサイズがジャストサイズで比較的タイトだったためXLを選んだが、今回のジャストサイズはMで、Lは少し大きめだった。
僕は昨年購入したKAPOK KNOTのMA-1を愛用しており、重ね着をする際にフィット感はタイトなほうが合う。今回はMサイズを購入する予定だ。
Mサイズを着用
カラーはブラック、ベージュ、オレンジの3色展開。価格は29,800円。
カポック素材を使用したバケットハット、バッグが登場
KAPOK KNOTはアウター類が中心だが、2022 AW Collectionにはカポック素材を使用したハットやバッグが登場した。
寒い時期に、ハットを被りたいがニット帽のような暖かさが欲しい人にとて、KAPOK KNOTの新作バケットハットは最適。フリーサイズで2色展開だ。価格は16,000円。
特徴は、強靭な表面摩擦強度と高耐久性を有したラバー合皮を使用した大きめのツバ。水や汗によるダメージや紫外線での色あせにも強く、長く使い続けられるだろう。
環境対応の新製造方式で作られたエコ素材を使用しており、従来と比べてCO2の排出量を70%削減し、VOC(揮発性有機溶剤)の残留を75%カットしている。
魅力的な製品だが、僕が着るとどう見てもランプを被っているコケシにしか見えない。本当にありがとうございました。どういう素質を持って生まれてきたらこれが似合うんだ……。
複数サイズのバッグも登場。「バッグに保温性はいらないのでは?」と思う人もいるだろう。カポック素材は暖かさだけではなく、カポックシートによる軽さとクッション性も強みだ。軽さとクッション性が共存できるショルダーバッグを実現した。
一般予約開始は7月1日よりスタート
KAPOK KNOTの2022 AW Collection “Blur the line” は、先行予約会を2022年7月1日より日本橋ショールーム「Farm to Fashion Base」で開催する。当日は予約のみ行い、商品は後日配送で届けられる。昨今の情勢を踏まえ、気に入った商品があれば先行予約したほうが良さそうだ。
詳細は予約ページをチェックしてもらいたい。
KAPOK KNOTは、毎年進化している。ラインアップの拡充を進めながらも、サステナビリティに対する貢献度も年々増している。KAPOK KNOTの運営元カポックジャパンが公開した「「サステナビリティ」アニュアルレポート2022」によると、同社が使用するカポックの木が今年削減したCO2の総数は、4.04トンと見込まれている。昨年比で約2.8倍だ。
またファッション業界の問題である大量消費・大量生産に目をつけ、お直し業者「アンネット」との連携をスタート。ブランドサイトより修理受付可能となっている。
ファッション × サステナビリティは、今後の世の中において見過ごせないテーマの1つだ。率先して取り組みKAPOK KNOTは応援したい。興味があれば、製品や取り組みをチェックしてもらいたい。
えっ、よくわかりましたね。そうみたいですよ。利益はほぼなしで、あくまでも100%植物性ダウンを目指した製品みたいです。なので、そういう意味ではある意味安いかもしれないですねw
Plant-Based Down 2030: FLARE, 値段が28万円だけど素材と採寸費用考えると、実はそんなに利益はなさそう。あくまでエクスペリメントみたいな感じかなー