MacBook Pro(2020)への期待と今後のMacBookシリーズについて考える
AppleはMacBook Proのフルリニューアルを計画していると噂されている。
当初は2019年に登場すると予想されていたが、2019年5月22日にCPUがアップグレードされた「MacBook Pro(2019)」が正式に発表されたことから、メジャーアップグレードされるモデルは2020年に登場すると予想される。
TFIのアナリストMing-Chi Kuo氏によると、15インチモデルは最大16.5インチのディスプレイを搭載し、13インチモデルは32GBのRAMが搭載可能になるという。
これ以上の情報は分かっていないが、これまで報じられてきた情報や過去の傾向をもとにMacBook Pro(2020)に期待したいことやMacBookシリーズの今後について考えてみる。
13インチモデルも14インチになる可能性を考える
16インチ〜16.5インチディスプレイを搭載したMacBook Proが登場するということは、かつて17インチ型MacBook Proを愛用していた人にとって心躍るニュースだったに違いない。
具体的に言及はされていないが、噂されている新モデルは15インチモデルを置き換える可能性が高い。15.4インチから16インチであれば0.6インチ差、16.5インチだとしても1.1インチ差。
ディスプレイの大型化を実現するのはディスプレイ周りのベゼルがポイント。ベゼルを現行モデルよりも細くし、筐体をわずかに大きくするだけで16インチ以上のディスプレイが収まる。
実際に現行の15インチモデルのディスプレイを計測してみた。
15インチモデルはベゼルを含むとディスプレイサイズは約16.375インチ程度。仮に16インチのディスプレイを搭載した場合、本体のベゼルを数ミリでも細くできれば本体サイズをほとんど変えることなくディスプレイを大きくすることができる。
ベゼルを細くすることによって筐体サイズをほとんど変えずにディスプレイの大型化が実現できるのであれば、13インチモデルも同様のサイズアップが行われる可能性がある。
試しに計測してみると、ベゼルを含むディスプレイサイズは約14.25インチ程度。13インチモデルは14インチモデルとして登場する可能性は十分にある。
ハッキリ言って今のMacBookシリーズのディスプレイは時代遅れだ。DELLの「XPS 13」やHuaweiの「Matebook X Pro」などのメーカーから登場しているノートパソコンは狭額縁ディスプレイを採用している。Appleもそろそろこの流れに続いてもらいたい。
「Face ID」に対応する可能性を考える
「iPhone X」風になったMacBookのコンセプトイメージ
筐体サイズを変えずにディスプレイサイズを変えるメジャーアップデートとなれば、以前から複数メディアで報じられている「Face ID」搭載の可能性が高まっている。
現行のMacBook Proは「Touch ID」が搭載されている。iPhoneと違い、「Touch ID」の代わりに「Face ID」を採用することによってディスプレイに影響は全くない。
それでも採用する可能性があるのは、セキュリティ面において優れているから。ロック解除できてしまう確率が「Touch ID」の5万分の1と比べて100万分の1と極めて高いとされている。
Appleは2017年に「iPhone X」で初めて「Face ID」を披露し、翌年2018年ではiPad Proに採用した。2019年では実現されなかったが、来年の2020年こそはMacのターンであると信じたい。
Touch Barに感圧タッチ搭載する可能性
Touch Barはキーボード以上の欠陥であると繰り返し主張してきたが、百歩譲ってMacBook Proには搭載するべき機能ではない。むしろMacBook AirがTouch Barを搭載するべきだったと思っている。
それでも次期モデルはTouch Barを搭載するだろう。EMSOneからの情報として、AppleがMacBookシリーズにおいて顔認証と感圧タッチ機能を搭載することを計画し、テストを繰り返しているとの噂があると伝えていた。
具体的な情報はないが、Touch Barに対し感圧タッチを追加することは十分に考えられる。それでもない方がいいと思うが、無くならないのであればせめて物理キーと同様の使い勝手を実現して欲しい。
12インチ、13インチ、14インチ、16インチという展開に?
今のMacBookシリーズのラインアップは少し煩雑だ。13インチモデルがMacBook AirとMacBook Proが2種類の合計3種類ある時点で分かりやすいとは言い難い。
MacBook Pro(2020)が14インチモデルと16インチモデルになり、「Face ID」を搭載することによって「MacBookシリーズの上位モデル」という位置づけが明確になる。
2020年モデル登場のタイミングで13インチ型MacBook ProのTouch Bar非搭載モデルが廃止されれば13インチモデルはMacBook Airのみになる。
これにより、以下のような製品ラインアップになる:
- 13インチ型MacBook Air:Macを購入する際、最初に検討するべきモデル
- 12インチ型MacBook:MacBook Airよりも軽さやコンパクトさを重視したい人向けのモデル
- 14/16インチ型MacBook Pro:MacBook Airよりも本格的な作業をしたい人向けのモデル
MacBook Pro(2018)では2018年11月にdGPUとして「Radeon Pro Vega 16/20」が選べるオプションを提供開始し、「Adobe Premiere」のパフォーマンスが大幅に向上することが明らかになっている。
さらに、MacBook Pro(2019)では15インチモデルに第9世代の「Intel Core i9」プロセッサを搭載した8コアモデルが登場し、プロユーザーが求めるスペックを追求し続けている。
MacBook Pro(2020)はこの流れを引き継ぎつつ、よりプロユーザーにフォーカスしたデバイスになることが期待される。14インチモデルは32GBのRAMが搭載可能になりより高度な制作が可能になり、16インチモデルは「持ち運べるデスクトップマシーン」としてさらなるスペックアップを追求すると考えられる。
大幅刷新されたMacBook Proが楽しみだ。
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