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MacがWindows PCより”コスパが良い”という、信じられない時代が来てしまった

AIバブルが引き起こしたメモリ価格300%高騰で、AppleのMacが業界最安水準に

Macは”コスパが悪い”——長年、そう揶揄され続けてきた。メモリ増設は割高、ストレージも割高、同スペックのWindowsマシンと比べると価格差は歴然。そんな声を何年も聞いてきた。

ところが今、信じられないことが起きている。MacがPC市場で最もコスパの良い選択肢になっているらしい。

そのことを鋭く解説していたのが、Apple製品レビューや業界分析で知られるYouTubeチャンネル「Snazzy Labs」の動画「A Mac Fanboy’s Dream Finally Came True!」だ。データと業界構造を踏まえた分析がかなり腑に落ちたので、補足情報も加えて紹介したい。

AIがメモリ市場を壊した

現在、PC業界全体で価格の急騰が続いている。元凶はメモリ(DRAM)価格の異常な高騰だ。生成AIの爆発的な普及により、AI開発に不可欠な広帯域メモリ(HBM)への需要が急増。SamsungをはじめとするメーカーがAI向けチップへ製造ラインを集中させた結果、一般PC向けメモリが深刻な供給不足に陥った。

RAM Prices are skyrocketting
価格の上がり方がエグい

Tom’s Hardwareによると、DRAM価格は前年同期比で171%上昇。OriginalPricingのデータでは、DDR5メモリのキットが2025年春の90〜120ドルから310〜450ドルへと300〜400%も上昇しており、価格が落ち着く気配は全くない。

TrendForceが報じたように、Dellはすでに15〜20%の値上げを実施し、Lenovoも2026年から追随している。HPのCEOも値上げの可能性に言及しており、PC業界全体がこのメモリ高騰の波に飲み込まれている。

実はこの問題、他人事ではない。36GBのM3 Maxを積んでいた僕自身、Camera RAWのクラッシュやスワップ発生に悩まされ、M4 Maxへの乗り換えを本気で検討するまでに至った。そして現在、その新しいMacでこの記事を書いている。

AppleだけがMacを値上げしない理由

このカオスな状況の中で、Appleだけが悠々と価格を維持している。これは偶然ではなく、圧倒的な購買力と先読みした調達戦略の賜物だ。多くのPCメーカーが市場価格に左右される短期契約でメモリを仕入れているのに対し、Appleはメモリ価格が安かった時期に数年単位の長期契約を締結し、Apple Silicon専用のメモリ供給を確保してきた。

かつて「ぼったくり」と散々批判されたメモリ増設価格も、今となっては逆転劇の主役だ。Appleは2016年以降、メモリ増設価格を一切値上げしていない。その結果、16GBから32GBへのアップグレードはDellが700ドルを請求するのに対しAppleは400ドルという、「Appleのほうが安い」という前代未聞の状況が生まれている。

Mac mini ram prices
日本でも16GB→32GBは+6万円

M4世代ではベースモデルの標準メモリを8GBから16GBへ価格据え置きで引き上げたことで、追加費用ゼロでも快適に使えるようになり、お得感はさらに増した。ただしSSD(ストレージ)の増設価格は依然として市場価格の数倍と割高なままなので、ストレージのカスタマイズには注意が必要だ。

なお、Igor’s Labが報じたように、Appleとサプライヤー間の長期契約は2025年末に期限切れを迎えているとの情報もある。この”価格据え置き”がいつまでも続く保証はなく、それが今後の動向に直結してくる。

今買うべきMacはどれか

結論から言おう。今のMacは間違いなく買い時だ。中でも、カスタマイズなしの「標準構成ベースモデル」が業界全体で見ても圧倒的なコスパを誇る。Snazzy Labsが特に推すのは以下の2モデルだ。

M4 Mac mini:今最もコスパの高いPC

実売400〜600ドル程度で16GBメモリを標準搭載。驚異的な省電力性能により、他のPCと比べて年間50〜100ドルほどの電気代節約になるレベルだ。デスクトップ環境が必要な人なら、今これ以上コスパの高い選択肢はないと断言できる。

ただし、今は量販店などはどこもかしこもOpenClawの影響で在庫切れになっている。買うならApple公式サイトをチェックしよう。

M4 Pro MacBook Pro 14インチ(ベースモデル):最も過小評価されているモデル

24GBメモリと業界最高水準のディスプレイ・バッテリーを搭載しながら、実売で1,600ドル程度まで値引きされることも多い。Snazzy Labsが「現行ラインナップで最も過小評価されている」と称するモデルで、パフォーマンスと価格のバランスは突出している。

ただ、個人的にはM4 Pro MacBook Proなら、M5 MacBook Proのほうが費用対効果は高いような気がする。

カスタマイズをすればするほど割高になる構造を踏まえると、標準構成をそのまま購入するのが今のMacを最もお得に手に入れる方法だ。

2026年末、値上げが来る前に

このお得な状況が永遠に続くわけではない。2026年内に段階的な値上げが予測されており、タイミングを把握しておくことが重要だ。

2026年3月発表がされるM5 Pro/Maxチップ搭載MacBook Proについては、中身のアップデートに留まり価格は現状維持の可能性が高い。実際、来週の3日間で少なくとも5製品の発表が行われる見込みで、M5 MacBook Airも候補に挙がっている。このタイミングでの購入は比較的安心だ。

問題は2026年末に登場がされるM6チップ搭載MacBook Proのフルモデルチェンジだ。有機ELディスプレイへの移行、タッチスクリーン対応、薄型化といった大幅な設計変更を理由に、300〜500ドル(約4.5万〜7.5万円)の大幅値上げが予測されている。Snazzy Labsは「豪華な新デザイン」という大義名分のもとでメモリ高騰のコスト増を消費者に納得させようとしているAppleの狙いを指摘する。

一方で楽しみな動きもある。iPhone 16 ProA18 Proチップをベースにしたプロセッサと12GBメモリを搭載した、Chromebook対抗となる600ドル(約9万円)前後の廉価版MacBookの登場だ。macOS 26.3のソースコードにもコードネームが確認されており、実現性はかなり高い。

AI特需によるメモリ高騰で他社PCが次々と値上がりする中、AppleのサプライチェーンがMacを「値上げ前のオアシス」にしている。年末の新デザインモデル以降は大幅な価格上昇が予測されるため、コストパフォーマンスを重視するなら今のM4世代ベースモデルを選ぶのが最も賢い選択だ。

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公開情報
更新日2026年02月24日
執筆者g.O.R.i
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