M2 Pro Mac mini、デスクトップMacとしての”ベストバイ感”がすごい
MacBook Proのパフォーマンスを据え置きマシーンで、6万円以上安く手に入るという”高コスパ”
M2 Proチップを搭載したMac mini(2023)の登場で、デスクトップ型Macのラインアップが充実した。従来はM1 Mac mini、M1 iMac、Mac Studio、Mac Proの構成となっており、Mac mini・iMacとMac Studio・Mac Proの間に大きな開きがあった。
Mac miniにM2 Proモデルが追加されたことで、ハイエンド寄りのミドルレンジマシーンがオプションとして加わった。選択肢は広がった。それどころか、M1 Maxチップ搭載のMac Studioを選ぶのであれば、作業内容次第ではM2 Proチップを搭載したMac miniを購入したほうが費用対効果が高い可能性がある。
M2 ProのほうがM1 MaxよりもCPU性能が高い
Mac mini(2023)のベンチマークスコアデータによると、M2 ProのCPU性能はM1 Maxをシングルコアスコア、マルチコアスコアともに上回っている。
Mac Studioの最小構成は、以下のとおり。価格は278,800円だ。
- 10コアCPU、24コアGPU、16コアNeural Engine搭載Apple M1 Max
- 32GBユニファイドメモリ
- 512GB SSDストレージ
- 前面:USB-Cポート x 2、SDXCカードスロット x 1
- 背面:Thunderbolt 4ポート x 4、USB-Aポート x 2、HDMIポート x 1、10Gb Ethernetポート x 1、3.5mmヘッドフォンジャック x 1
上記構成をMac mini(2023)のM2 Proチップで組んだ場合、240,800円で購入できる。
- 10コアCPU、16コアGPU、16コアNeural Engine搭載Apple M2 Proチップ
- 32GBユニファイドメモリ
- 512GB SSDストレージ
- ギガビットEthernet
- Thunderbolt 4ポート x 4、HDMIポート、USB‑Aポート x 2、ヘッドフォンジャック
10コアCPU仕様のMac mini(2023)がM1 Maxチップのマルチコアスコアを上回るかは不明だが、12コアCPU・19コアGPUのM2 Proチップ(+42,000円)にアップグレードしたとしても、価格は282,800円。わずか4,000円差で済む。30万円以下で収まる点は、フリーランスにとっても嬉しいはずだ。
14インチMacBook Proで同じ構成を組んだ場合、価格は344,800円になる。手元にディスプレイやキーボードがあれば、最新のMacBook Proと同じ性能を62,000円安く手に入る。筐体の構造上、高負荷時の持続パフォーマンスはMacBook Proを上回る可能性すらある。
またGPU性能の計測データも公開。M2 ProチップのMetalスコアはM1 Maxチップに比べて約20%低いが、Open CLスコアはM1 Ultraチップと同程度。CPU負荷の高い作業だけではなく、GPU負荷の高い作業でも十分にこなせるだろう。
ハードウェアのバランスも良い。MacBook Proよりもお得感がある
ハードウェアの観点で見ても、M2 Pro Mac miniのほうが魅力的かもしれない。Mac StudioはSDカードスロットが用意され最大5台までの外部ディスプレイを出力できるが、Mac miniは最大8KのHDMI 2.1ポートを搭載し、Wi-Fi 6EとBluetooth 5.3をサポートする。
Mac Studio (M1 Max) |
Mac mini (M2 Pro) |
|
---|---|---|
出力ディスプレイ数 | 最大5台 | 最大3台 |
Thunderbolt 4ポート数 | 4基 | 4基 |
HDMIポート | 最大4K | 最大8K |
SDカードスロット | SDXCカードスロット(UHS-II) | × |
Wi-Fi 6E | × | ○ |
Bluetooth | 5.0 | 5.3 |
外部ディスプレイを4枚以上出力しない限り、ハードウェア仕様はM2 Pro Mac miniのほうが優れている。SDカードスロットを含むその他のポート拡張は、CalDigit TS4などThunderbolt 4ドックを活用すれば問題ないだろう。
M2 Proチップを搭載したMac miniは、MacBook Proのパフォーマンスがほしいがノート型Macである必要がない人にとって魅力的な選択肢になるだろう。自宅では高負荷な作業を行い、出先では比較的ライトな作業を行うと割り切れるのであれば、自宅用はM2 Pro Mac mini、持ち運び用はMacBook Airの整備済みモデルを購入すれば、費用対効果を最大化できるのではないだろうか。
なお友人のYouTuber「Appleが大好きなんだよ」の解説動画が全く同じだったので、以下に載せておく。あわせてチェックしてもらいたい。