国内3キャリアの「iPhone 6/6 Plus」が近日中に対応すると噂されている「VoLTE(ボルテ)」とは?
スマートフォンにおける通話はLINEやFacebookの電話機能で事足りていると感じずにはいられないが、高音質通話が実現することによってその状況は変わるのだろうか。
すまほん!!によると、ケータイ/スマホジャーナリストの石川温氏のメールマガジン「スマホ業界新聞 vol.125」にて、ドコモ・KDDI・ソフトバンクの国内3キャリアが「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」でVoLTEサービスを近日中に提供開始することを明らかにしている!
高音質通話が可能になるVoLTEへの期待
「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」でVoLTEが使えるようになる。これは一体どういうことなのか。
そもそも「VoLTE(ボルテ)」って何?
昨日から騒がれている技術がそもそも何だか分からないという人もいるのではないだろうか。そもそも「VoLTE」とは何か。
「VoLTE」は「ボルテ」と読み、「Voice over LTE」の略。直訳すると「LTEの上の声」となるように、高速通信が可能であるLTEネットワーク上で音声通話を可能にする仕組みだ。
イメージとしてはSkypeやLINE、Facebookの電話に近いが、決定的に異なる点として、圧倒的に通話品質が高い、ということ。これは、本来音声通話をするための専用回線として利用が想定されていなかったLTE上のネットワークに通話専用の仕組みを提供したことによって実現されている。
VoLTE導入によるユーザーのメリットと今後の課題
「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」でVoLTEが利用できるようになることによって、どのようなメリットがあるのだろうか。そして、導入にあたってどのような課題を克服する必要があるのだろうか。
VoLTEのメリット
1つは先ほど書いた通り、通話品質が向上すること。ソフトバンクが公開しているVoLTEの解説ページには通話の周波数帯域比較を公開していたので、載せておく。
【img via ソフトバンク】
上記の通り、VoLTEの場合は従来の音声通話でカットされていた高音域の音声部分を含む周波数帯域もカバーすることができる。VoLTEの解説ページにはPepperの音声で通話品質の違いを体験できるので、気になる人はどうぞ。
他にも呼び出し時間の短縮や音声通話を行いながら同時にLTEの高速通信を活かしたデータ通信も可能になる。
VoLTEの課題
VoLTEを導入することによるメリットは大きい。「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」で利用可能になることによってVoLTEそのものの認知度も向上し、通話をする人口が減っているとは言え、通話する人にとっては相手の声がよりクリアに聞こえることに歓迎するべきことだ。地方にいる親戚に電話する際にもより高い解像度の声を届けることができるのは素晴らしい技術の進歩だ。
ただし、3キャリアが提供するVoLTEには大きな課題が存在する。
それはそれぞれのVoLTEが同一キャリア内でしか利用できないということ。つまり、ドコモの「iPhone 6」からソフトバンクの「iPhone 6 Plus」にVoLTEで通話したくても現時点では不可能でなのだ。
これは将来的に解消されることは間違いないが、今のところそれがいつ頃に実現するのか、見通しは立っていない。
3キャリアのVoLTE対応はいつ頃実現するのか。そしてキャリア間をまたいだ高品質通話はいつ頃実現されるのだろうか。期待を胸に今後の同行を見守ろう。
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