自分の親にとって「iPhone XR」が最適なモデルだと思った理由
実家に帰ったら母親のiPhoneがボロボロだった。どうやら「iPhone 6」を使っているとのことだが、保護ガラスも割れたまま、ケースも限界を超えていて、動きが悪く、電池も持たないと嘆いていた。
動作と電池持ちに関してはiPhoneの3,200円バッテリー交換を利用すれば改善される可能性はあるが、正直なところ、一般人にとってこの電池交換プログラムはそこそこハードルが高い。
特に僕の親のような世代にとっては至難の業だ。ただでさえiPhoneの使い方を定期的に質問してくるような人が、バッテリー交換の手続きができるとはとても考えられない。
母親のiPhoneを見てみると、文字サイズを拡大表示していた。僕も年を取ったが両親も年を取り、今となってはバリバリの老眼に。それでも細かい文字は見づらいらしく、拡大表示した上でさらに画面を拡大して見ていた。
その様子を見た上で、僕は両親に「iPhone XR」をおすすめすることにした。価格帯、サイズ感、使い勝手を含めて「iPhone XR」は親におすすめできるiPhoneモデルであると感じたからだ。
「iPhone XR」の特徴は以下の通り:
- カラフルな筐体
- 高性能なカメラ
- 美しい6.1インチ型のベゼルレス・ディスプレイ
- ホームボタン非搭載
- 長い電池持ち
- ワイヤレス充電対応
上記を踏まえた上で、「iPhone XR」が僕の親および親と同世代との相性が良さそうだと感じた理由について解説する。
大きいディスプレイで文字も画像も動画も見やすい
基本的に老眼には大きいディスプレイが良い、と聞く。小さい文字を無駄に小さい画面で見るよりも、少しでも大きい画面で見た方が見やすいとのこと。これは僕の親に限らず、僕の親と同世代もしくはそれ以上の世代の方々が口を揃えて言っている。
6.1インチの液晶ディスプレイは親にとって十分。有機ELディスプレイと並べて見るわけではない上に、そもそも「iPhone 6」からのアップグレードになるため、十分満足できる綺麗さなのだ。
文字だけではない。写真も動画も大きい画面で見えた方が楽しい。最近は定期的に娘の成長する様子を写真や動画で送っているため、画面が大きい方が写真も動画も楽しめるはず。
親にとって片手操作ができるかどうかは問題ではない。そもそも片手で操作することはなく、顔の前にiPhoneを持ち上げ、ピントが合う位置に合わせ、画面を見るのだ。まず画面を見ることが一手間かかるのだから、片手操作よりも見やすい方が重要だという。
電池持ちとワイヤレス充電
iPhoneが無いと生きていけない僕は家のあらゆるところにワイヤレス充電台を設置し、普段持ち歩いているカバンの中にもモバイルバッテリーは常に3つ入っている。僕は異常かもしれないが、そもそも親は充電し忘れることも多々ある。
本体の電池持ちが少しでも良ければ万が一充電し忘れたとしても、親のような使い方であればなんとか2日、3日は持つかもしれない。そういう意味でも電池持ちが長い「iPhone XR」は魅力的だ。
iPhone XR | iPhone XS Max | iPhone 8 Plus | |
---|---|---|---|
連続通話時間(ワイヤレス) | 最大25時間 | 最大25時間 | 最大21時間 |
インターネット利用 | 最大15時間 | 最大13時間 | 最大13時間 |
ビデオ再生(ワイヤレス) | 最大16時間 | 最大15時間 | 最大14時間 |
オーディオ再生(ワイヤレス) | 最大65時間 | 最大65時間 | 最大60時間 |
さらに、ワイヤレス充電は親世代にとっても良い。なぜなら老眼なのでLightningケーブルを挿すのが手間。置くだけで充電できた方が便利かつ楽。位置合わせが不要な「Logicool Powered Wireless Charging Stand」あたりが良さそう。
とりあえず何でも写真を撮るからカメラ性能は重要
僕に娘が生まれたということは、親にとって初孫。それはもう、実家に帰る度に個別写真から集合写真まで、料理の写真もバシャバシャ。イマドキの若者といい勝負かもしれない。
これほど写真を撮るからこそ、「iPhone XR」のカメラ性能はきっと喜ばれるはず。これまでよりも一回り大きい6.1インチのディスプレイで表示できるのも気持ち良いと思うし、撮った写真のクオリティが各段に向上するだけでワクワクすると思う。
ちなみに「iPhone XS」や「iPhone XS Max」にあるような光学ズームは親にとって不要。デジタルズームと光学ズームの違いを気にするような人たちではないので。
iPhone 8 Plusや「iPhone XS Max」をおすすめしない理由
大画面、電池持ち、ワイヤレス充電、カメラ性能。これらを満たすという意味であればiPhone 8 Plusや「iPhone XS Max」という選択肢も当然入ってくるが、僕はおすすめしない。
「iPhone XS Max」は価格が高すぎるということと、重すぎるということ。親は当然本体にケースを付けるが、「iPhone XS Max」のサイズにケースを付けると物理的に大きくなりすぎるだけではなく、重くなりすぎる。僕自身もケースとの相性と重さを理由に「iPhone XS」に戻した。
もちろん、「iPhone XR」も決して小さい端末ではないが、「iPhone XS」は親にとっては「小さい」と感じるそうで、「iPhone XS Max」とiPhone 8 Plusは大きすぎるということに。物理的サイズと画面サイズのバランスを考えると親にとっては「iPhone XR」が良さそうだ。
また、重すぎるとは言っても「iPhone XR」は194g、「iPhone XS Max」は208g、iPhone 8 Plusは202gなのでそれほど大きな差があるようには思えないかもしれないが、この数グラムの差がなんだかんだで気になってくるのだ。自分が気になるものを親にはおすすめできない。
iPhone XR | iPhone XS Max | iPhone 8 Plus | |
---|---|---|---|
高さ | 150.9 mm | 157.5 mm | 158.4 mm |
幅 | 75.7 mm | 77.4 mm | 78.1 mm |
厚さ | 8.3 mm | 7.7 mm | 7.5 mm |
重量 | 194 g | 208 g | 202 g |
iPhone 8 Plusに関しては「ホームボタンがあったほうが良い」ということであれば選んでも良かったが、より小さい筐体サイズでより大きいディスプレイを持ち、より電池持ちが良い「iPhone XR」の方が、今から購入することを考えるとコストパフォーマンスが高い、と感じた。
ストレージ容量 | iPhone XR | iPhone XS Max | iPhone 8 Plus |
---|---|---|---|
64GB | 84,800円 | 124,800円 | 78,800円 |
128GB | 90,800円 | – | – |
256GB | 101,800円 | 141,800円 | 95,800円 |
512GB | – | 164,800円 | – |
記事執筆時点では旧モデルの下取り額を増額するキャンペーン、ドコモの「iPhoneデビュー割」や「iPhoneサンクスキャンペーン」なるものも開催され、書いやすくなっている。今ならiPhone 8 Plusを買うよりもお得になる可能性が高い。
また、親が1、2年で買い換えるとは考えづらいため、少しでも新しい端末の方が長持ちするだろう、という思いもある。
親はきっと「iPhone XR」でも十分満足できるはず
「iPhone XR」はAppleが想定していたよりも販売不振であるようには見えるが、それはあくまでも狙ったターゲットに対して相性が良くなかっただけで、端末そのものはとても魅力的だと思っている。
何を隠そう、僕はサブ端末として今「iPhone XR」をワイモバイル回線で日々持ち歩いている。電池持ちも魅力だが、明るいレンズでポートレートモードが使えるのが地味に好き。
親にとって「3D Touch」非対応、少し厚みのあるベゼル、液晶ディスプレイ、ギガビット級LTE非対応などは全く関係ない。これらを重宝するのはそれなりにiPhoneを意識的に使い込んでいる人で、一般人のマジョリティは気にならないだろう。
だから「iPhone XR」が魅力的なのだ。不要な機能に代金を払うことなく、必要とする機能だけをまとめた機種なのだから。
唯一の懸念点は、新たにスワイプ操作を覚えてないといけないこと。父親はさておき、母親は特別ガジェットに強いわけでもなく、新しい操作が身につくまで少し時間がかかるかもしれないが、使っているうちに覚えるだろうと甘く見ている。
万が一分からない場合、僕がまとめた「「iPhone X/XS/XS Max/XR」の新しいジェスチャー・操作方法まとめ」を見てもらえれば大丈夫かな!皆さんも困った際にはぜひ!
僕の親は「iPhone XR」を買って後悔しないはず。最新モデルなのでケース選びも楽しくなると思うし、何よりも画面が見やすい、電池が持つ、カメラが綺麗、というだけでも相当満足できるだろう。
「iPhone XR」は自分の親にとって最適なモデルだと思う。今のiPhoneは限界なので、各種キャンペーン実施中に買い換えてほしいと思う。