HomePod、予想を下回る売れ行きで生産数を削減か
Appleは「HomePod」の売れ行きが予想を下回っているとして、生産数を一部削減したとBloombergが報じている。3月末までは予想販売台数を下方修正し、製造を担当するIventecに対し生産数を減らすよう、指示したと見られている。
市場シェアで「HomePod」が失敗と断定するにはまだ早い
Slice Intelligenceから提供された情報をもとに、Bloombergは「HomePod」が販売開始してから10週間は好調を記録し、スマートスピーカー市場の10%を占めていたとのこと。その当時、「Amazon Echo」のシェアは74%、「Google Home」は14%であったことを考えると、1割は素晴らしい結果だ。
ところが、発売から3週間後、シェア率は4%まで落ちてしまったとのこと。さらに、Apple Storeでは在庫の売れ残りが増える一方で、店舗によっては1日に10台以下というところもあるという。
では「HomePod」は失敗なのか。正直なところ、販売台数によるスマートスピーカーの市場シェアで判断するのは難しいのではないかと個人的に思っている。
そもそもAppleは「HomePod」を349ドルで販売し、他のスマートスピーカーよりも圧倒的に高い価格で販売している。6,000円以下で購入できる「Amazon Echo Dot」の方が売れて当然であり、Appleのエコシステムに溺れるほど浸かっていなければ恩恵を受けづらい、非常にクローズドな製品であることから売れ行きが長続きしないことも、Apple自身がよく分かっていたはずだ。
Apple自身の売れ行き予想以上に売れなかった、という可能性はあるが、「HomePod」そのものが失敗と決めつけるには時期尚早である。
何よりもまだ「HomePod」は日本市場に上陸していない。ステレオスピーカーも利用できず、「AirPlay 2」もまだ正式リリースされていない。
低価格モデルが登場するという噂もあるので、今後の動きに期待したい!