EOS R5 Mark IIを買うと決めている4つの理由
EOS R5 Mark IIがあれば、99%の撮影は困らなさそう
Canon EOS R5 Mark IIが7月23日10時より予約受付を開始する。最近はワクワク感ゼロのiPhoneと違い、久しぶりに買い物にワクワクしている自分がいる。
「メインカメラをEOS R3からEOS R5 Mark IIへ乗り換える時がきた」で紹介したとおり、EOS R5 Mark IIが手に入れば今後、メインカメラとして使い込んでいく予定だ。EOS R3やEOS R6 Mark IIを手元にありながらもEOS R5 Mark IIを買うと決めている理由をまとめた。「買う理由」「ポチる言い訳」を探している人は参考にしてもらいたい。
EOS R3以上のAF精度
EOS R5 Mark IIにはEOS R3のもっとも好きな機能である「スマートコントローラー」が搭載されていない。スマートコントローラーは2つのシーンで役に立つ。
1つ目は、細かくフォーカスポイントを調整したいとき。マルチコントローラー(いわゆる”グリグリ”)よりもスムーズかつ正確に操作できる。2つ目は、動きの速い被写体を撮影するとき。広めのAFエリアを指定し、スマートコントローラーで動かして押し込むことで期待どおりの場所にAFが合う。
特に重宝してきたのは、2つ目の利用シーン。背面ディスプレイを見ながらシャッターを切る機会が多い僕にとって、スマートコントローラーの採用を見送りアイコントロールAFを採用したことは残念でならないが、EOS R5 Mark IIはAF精度が向上している。スマートコントローラーに頼らずともAFに任せれば同等の歩留まりで撮影できると期待している。
僕が撮影する頻度が高い「動きの速い被写体」は子ども。子ども達も徐々に動きが落ち着いてきたため、スマートコントローラーなしでも十分に対応できるだろう。
高画素を活かした撮影
実は以前までEOS R5を使っていたが、RAWの色味がEOS R3やEOS R6 Mark IIに比べて現像しづらく感じたこと、度々故障していたこと、AF性能が他機種と比べて格段に低かったことから早々に手放した。
2,400万画素の機種に不満は全くないが、4,500万画素はクロップ耐性に優れている。手持ちのレンズが足りない際は、1.6倍クロップを頻繁に活用してきた。EOS R5 Mark IIでは同様に使うことになるだろう。
1.6倍クロップは当然、事後の編集でも行える。しかしとにかく時間に追われている身としては、撮影時点で完成に近づけておきたい。50mmのレンズで80mm相当の画角、135mmのレンズで216mm相当の画角が使えるのは便利だ。
小型ボディながら撮影体験の向上
EOSラインナップの中にはEOS R5 Mark IIよりも一回りも二回り小型ボディを持つ機種が存在するが、小型すぎるゆえにしっかりグリップできないボディは好みではない。
EOS R3のボディに勝るグリップ感は期待できないが、EOS R6 Mark IIと同等のグリップ感だとすれば、片手でもストレスなく持てるだろう。また電源スイッチが右側に移動したことで、素早くオン・オフを切り替えられる点も気に入っている。
ファインダーはEOS R3と同等のものが採用され、アイコントロールAFに対応したことでアイカップが大型化。EOS R3はアイカップが簡単に取れてしまうことを不満に感じているが、覗いたときの快適さはEOS R6 Mark IIと比べて格段に良い。最新のアイコントロールAFはメガネを掛けていても快適に使えるとの事前情報もあり、今後はファインダーを覗いて撮影する機会が増えるかもしれない。
EOS R3と比べて物理的に小さい分、電池持ちは劣る。しかしEOS R5 Mark IIででは省電力優先でファインダー撮影時は340枚、モニター撮影は630枚。EOS R5の220枚、550枚から大幅に進化している。同じ条件でEOS R6 Mark IIは320枚、580枚となっており、理論上はEOS R6 Mark IIよりも電池持ちが優れている。
CFexpressとSDカードのデュアルスロットは賛否両論あるが、撮影後のフローや撮影枚数によって切り替えている僕にとって、この組み合わせはベストコンビネーション。普段はCFexpressだが、急ぎのときはリーダーを取り出して取り込む手間がないSDカードを活用する(MacBook ProにはSDカードスロットが搭載されている)。
14bit RAWが撮影可能な電子シャッター
カメラ好きに怒られそうだが、僕はメカシャッターよりも電子シャッターのほうが好み。振動しない上に「ジャジャッ」という電子的な音が気に入っている。
EOS R6 Mark IIやEOS R5の電子シャッターは12bit RAWまでしか撮影できないが、EOS R5 Mark IIは14bitに対応。EOS R3と同等となり、電子シャッターメインで撮影できる。
撮影条件を問わない「いつでも撮れる」安心感
EOS R5 Mark IIを入手することによって、EOS R3に近い体験を小型化したボディで可能になる。僕にとっては「高画素化した小さなEOS R3」という位置づけとなっており、一度の撮影に撮る枚数が従来に比べて減った今、そろそろ低画素機から高画素機に移行しても良いかと感じていたところだった。
高画素機で常に感じていた懸念は、データ容量と高ISOで撮影した写真のノイズ。データ容量はC-RAWで撮影することで解消。画面越しに楽しむ写真でRAWとC-RAWの違いを判別できるとは思えず、基本的にはC-RAWで撮影するつもりだ。
ノイズは、常に少ないほうがいい。EOS R5 Mark IIの先行ハンズオン動画や記事を読む限りでは、ノイズ耐性はEOS R5に比べて改善されている模様。また自分自身がEOS R6 Mark IIやEOS R3で撮影した写真でも、高ISOになれば結果的にノイズ除去を行っている自分がいる。よって「高画素になったらノイズ除去する時間が増える」という心配がなくなり、高画素への不安が1つ解消された。
EOS R5 Mark IIが1台あれば、何でも撮れる。高画素だからこそ、ディテールを見たい風景写真も安心して撮影できる。動きの速い被写体は、最大30コマが可能な電子シャッターが使える。ボディは小さく、レンズを選べば持ち運びしやすい。電池持ちも良くなっており、頻繁なバッテリー交換もせずに済みそうだ。
これまで「基本的にはEOS R3、でもあまり荷物になりたくない時はEOS R6 Mark II」と使い分けていたが、今後はEOS R5 Mark IIで統一できる。1台のカメラに集約できるはずだ。それだけでも最高だ。
早く手元に届いてほしい。