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【レビュー】Anker 737 Charger (GaNPrime 120W):仕様バッチリ、形状イマイチ

この小ささで合計出力最大120W、単ポート出力100Wは非常に優秀。持ち運びしやすいサイズだが、使い勝手の面では……

Anker 737 Charger GaNPrime 120W01

Anker最新充電技術「GaNPrime」を搭載した製品の第1弾として、「Anker 737 Charger (GaNPrime 120W)」が発表された。最大出力120Wにも関わらず、一般的な96W以上の充電器と比較して40%の小型化を実現。2つのUSB-Cポートと1つのUSB-Aポートを備える。

メーカーよりサンプルを提供してもらったので、出力、発熱、使い勝手などの実力をレビューする。

単ポートは最大100W。2つのUSB-Cポート同時使用で合計120Wまで

Anker 737 Charger GaNPrime 120W03

2022年におけるUSB充電器事情の本音は、「搭載されているUSB-Aポートはお飾り」。あっても使わないポートとなっており、Anker 737 Charger (GaNPrime 120W)も例外ではない。実質的に「2つのUSB-Cポートを搭載した充電器」として見ている。もはやUSB-Aポートを搭載したケーブルも持ち歩いておらず、使いたくても使えない。

各ポートの出力は以下のとおり。単ポートの最大出力は100Wまでとなっており、どちらのUSB-Cポートでも対応する。

  • 合計最大出力120W / 単ポート最大出力100W
  • 1ポート利用時
    • USB-C1/2:5V ⎓ 3A / 9V ⎓ 3A / 15V ⎓ 3A / 20V ⎓ 5A (最大100W)
    • USB-A:4.5V ⎓ 5A / 5V ⎓ 4.5A / 5V ⎓ 3A / 9V ⎓ 2A / 12V ⎓ 1.5A (最大22.5W)
  • 2ポート同時利用時
    • USB-C1+USB-C2 : 最大120W
    • USB-C1 (上部 ) +USB-A : 最大120W
    • USB-C2 (下部 ) +USB-A : 最大24W
  • 3ポート同時利用時
    • 合計最大120W

電池残量30%だった14インチMacBook Proと、電池残量0%だったM2 MacBook Airを使い、充電スピードや出力を検証した。両機種とも使用したケーブルは、MagSafe 3ケーブルだった。

MacBook Proのみ充電した場合、出力は約90W前後を推移していた。システム情報しかし充電開始から5分後、M2 MacBook Airを接続すると出力は58Wに低下。システム情報の「AC充電器の情報」は「100W」から「60W」に変わっており、充電が途切れずに出力が調整されていた。MacBook Airの充電を外すると、MacBook Proの「AC充電器の情報」は「100W」に戻る。

MacBook Proは充電から開始20分後で30%から57%MacBook Airは開始15分で0%から21%まで回復した。MacBook Proは単体で使用すれば高速充電が利用でき、MacBook AirMacBook Proとの同時充電でも高速充電に近い出力で充電できる。

想定どおりの出力が確認でき、満足している。

懸念点は壁コンセントの利用、高出力時の発熱

Anker 737 Charger (GaNPrime 120W)の出力性能は期待どおりだが、購入する上で注意するべき点が2つある。壁付けコンセントの利用と、高出力時の発熱だ。

やっぱり。壁コンセントに挿すと、やっぱり落ちてきてしまう

Anker 737 Charger (GaNPrime 120W)はプラグに対し、細長い形状になっている。Anker PowerPort Strip PD 6のような卓上コンセントに挿すと、ケーブルが上に突き出た状態で充電することになる。
Anker 737 Charger GaNPrime 120W04

コンパクトな形状のお陰で、Anker 736 Charger (Nano II 100W)と並べても干渉しない。
Anker 737 Charger GaNPrime 120W07

しかし壁付けのコンセントに使用すると、重さで落ちてきてしまう。壁に挿す機会が多い人は、短いACアダプタ用電源延長コードとセットで使用したほうが使い勝手が良いだろう。
Anker 737 Charger GaNPrime 120W08

100W出力時は結構発熱する。充電中は触らないほうがベター

100W近い出力でデバイスを充電中、Anker 737 Charger (GaNPrime 120W)は非常に熱くなる。14インチMacBook Proを100W近くで充電中の様子をサーモグラフィーカメラで計測したところ、53℃以上になっていた。

Anker 737 Charger GaNPrime 120W Heat 01

50℃以上となれば、数秒握っているのが精一杯だ。充電途中にコンセントから抜く際には気をつけたほうが良いだろう。

Anker 737 Charger (GaNPrime 120W) レビュー:高出力はありがたい

Anker 737 Charger (GaNPrime 120W)は、14インチMacBook Proを出先で充電する人にとってベストな充電器だろう。2台目のデバイスを同時に充電しても、十分な出力が得られる。ガジェットポーチへの収まりも良い。

壁付けコンセントの使いづらさや発熱は惜しいが、M2 MacBook Airにせよ14インチMacBook Proにせよ、電池持ちが非常に優れており、出先で充電することは稀。いざ充電が必要なときは、なるべく早く電池残量を回復させたい状況だろう。持ち運ぶ上で、小さくて軽いことは重要だ。

Anker 737 Charger (GaNPrime 120W)
8.0/10

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更新日2022年08月05日
執筆者g.O.R.i
コメント(1件)

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  1. 通りすがりの読者(コメントID:633159)

    50度に2~3分密着で低温やけどなので結構な発熱ですね。特別な名前がついたので期待していただけに残念。65Wあたりで妥協してベルキンにするか、電源ケーブルつきの置き型のチャージャーにするのが無難かな。

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