【レビュー】「Belkin Thunderbolt 3 Express Dock HD」ーー85Wの電力供給に対応する据え置き型ドック
搭載ポートが「USB-C/Thunderbolt 3」オンリーの15インチ型「MacBook Pro(2016)/2017」を自宅でデスクトップのように使うためには据え置き型ドックがあると非常に便利。
以前紹介した「CalDigit TS3 Lite」も選択肢としてはありだが、最大供給可能電力が15Wとなっているため、「Thunderbolt 3」の強みであるケーブル1本でMac本体を充電しつつポートを拡張することは難しい。
そこで、今回紹介するのは「Belkin Thunderbolt 3 Express Dock HD」。以前のMacBook Proで愛用していた「Belkin Thunderbolt 2 Express Dock HD」の後継モデルだ。
特徴は「LG 5K UltraFine Display」のような最大5Kのディスプレイを出力しながらもMacBook Pro本体を充電し、さらにUSBポートなどを拡張できること。早速紹介する!
5Kディスプレイを1枚 or 4Kディスプレイを2枚出力可能
「Belkin Thunderbolt 3 Express Dock HD」に用意されているポートは下記の通り:
- 「Thunderbolt 3」ポート x 2
- 「USB 3.0」ポート x 3(裏側2つ、表側1つ)
- ギガビットEthernet x 1
- 3.5mmヘッドフォンジャック x 1
- 3.5mmオーディオ入力ジャック x 1
- DisplayPort x 1
DC電源を接続して使う仕様となっているのだが、注意すべきポイントとしては電源ケーブルが3ピン仕様となっているため、自宅などで使う場合はコンセントに電源を挿すことができない可能性がある。
3ピンを2ピンに変換してくれるプラグやケーブルは500円以下で販売されているので、自宅やオフィスに3ピンのコンセントがないという人は併せて購入しておくべし!ちなみに僕はコンセントから出っ張るのが嫌なのでケーブル派。
見た目は「Thunderbolt 2」モデルとほとんど変わらない。左下にbelkinのロゴが書かれている。
手前には3.5mmヘッドフォンジャックとUSBポートが1つ用意されている。僕自身は自宅でもワイヤレス派なので「AirPods」「QuietComfort 35」「MDR-1000X」のいずれかを使用しているが、有線派の人にとっては表側に端子が用意されているので使い勝手が良いはず。
1.5Aのデバイスを充電することが可能となっているため、スマホなどを充電・同期するために活用しても良いだろう。僕は主に充電ポートととして活用している。
DisplayPort以外のポートに各種ケーブルを挿してみたところ。僕の使い方は基本的に「LG 5K UltraFine Display」に出力しつつその他のポートを拡張しているため使用しないが、4Kディスプレイを2枚出力するのであれば片方は「Thunderbolt 3」ポート、もう片方はDisplayPortポート経由で出力することになる。
裏側には本体を固定するゴム足が4つ。滑り止めとしては十分だがケーブルの大多数が裏側から出ているため、机の端に本体を置いているとどうしてもドック本体が傾いていしまうという難点がある。気になるようであればケーブルの位置を調整するなどして浮かないようにしよう。
ケーブル1本であらゆる不足を補うドック
「Belkin Thunderbolt 3 Express Dock HD」は僕のように「MacBook Pro(2016)/2017」を自宅やオフィスでデスクトップマシーンとして使う人に最適だ。
ここで僕が気に入っているポイントと気になるポイントを紹介しよう。
周辺機器との接続・解除がケーブル1本で済む快適さ
ケーブル1本で本体を充電し、ディスプレイを必要と慣れば複数枚出力し、日頃から使用している周辺機器に接続することができる。これまではアダプタにアダプタを重ねて使用しなければならなかったものが、ケーブルを1本挿すだけで解決するのだ。
僕の場合は「LG 5K UltraFine Display」を2枚出力しているのでMacBook Proの左右に1本ずつケーブルを挿す必要があるが、5Kディスプレイ1枚または4Kディスプレイ2枚ならケーブル1本で全てが完結する。このシンプルさとクリーンさを実現できることが最大の魅力だ。
Ethernet端子があるので有線LAN接続が可能に
無線通信が当たり前の時代かもしれないが、僕は自宅では有線接続でMacBook Proを使用している。よって、個人的に気に入っているポイントはEthernet端子が用意され有線LAN接続ができる点。
自宅の構造上、Wi-Fiルーターが僕の部屋から少し離れているため、時間帯によっては無線LAN接続だとストレスを感じることが少なくない。有線LAN接続ができればルーターの場所関係なく安定的な通信速度が得られる。
スピーカーのケーブルを挿しっぱなしにすることが可能に
また、予めドックに据え置き型スピーカーを接続しておくことによってMacBook Proからは常にお気に入りのスピーカーから音を楽しむことができる点も気に入っている。可能であればスピーカー用ケーブルの端子は触りたくないため、挿しっぱなしにできるのは便利だ。
ちなみに僕が使用しているのは「Bose Companion 20」 。とても気に入っている。
最大出力可能電力は85W!15インチモデルを持っている人は注意
一方で注意するべき点もある。1つは最大出力可能電力が85Wであること。
15インチ型「MacBook Pro(2016)/2017」をフルスピードで充電するためには87Wが必要とされているため、作業内容によっては満充電に時間が掛かる可能性もある。僕の使用状況下では全く問題がなく、仕様を見て初めて気がついたのだが、ハードコアな作業を行う人は念頭に置いておこう。
価格は高いが、USB-Cハブにはない強みがある
もう1つの気になるポイントは価格だ。MacBook Proの機能を大幅に拡張してくれるとは言え、税別42,980円という価格は少々手を出しづらい。
これを買うなら「Satechi Type C Pro Hub」や「TUNEWEAR ALMIGHTY DOCK TB1」などのUSB-Cハブを買ったほうが良いのではないかと思う人もいるかもしれないが、据え置きで使うことを前提とした場合、ケーブル1本でできることを考えると「Belkin Thunderbolt 3 Express Dock HD」の方が間違いなく便利だ。この価格はケーブル1本で可能にする拡張性を踏まえた上で設定された価格帯だと推測している。
「Belkin Thunderbolt 3 Express Dock HD」は2017年7月7日から発売予定となっているが、メーカーによるとも少し早まる可能性があるとのこと。AmazonおよびApple公式サイトで販売されているので、気になる人は下記からどうぞ!
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