「Surface Book」は13インチ型MBPrより”2倍以上パワフル”ではない
先日、Microsoft初のノート型パソコン「Surface Book」を発表した。一言で言うと「全部入り」。妥協のない高性能なノートパソコンでありながら、タブレットとしても使うことができる。
発表の際にMicrosoftは13インチ型MacBook Proと比べて2倍以上パワフルであると紹介していたが、果たして本当にそうなのか。PCWorldが実施したベンチマークテストの結果によると、「Surface Book」は13インチ型「MacBook Pro Retina」より”2倍以上パワフル”ではないことが判明した!
独立GPUは偉大!GPU性能は3倍以上パワフル
下記動画でも確認できる通り、Microsoftはハッキリと「2倍以上」と発言している。ただ、それぞれがどのようなスペックで比較したのかについては明かされていない。
PCWorldでは下記表にまとめたスペックのモデルを用意し、ベンチマークテストを実施。
MacBook Pro Retina 13インチモデル | Surface Book | |
---|---|---|
CPU | 2.7GHz(Turbo Boost時は3.1GHz) Intel Broadwell Core i5-5752U |
2.4GHz(Turbo Boost時は3.0GHz) Intel Skylake Core i5-6300U |
RAM | 8GB | 8GB |
SSD | PCIe | PCIe |
GPU | Iris 6100 | GeForce |
OS | OS X El Capitan | Windows 10 |
まずはCPUの性能から。Intelの最新チップを搭載しているはずの「Surface Book」は1世代前のIntelチップを搭載している13インチ型「MacBook Pro Retina」を下回る結果となっている。これはSkylakeシリーズが15Wという低消費電力型であるのに対し、Broadwellシリーズが28Wであるということが要因だと説明。「MacBook Pro Retina」の方が常時高いクロック数で動作しているため、「Surface Book」を上回る結果になったと解説している。
【image via PCWorld】
他にも「Cinebench R15」を利用したベンチマークテストを実施しているが、やはり13インチ型「MacBook Pro Retina」の方が高いスコアを記録。このままでは「2倍以上パワフル」という発言は嘘になってしまうが、GPU性能を比較するとMicrosoftがあれほど大々的にアピールした意味が分かる。
こちらは高負荷なゲームプレイ時におけるフレームレート(fps)。「MacBook Pro Retina」のフレームレートが23.6fpsだったのに対し、「Surface Book」はなんと74fpsを記録。このベンチマークテスト単体で言えば「2倍以上パワフル」どころか「3倍以上パワフル」と言っていたとしても嘘ではない。
【image via PCWorld】
「2倍以上パワフル」という言葉には満たないが、「Premiere Pro CC 2015」で4K動画をエンコーディングテストでは「Surface Book」の方が15分近く早く処理が完了することも明らかになった。
「Surface Book」は全ての操作において「2倍以上パワフル」ではないことは明らかになったが、確かに一部の作業によっては発表した通りのパフォーマンスは発揮するようだ。
独立GPUが搭載されているからGPU性能に差があって当たり前、だと思っている人も多いだろう。僕もその通りだと思うが、「Surface Book」の強みはまさにその独立GPUを搭載していること。
MacBookシリーズでも独立GPUを搭載しているのは15インチ型の上位モデルのみ。それをMicrosoftは平然と13.5インチディスプレイを搭載した「Surface Book」に載せてきたのだ。Appleも将来的に13インチモデルに独立GPUの搭載をいい加減検討してもらいたいものだ。
さらに驚きなのは独立GPUを搭載していながらも、電池持ちは「MacBook Pro Retina」よりも長かったということ。「Surface Book」の方が約10%小さいバッテリーを搭載しているのにも関わらず、だ。
全ての分野において「2倍以上パワフル」ではないかもしれないが、「Surface Book」は確かに十分なパワーを持っていることがよく分かった。Appleも来年あたりMacBookシリーズに新しい息を吹き込んでくれることに期待したい。
(via 9to5Mac)
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