当メディアのリンクにはアフィリエイト広告が含まれています

Apple Silicon責任者、一転して残留?「すぐに辞めない」とCook氏の引き留め工作に応じた模様

「チームを愛している」と部門に表明。ただし「すぐに」という表現に中長期的な不透明感も

Johny Srouji CNBC Interview

退任を真剣に検討していたと報じられたAppleのハードウェア技術担当シニアバイスプレジデント、Johny Srouji氏が退任を否定した。BloombergのMark Gurman記者が報じた。Srouji氏は12月9日朝、自身の部門に対し「チームを愛しており、Appleでの仕事を愛している。すぐに退任する予定はない」と述べたという。

先週、BloombergはSrouji氏がTim Cook CEOに対し、近い将来の退任を真剣に検討していると伝えたと報じていた。引退ではなく別の企業への転職を考えているとされ、Appleはハードウェアエンジニアリング部門とハードウェア技術部門の統合やCTO昇格を提示し、引き留めを図っていると伝えられていた。

Cook氏の「積極的な引き留め工作」が奏功か

Gurman記者は、今回の発言が本当に残留を意味するのか、それとも短期的な答えなのか、あるいは元の情報源が間違っていたのかという質問に対し、追加のツイートで答えている。「Cook氏は、幹部陣のより広範な刷新に対処しながら、Srouji氏を引き留めるために積極的に働きかけてきた。そのキャンペーンには、相当な報酬パッケージと将来的により多くの責任を負う可能性が含まれていた」と述べ、元の報道の正確性を改めて強調した。

つまり、Srouji氏の今回の発言は、Cook氏の積極的な引き留め工作が(少なくとも現時点では)成功した結果とみられる。ただし、Gurman記者が「短期的な答えなのか」という質問に明確に「残留が確定」とは答えていない点も注目される。

「すぐに退任する予定はない」という表現の意味

Srouji氏の発言で興味深いのは、「退任しない」とは言わず、「すぐに退任する予定はない」と述べている点だ。この表現は、中長期的な計画については言及を避けている可能性がある。

先週の報道では、Srouji氏が「別のCEOの下では働きたくない」と述べたとされており、Tim Cook氏の後継者人事と密接に関連している可能性が高い。Cook氏が現役の間はAppleに残るが、次期CEO就任後の動向については依然として不透明と言えるかもしれない。

止まらぬ幹部流出の中での「残留宣言」

今回のSrouji氏の残留表明は、相次ぐ幹部退任の中で数少ない明るいニュースと言える。先週だけで、デザイン責任者Alan Dye氏のMeta移籍AI担当John Giannandrea氏の引退ゼネラルカウンセルKate Adams氏と環境担当Lisa Jackson氏の退任が発表されている。

Apple Siliconの立役者であるSrouji氏の退任は、技術面での大きな損失となるところだった。同氏の残留により、少なくとも当面はApple Siliconの開発が安定的に継続されることになる。ただし、「すぐに退任する予定はない」という微妙な表現から、Appleの組織再編と次期CEO人事が、今後も同氏の動向に影響を与え続ける可能性は残されている。

もっと読む

12本の記事を表示する
特集
公開情報
執筆者g.O.R.i
コメント(1件)

コメントは承認後に表示されます。良識のあるコメントを心がけ、攻撃的な表現や他人が傷つく発言は避けましょう。なお、コメント投稿時に「利用規約」に同意したとみなします。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

  1. 通りすがりの読者(コメントID:706921)

    「クック、キミが会長として残るならボクも残るよ。ただし、キミが会長を辞めたらボクも辞めるよ。」
    とかなのかな…?とりあえずちょっとホッとした!

「Appleニュース・噂 ・最新情報」新着記事
トレンド検索