M5 iPad Pro、正式発表。メモリ帯域幅30％増＆AI性能3.5倍、N1＋C1Xチップ搭載

Appleが次世代チップ「M5」を搭載した新しいiPad Proを正式発表した。驚異的なAIパフォーマンスと大幅に強化されたグラフィックス性能、最先端のワイヤレステクノロジーを詰め込んだ、これまでで最も先進的なiPad体験を提供する。新型iPad Proは本日より予約注文を開始し、10月22日より販売開始となる。

M5チップは各コアにNeural Acceleratorを備えた次世代GPUを搭載し、M4モデルと比較して最大3.5倍のAIパフォーマンスを発揮。M1モデルからは最大5.6倍も高速化しており、負荷の高いクリエイティブなタスクやプロフェッショナルなタスクを効率良く処理できる。また、Appleが設計したワイヤレスネットワークチップ「N1」により、iPad Proで初めてWi-Fi 7に対応した。

M5がもたらす飛躍的なAI性能

M5チップは10コアGPUで、各コアにNeural Acceleratorを備えた新しいアーキテクチャを採用したことにより、AIワークロードのGPUパフォーマンスが大きく向上している。

Draw Thingsなどのアプリでのデバイス上の拡散モデルによる画像生成や、DaVinci Resolveなどのアプリで行うAIビデオのマスキングなど、幅広い作業を高速化する。より高速な16コアNeural Engineにより、デバイス上のAIで最もエネルギー効率の高いパフォーマンスを実現し、Image Playgroundでの作成などのApple Intelligenceの機能にも最適だ。

グラフィックス性能の大幅な向上と、より高速になったCPUで、次のレベルのパフォーマンスをもたらす。第3世代のレイトレーシングエンジンを搭載することでよりリアルな光源、反射、陰影を実現するM5は、ビジュアル処理の負荷が高いアプリやゲームに最適だ。レイトレーシングを使用する3Dレンダリングが前世代のiPad Proより最大1.5倍高速で、M1モデルと比較すると驚きの最大6.7倍高速なレンダリング性能を実現している。

性能を支える最先端テクノロジー

M5搭載のiPad Proは、ユニファイドメモリ帯域幅が150GB/s以上となり、前世代と比較して約30％増加している。そのため、より多くのアプリ間でマルチタスクをこなしたり、AIモデルをより高速に処理したり、負荷の高いゲームをプレイしたりすることができる。ストレージの読み書き速度が最大2倍高速になり、256GBモデルと512GBモデルでは、以前より50％大きい12GBの標準ユニファイドメモリを搭載しているため、さらなる価値をもたらす。

また、iPad Proは高速充電に対応し、Appleの新しい40Wダイナミック電源アダプタのようなワット数の高いオプションのUSB-C電源アダプタを使うと、約30分で最大50％まで充電できる。iPadOS 26の新しいウインドウシステムにより、iPad Proユーザーはよりシームレスなマルチタスキングができるようになり、複雑なワークフローでの作業も向上する。

C1XとN1チップがもたらす最先端ワイヤレス接続

iPad ProのWi-Fi + Cellularモデルは、Appleが設計したモバイル通信モデム「C1X」を搭載し、M4モデルよりも最大50％高速なモバイルデータ通信パフォーマンスを実現する。モバイルデータ通信を利用しているユーザーの場合、M4モデルよりも消費電力が最大30％少なくなる。5Gモバイル通信にも対応しているので、世界中どこにいてもつながりを保つことができる。

また、新しいiPad Proは、新たにAppleが設計したワイヤレスネットワークチップ「N1」を搭載し、Wi-Fi 7、Bluetooth 6、Threadを利用可能にする。N1は、5GHzネットワークに接続した時により高いパフォーマンスを発揮し、インターネット共有やAirDropなどの機能の全体的なパフォーマンスと信頼性を向上させる。

比類のないデザインとディスプレイ

iPad Proは、驚くほど薄くて軽いデザインで、究極レベルの持ち運びやすさを実現している。スペースブラックとシルバーで提供され、11インチモデルはわずか5.3mmの薄さ、13インチモデルはさらに薄い衝撃的な5.1mmの薄さだ。世界で最も先進的なディスプレイであるUltra Retina XDRディスプレイは、画期的なタンデム有機ELテクノロジーを採用し、極限の輝度、驚くほど高精度のコントラスト、ProMotionやTrue Toneなどのテクノロジーを実現する。

iPad Proは、最大120Hzの外部ディスプレイを使用できるようになり、ビデオ編集などのクリエイティブなワークフローやゲームに最適だ。また、120Hzの外部ディスプレイを使用しているユーザーのために、iPad Proは新たにAdaptive Syncにも対応する。これにより、外部ディスプレイのパフォーマンスにおけるレイテンシーが可能な限り低くなるため、動きがよりなめらかで、乱れを感じることが少なくなる。

価格と販売について

M5搭載の新しい11インチと13インチのiPad Proは、シルバーとスペースブラックの仕上げから選ぶことができ、256GB、512GB、1TB、2TBの構成が用意されている。11インチiPad Proは、Wi-Fiモデルが168,800円から、Wi-Fi + Cellularモデルが204,800円から。13インチiPad Proは、Wi-Fiモデルが218,800円から、Wi-Fi + Cellularモデルが254,800円からとなっている。学生・教職員価格は、11インチiPad Proが152,800円から、13インチiPad Proが199,800円からだ。

M1モデルよりも驚くほど向上したパフォーマンスと画期的な機能向上を実現しており、アップグレードにも最高のタイミングとなっている。