MacBook Pro(2019)が16インチモデルになる理由は、排熱問題を解決するためか

【image via @VenyaGeskin1】
2019年に登場するMacBook Proは最大16.5インチのディスプレイを搭載すると噂されている。詳細は明らかになっていないが、15インチモデルを置き換える存在になると予想される。
なぜAppleはこのタイミングでわざわざ新しいサイズのMacBook Proを投入するのか。サイズを変えずに「Face ID」を搭載できるから?デザインリニューアルしてから4年経とうとしているから?
テック系YouTuberのDave Lee氏は、MacBook Pro(2019)に16インチモデルを用意する理由は、2018年モデルで発覚した排熱問題を解決するためではないかと予想している。
次世代Intel Coreチップを搭載するための刷新、という考え
MacBook Pro(2018)の15インチモデルと言えば、初めて6コアの「Core i9」モデルが選択可能になったものの、高負荷作業で大幅なクロックダウンするという排熱問題が発覚し、大きな話題に。この問題を最初に指摘したのも、今回動画を公開したLee氏である。
Mac本体を冷凍庫の中に入れるという極端な環境で動画のレンダリングを行った結果、通常の状態と比べて時間が39分37秒から27分18秒に短縮していたことから、負荷の高い作業に対してMacBook Proが耐えられていないと指摘されていた。

その後、別の検証でも動作クロック数が公称値を下回ることが確認され、さらにはMacBook Pro(2018)」の「Core i9」モデルは「Final Cut Pro」において2017年モデルに劣る場合があることも発覚。
その後、アップデートでパフォーマンスは改善され、CPUが安定化したことが確認されているが、「次期Intel Coreチップにこの筐体で対応するのは不可能」と断言。
2018年モデルにはIntelの第8世代Hシリーズチップが採用され、最高スペックCPUである15インチモデルの「Core i9」は6コア12スレッド。次期モデルに採用される可能性がある第9世代チップ「Intel Core i9-9980H」は8コア/16スレッド。
仮にベゼルを薄くせず「Face ID」を搭載しなかったとしても、16インチにすることによって筐体が大きくなる分、内部構造を作り直して排熱機能の改良を行うことができるチャンスだとLee氏は指摘している。
GPUに関しても同様。15インチ型MacBook Pro(2018)にはdGPUとして「Radeon Pro Vega 16/20」が選べるオプションが提供開始されているが、2019年モデルには、順当に行けばさらに進化したGPUが採用される可能性は高い。
さらに成功が向上したGPUを活かすためにも、現在のMacBook Proに採用されている筐体の排熱機能は物理的に限界が来ていると考えているようだ。
CPUとGPU以外だけではなく、筐体を刷新することによって本体が必要とする電源を87W以上にすることができることをメリットとして挙げている。
より大きい電源を使うマシーンにすることにより、今後採用されるであろうパワフルなCPUやGPUがパフォーマンスを最大限発揮できるようになると説明している。
MacBook Proの15インチモデルは6コアのCPU、VegaシリーズのGPUを採用したことにより、ようやくプロユーザーが出先で本格的な作業をすることが可能となった。”ガチのプロ”が満足できるような性能になったのだ。
この先、その方向性でマシーンを強化していくことを踏まえると、排熱機能の改良を行うためにAppleはこのタイミングで筐体を刷新した、と考えるのは妥当かもしれない。
この説が正しければ、MacBook Proの13インチモデルは筐体が刷新されない可能性もある。なぜなら排熱問題が起きていないから。32GBのRAMが搭載可能になるとの噂から同時にデザインが刷新され14インチモデルが登場する可能性も期待していたが、多少ベゼルが薄くなるなどの変化はあったとしてもディスプレイサイズが大きくなることはないかもしれない。
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