M3・M3 Pro・M3 Maxチップと新型14インチ/16インチMacBook Pro、正式発表。仕様に細々とした違いアリ
M3モデルとM3 Pro/Maxモデルではハードウェアが一部異なる、メモリ帯域が減っているなど
Appleは10月31日、日本時間10月31日午前9時より開催したスペシャルイベント「Scary fast(速いもの見たさ)」にて、M3チップ、M3 Proチップ、M3 Maxチップを搭載した新しい14インチと16インチMacBook Proを正式発表した。本日より予約受付を開始しており、11月7日より発売を予定している。
特筆するべき点は大きく分けて2つある。1つ目は、M3チップ、M3 Proチップ、M3 Maxチップが同時に発表されたこと。
2つ目は、13インチMacBook Proと同等のスペックを持つ、M3チップ搭載の14インチMacBook Proとして発表されたこと。14インチモデルはM3、M3 Pro、M3 Maxが選択できるようになっているが、M3モデルとM3 Pro/MaxモデルではMacBook Proのハードウェアに違いがあるため、注意が必要だ。
本記事では、最新チップの特徴とMacBook Proの進化ポイントをそれぞれ解説する。参考にしてもらいたい。
M3・M3 Pro・M3 Maxチップ
M3シリーズのチップは、いずれも3nmプロセスを採用した最先端のチップが採用されている。特徴は、より高速かつ効率的な次世代のGPUの採用。リアルタイムでハードウェアのローカルメモリーの使用量を割り当てる「Dynamic Caching」に対応しており、それぞれのタスクに必要な正確な量のメモリのみが使われるという。負荷の高いプロ向けアプリやゲームでのGPUの使用率とパフォーマンスが大幅に向上するとしている。
それぞれのチップの構成は以下のとおり。
- M3
- 8コアCPU(4つの高性能コア+4つの高効率コア)
- 10コアGPU
- 16コアNeural Engine
- 100GB/sのメモリ帯域幅
- 8GB、16GB、24GBメモリ
- M3 Pro
- 最大12コアCPU(最大6つの高性能コア+6つの高効率コア)
- 最大18コアGPU
- 16コアNeural Engine
- 150GB/sのメモリ帯域幅
- 18GB、36GBメモリ
- M3 Max
- 最大16コアCPU(最大12の高性能コア+4つの高効率コア)
- 最大40コアGPU
- 16コアNeural Engine
- 300GB/sのメモリ帯域または400GB/sのメモリ帯域
- 36GB、48GB、64GB、128GBメモリ
注意するべき点として、ProとMaxチップはM2 Pro/Max以前に比べてメモリ帯域が減っている。以前と同じメモリ帯域を実現するためには、16コアCPUと40コアGPU搭載M3 Maxチップを選択する必要がある。M3 Proは200GB/sから150GB/sに、M3 Maxは400GB/sから300GB/sに減っている。
Appleによると、M3シリーズのチップはこのようなユーザーや使い方を想定しているという。
- M3:日常的な作業に適している。プロ向けのアプリやゲームでもパフォーマンスを驚異的に持続する。クリエイターを目指す人、学生、起業家に最適。
- M3 Pro:M3よりさらに優れたパフォーマンスと追加のユニファイドメモリへの対応を実現。プログラマー、クリエイター、研究者といったユーザー向けに、より負荷の高いワークフローを可能にする。
- M3 Max:コンピューティングの限界を押し広げるパフォーマンスと機能を提供。機械学習のプログラマー、3Dアーティスト、ビデオ編集者といったユーザー向け。複数のプロ向けアプリにまたがる究極のワークフローとマルチタスクを実現。
14インチ/16インチMacBook Pro
多数のポートを搭載するMacBook Proは従来、14インチと16インチモデルに限定されていたが、M3シリーズの発表と同時に従来の13インチモデルは廃止。「MacBook Pro」と呼ばれるモデルは、3つのUSB-Cポート、HDMIポート、SDXCカードスロット、MagSafe 3ポート、ヘッドホン端子が左右の側面に搭載されている。
しかしM3チップモデルは、M3 ProまたはM3 Maxチップモデルとハードウェア仕様が異なる。M3 ProまたはM3 Maxモデルは3つのThunderbolt 4ポートを搭載しているが、M3モデルは2つのThunderbolt 3ポートを搭載している。
最大の落とし穴は、Thunderbolt 3とThunderbolt 4の違いではない。M3モデルは右側にUSB-Cポートが搭載されていないのだ。
本体のカラーバリエーションにも違いがある。新色として発表された「スペースブラック」は、M3 ProまたはM3 Maxモデル限定。M3モデルはスペースグレイとなっている。シルバーはチップに関係なく選択できる。
またチップの仕様上、出力可能なディスプレイ枚数はM3が1枚まで、M3 Proが2枚まで、M3 Maxが4枚までとなっている。代わりにM3モデルはワイヤレスインターネットの電池持ちは最大15時間としている。M3 ProとM3 Maxモデルは最大12時間となっており、電池持ちを重視するのであればM3モデルのほうが有利だ。
既存の14インチと16インチMacBook Proを持っている人にとっても嬉しい進化がある。SDRコンテンツは最大600ニトで表示されるようになり、前世代に比べて20%明るくなった。1,000ニトの持続輝度、HDRコンテンツでの1,600ニトのピーク輝度は引き続き対応する。
MacBook Proの価格
新型MacBook Proは、M3モデルが248,800円から、M3 Proモデルが328,800円から、M3 Maxモデルが538,800円から購入できる。
- 14インチモデル
- 16インチモデル
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素のMシリーズは絶対に右側から充電させないというAppleの強い意志を感じる
えー!黒いキーボードは結構好評だと思ったんですけど、嫌なのですね!僕は黒いキーボード結構好きですけどね…1年も使うと、いくら定期的に清掃してても汚くなりますけどねぇ……。
即ぽちおめでとうございますー!!構成は何にしたんですかー??
指紋ベタベタだと思うけど、ダサい黒キーボードが目立いスペースブラックはいいですね。
今回のモデルはM2より長く使えそうなので即ポチりました。