世界初Dolby Atmos AVアンプを作ったデノンが本気で挑む「1台で空間オーディオ」。Denon Home発表会レポート
200/400/600の3モデル、上向きドライバーとデュアルサブウーファーで部屋を包み込むHi-Fiサウンドを実現
の老舗オーディオブランド「Denon(デノン)」が、空間オーディオ対応のワイヤレススピーカー「Denon Home」シリーズを発表した。ラインナップは「DENON HOME 200」「DENON HOME 400」「DENON HOME 600」の3モデルで、CCCグループのクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」にて先行販売される。
「良い音、包む音」がコンセプトだ。近年、空間オーディオはイヤフォンやヘッドフォンによる「耳元」の体験が中心だったが、デノンはその本来の価値を「空間を音で満たし、音楽に包み込まれる没入体験」と捉え、1台のスピーカーでそれを実現しようとしている。発表会では「リビングハウス」の家具と組み合わせた展示も行われ、実際の生活空間に溶け込むイメージが体感できた。
デノンの115年が詰まった音作り
Denon Homeの核にあるのは、オーディオメーカーとして妥協のない音質設計だ。ミッドレンジやウーファーにはアラミド繊維で強化した高剛性ペーパーコーンを採用し、エッジの厚みを不均一にすることでコーンの動きがより直線的になり、安定したピストンモーションを実現している。現行モデルから全モデルでウーファードライバーの口径が大型化され、低音の再生能力も向上した。
筐体にも手を抜いていない。内部にリブ(支え)を配置し、スピーカーの振動による共振を徹底的に排除する高剛性キャビネットを採用。いわば「ガチガチに固めた」ボディだ。
そしてデノン全製品の音質を最終決定するサウンドマスターが本機のチューニングも担当。「Vivid & Spacious」——色鮮やかで美しい音、奥深い空間や高さのある広々とした音——というデノンのサウンドフィロソフィーが貫かれている。公式インフォシートでも「楽曲に命を吹き込むような温かみを実現」と謳われており、Hi-Fiクオリティへのこだわりが伝わってくる。
1台でDolby Atmosを体感できる
デノンは2014年に世界初の家庭用Dolby Atmos対応AVアンプを発売したパイオニアだ。その技術を受け継いだDenon Homeは、1台のスピーカーでAmazon Musicなどのドルビーアトモスコンテンツを再生できる。DENON HOME 400とDENON HOME 600はアップファイアリング(上向き)ドライバーを搭載しネイティブ対応、DENON HOME 200はバーチャル方式での対応となる。
再生モードは「Auto」と「Pure」の2つ。Autoモードは独自の空間オーディオ技術でステレオ音源も広がり豊かな立体音響にアップミックスし、HEOSアプリの「サウンドコントロール」機能で空間の広がりや高さを自在に調整できる。
もう1つのPureモードは、デコード後のバーチャルサラウンド処理をバイパスし、信号を最短経路でアンプに送る高純度再生モードだ。同社のサウンドバーでも「デノンと言えばPureモード」と言われるほど評価が高く、プレミアムHi-FiやAVアンプと同様のVivid & Spaciousなサウンドをサウンドマスターが度重なる音質検討を繰り返して仕上げたという。
「HEOS」で広がる使い方
デノン独自のネットワークオーディオプラットフォーム「HEOS(ヒオス)」を搭載。対応するストリーミングサービスは幅広い。
- Amazon Music / AWA / Deezer / Qobuz / Spotify / SoundCloud / TuneIn(インターネットラジオ)
- Bluetooth、AirPlay 2、Spotify Connect、Qobuz Connect、Roon Ready
- 5.6 MHz DSD、FLAC(192kHz/24bit)などハイレゾ音源に対応
- Wi-Fi(2.4 GHz / 5 GHz / 6GHz対応、IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax)
Wi-Fi 6E(6GHz帯)にも対応しているのは地味に嬉しいポイントだ。USBメモリやNASからの再生、AUX入力によるレコードプレーヤーやCDプレーヤーとの接続にも対応する。
HEOSの活用シーンは多彩だ。複数の部屋に置いたHEOS対応機器を1つのアプリで一括操作・同時再生できるマルチルーム機能、同じモデル2台を組み合わせてL/Rのステレオスピーカーとして使えるステレオペアリング、Denon Home Sound Bar 550やDenon Home Subwooferと組み合わせてリアスピーカーとして活用できるホームシアター拡張にも対応している。
セットアップもキャリブレーション用マイク不要で、アプリから設置場所を「壁の近く」「部屋の角」「壁から離れた場所」のいずれかから選ぶだけ。箱を開けてからわずか数分で音楽が聴ける手軽さだ。
部屋に合わせて選べる3モデル
日本の茶器をイメージした丸みを帯びたデザインで、インテリアに自然と溶け込む。カラーはチャコール・ブラック(K)とストーン・シルバー(S)の2色展開。高音質とハイパワーを実現するため、全機種AC電源供給(バッテリー非搭載)となっている。全機種にクイックセレクトボタン×3、マイクON/OFFボタン、アクションボタン(Siriの呼び出し)を搭載。アンプはすべてClass-D方式だ。
DENON HOME 200(スピーカー3基 / 3アンプ)
シリーズ最もコンパクトなモデル。25mmツイーター×2と102mm(4インチ)ウーファー×1のステレオ構成で、Virtual Dolby Atmosの再生に対応する。外形寸法はW140×H216×D140mm、質量は2.2kg。2Lペットボトル1本分程度のスペースがあれば設置でき、ワークスペースやベッドサイドに最適だ。
DENON HOME 400(スピーカー6基 / 6アンプ)
19mmツイーター×2、114mm(4.5インチ)ウーファー×2に加え、25mm(1インチ)アップファイアリングドライバー×2を搭載。Dolby Atmosをネイティブ再生でき、高さ方向の立体感が加わる。外形寸法はW300×H219×D150mm、質量は4.2kg。中規模のリビングルームやベッドルームに最適で、1台でしっかりと音に包まれる感覚が味わえる。上向きスピーカー搭載のため、棚の中など上部が塞がれた場所への設置は避けたい。
DENON HOME 600(スピーカー8基 / 8アンプ)
シリーズ最上位モデル。19mmツイーター×2、66mmミッドレンジ×2、66mmアップファイアリング×2、そして165mm(6.5インチ)ウーファー×2のデュアルサブウーファー構成だ。外形寸法はW451×H226×D251mm、質量は8kg。非常に広い部屋でも1台で空間を満たせる。
小音量(ボリューム1/4程度)に絞った場合でもウーファーの効果で低音がしっかり出力されるため、マンションなど大きな音を出せない環境でもリッチなサウンドが楽しめるのは大きな魅力だ。
3モデルのスペック比較
| DENON HOME 200 | DENON HOME 400 | DENON HOME 600 | |
|---|---|---|---|
| ドライバー数 / アンプ数 | 3基 / 3(Class-D) | 6基 / 6(Class-D) | 8基 / 8(Class-D) |
| ドライバー構成 | ツイーター 25mm×2、ウーファー 102mm×1 | ツイーター 19mm×2、アップファイアリング 25mm×2、ウーファー 114mm×2 | ツイーター 19mm×2、ミッドレンジ 66mm×2、アップファイアリング 66mm×2、ウーファー 165mm×2 |
| Dolby Atmos再生 | ○(バーチャル) | ○ | ○ |
| サウンドステージ調整(広がり / 高さ) | ○ / ― | ○ / ○ | ○ / ○ |
| 外形寸法(W×H×D) | 140×216×140 mm | 300×219×150 mm | 451×226×251 mm |
| 質量 | 2.2 kg | 4.2 kg | 8 kg |
接続端子と拡張機能
背面にはAUX入力(3.5mmステレオミニジャック)とUSB-Cポートを搭載。レコードプレーヤーやCDプレーヤーとの接続、USBメモリ内の音源再生が可能で、別売りのイーサネットアダプターを使えばUSB-C経由で有線LAN接続もできる。
動画視聴やゲームなどリップシンク(音声遅延)が気になるコンテンツには、AUX端子を使った有線接続で遅延をほぼゼロに抑えられる。ワイヤレス接続の遅延がシビアな場面では心強い選択肢だ。
また全機種にマイクとアクションボタンを搭載しており、AppleのHomePodなどが同一ネットワーク内にあればWorks with Siriに対応。本体からSiriを呼び出して音声操作が行える(本機単体では不可)。なおApple Musicの空間オーディオ再生は現状未対応だが、AirPlay 2経由での再生には対応している。
GREEN FUNDINGで先行販売
Denon HomeシリーズはGREEN FUNDINGにて先行販売される。価格はオープンだが、GREEN FUNDINGではSuper Early Bird、Early Bird、Super Value Plusの3段階の支援プランが用意されている。
| プラン | Super Early Bird | Early Bird | Super Value Plus |
|---|---|---|---|
| DENON HOME 200(1台) | 48,100円(19%OFF)各色50台 | 49,000円(17%OFF)各色50台 | 49,800円(16%OFF)各色100台 |
| DENON HOME 200(2台セット) | 91,800円(22%OFF)各色10セット | ||
| DENON HOME 400(1台) | 68,800円(18%OFF)各色50台 | 69,800円(17%OFF)各色50台 | 71,800円(15%OFF)各色100台 |
| DENON HOME 400(2台セット) | 138,000円(18%OFF)各色10セット | ||
| DENON HOME 600(1台) | 97,800円(17%OFF)各色50台 | 98,800円(16%OFF)各色50台 | 99,800円(16%OFF)各色100台 |
| DENON HOME 600(2台セット) | 189,000円(20%OFF)各色5セット | ||
※支援金額は消費税込・送料込み。Super Early BirdとEarly Birdは数量限定で、なくなり次第終了だ。ステレオペアリングを前提にした2台セットプランは台数がかなり限られているため、狙っている人は早めに動いたほうがいい。
スケジュールは以下のとおり。
- ティザーページ公開・事前登録受付開始:2026年3月24日(火)午後9時30分(LINE友だち追加にて)
- プロジェクト(支援受付)開始:2026年4月7日(火)午前9時00分
- プロジェクト終了:2026年6月7日(日)
プロジェクト期間中は、二子玉川 蔦屋家電内「蔦屋家電+」とSHIBUYA TSUTAYA 4F「GREEN FUNDING TOUCH & TRY ブース」にて実機の展示も行われる。実際に音を聴いてから支援を判断できるのはありがたい。
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