スマホ新法で僕らのiPhoneは何が変わる?App Store以外からアプリDL可能に
2025年12月18日施行。選択肢が増える一方で、セキュリティリスクも。日本独自のバランス型規制を徹底解説
2025年12月18日、日本のスマートフォン市場は大きな転換点を迎えた。「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」、通称「スマホ新法」(MSCA)が全面施行されたのだ。この法律によって、僕らが毎日使っているiPhoneの使い方が根本から変わる可能性がある。
目次
そもそもなぜスマホ新法は誕生したのか
スマホ新法誕生の背景を語るには、欧州連合(EU)の「デジタル市場法(DMA)」に遡る必要がある。AppleやGoogleといった巨大テクノロジー企業は、スマートフォンのOS、アプリストア、決済システムを事実上独占し、最大30%もの手数料を徴収してきた。僕らが何気なくアプリで課金するとき、その3割がAppleやGoogleに支払われているということだ。
この「Apple税」「Google税」とも呼ばれる手数料に対して、世界中のアプリ開発者たちが長年不満を募らせていた。開発者が不満を持つということは、結果的に僕らユーザーにも影響がある。開発者の負担が大きければ、アプリの価格は高くなるし、新しいサービスの開発も抑制されてしまうからだ。
世界を動かしたゲーム会社の反乱
最も象徴的なのが、ゲーム大手Epic Gamesの闘いだろう。2020年8月、Epic Gamesは人気ゲーム「フォートナイト」にAppleの決済を回避する独自システムを導入し、Appleと全面対決した。Appleは即座にフォートナイトをApp Storeから削除。フォートナイトをプレイしていたiPhoneユーザーは、突然ゲームが遊べなくなるという事態に直面した。
Epic Games CEOのティム・スウィーニーは、プラットフォームの運営に必要なコストを考慮すると12〜17%で十分であり、30%は過度だと主張し続けた。彼の戦いは、僕らユーザーのためでもあったのだ。
音楽アプリも立ち上がった
音楽配信大手Spotifyも同じ戦いを続けていた。2019年、Spotifyは欧州委員会にAppleを提訴。ウェブ経由のサービス登録ページをアプリ内に直接表示させることすら許可されていない状況に激怒していたのだ。Spotifyのユーザーは、アプリ内でサブスクリプションに登録しようとすると、わざわざSafariを開いてウェブサイトにアクセスしなければならないという不便を強いられていた。
そして2024年3月、欧州委員会はAppleに18億ユーロ(約3000億円)の制裁金を課す決定を下した。これは、Appleの行為が競争を阻害し、最終的に消費者の利益を損なうと判断されたからだ。
日本もついに動いた
こうした国際的な動きを受け、日本の公正取引委員会も動き出した。実は、公取委はAppleの30%手数料に対する関心を早期から持っていた。2021年、Appleは日本の公取委の圧力を受け、「リーダーアプリ」(電子書籍や音楽配信アプリ)に限定して、外部サイトへのリンク表示を許可していた。
しかしEUのDMAが施行され、Appleが世界的に対応を余儀なくされる中で、日本だけが従来通りというわけにはいかなくなった。そこで誕生したのが「スマホ新法」だ。2024年6月に成立し、本日2025年12月18日に全面施行となった。
スマホ新法とは何か?公取委が目指す3つのメリット
公正取引委員会によれば、スマホ新法は、スマートフォン利用に特に必要な4つのソフトウェア—モバイルOS、アプリストア、ブラウザー、検索エンジン—について、セキュリティの確保やプライバシーの保護を図りつつ、公正で自由な競争を促進することを目的としている。つまり、安全性を犠牲にすることなく、僕らに選択肢を増やそうというわけだ。
公取委が期待する主なメリットは以下の3点だ。
A. 便利でユニークなアプリが増える
これまでAppleのルールに縛られて実現できなかったアプリが登場する可能性がある。例えば、iPhoneのカメラ機能をフルに活用した革新的なアプリや、バックグラウンドで動作する便利なツールなど、これまでApp Storeでは審査を通らなかったようなアプリが使えるようになるかもしれない。
また、新しいアプリストアが登場することで、App Storeでは見つけられなかった特定の分野に特化したアプリに出会える機会も増える。例えば、教育に特化したアプリストアや、クリエイター向けのアプリストアなどが登場するかもしれない。
B. 選べる自由が増える
iPhoneを使い始めるとき、デフォルトではSafariとGoogleが設定されているが、これからは自分で好きなブラウザーや検索エンジンを選べるようになる。プライバシーを重視する人はDuckDuckGoを選べるし、表示速度を重視する人はBraveを選べる。自分の価値観に合わせてカスタマイズできるということだ。
さらに、音声アシスタントの選択肢も広がる。これまでiPhoneのサイドボタン長押しで起動できるのはSiriだけだったが、スマホ新法に対応したiOS 26.2では、サイドボタンにAlexaやGemini設定が可能になる。App Intentsフレームワークを採用した音声ベースの会話型アプリをサイドボタンに配置できるようになるため、普段からAlexaやGoogleアシスタントを使っている人にとっては大きな利便性向上となるだろう。
また、スマホのデータを円滑に移転するための措置が求められており、AndroidからiPhoneへの機種変更、またはその逆がこれまで以上に簡単に行えるようになる。写真や連絡先だけでなく、アプリのデータもスムーズに移行できるようになれば、機種選びの自由度が大幅に高まる。
C. 価格が柔軟に変わる可能性がある
これまでアプリ内で課金する場合、Appleに30%の手数料を支払う必要があったため、開発者はその分を価格に上乗せせざるを得なかった。しかし、これからは開発者が別の決済方法を選択できるようになるため、一部のアプリやサービスでは価格が下がる可能性がある。
例えば、月額1,000円のサブスクリプションサービスがあったとして、これまではそのうち300円がAppleに支払われていた。開発者が別の決済方法を選択すれば、その分を価格に反映させて900円で提供できるかもしれない。あるいは、同じ価格でもより多くの機能を提供できるかもしれない。
安全・安心も守られる
重要なのは、公取委が「公正かつ自由な競争の確保」と「利便性や安全安心の確保」の両立を図る方針を明確にしている点だ。選択肢が増えることは良いことだが、それによってマルウェアや詐欺が増えてしまっては意味がない。スマホ新法では、セキュリティの確保、プライバシーの保護、青少年の保護などの正当な理由が定められており、これらの目的のために必要不可欠な行為については禁止されないこととされている。
DMAとの違いは?日本の法律は何が違うのか
日本のスマホ新法とEUのデジタル市場法(DMA)は、基本的な目的こそ同じだが、重要な違いがある。Appleは、日本のスマホ新法がEUのDMAと比較して、ユーザー保護をより優先する優れた法律であると評価している。この違いは、僕らユーザーにとって重要だ。
規制の範囲が違う
EUのDMAは、検索エンジン、メッセージングアプリ、ソーシャルネットワーク、クラウドサービスなど、8つのコアプラットフォームサービス全般を対象としている。一方、日本のスマホ新法は、スマートフォンに特に必要な4つのソフトウェア(OS、アプリストア、ブラウザ、検索エンジン)に限定している。つまり、日本の法律は「スマホ」に特化しているのだ。
セキュリティとプライバシーを重視
最も大きな違いは、セキュリティとプライバシーに対する姿勢だ。EUのDMAは「相互運用性」を強く要求するため、Appleが新しい機能のリリースを遅延させたり、一部の機能を完全に保留したりする状況を生んでいる。例えば、ライブ翻訳機能のリリース遅延や、iPhoneミラーリング機能の保留などがその例だ。
なぜこういうことが起きるのか。それは、MetaやGoogleなどの大規模テックカンパニーが、僕らの通知内容やWi-Fi接続履歴といった機密性の高い個人情報へのアクセスを要求してくるリスクがあるからだ。Appleとしてはセキュリティとプライバシーを守るために、そうした要求を拒否したいが、DMAの規定によって対応が難しくなっているのだ。
日本のスマホ新法は、このような「設計による相互運用性」を取り入れていない。そのため、日本のユーザーがAppleから提供される新機能を、EUのユーザーのように待たされることは少ないだろうとAppleは考えている。
柔軟な運用方法
DMAは「ゲートキーパー」に対して直接的な義務を課す強制力の高い先行規制として機能している。一方、日本のスマホ新法は「運用型」を採用し、公正取引委員会が個別のケースごとに慎重に判断する形をとっている。
これは何を意味するのか。例えば、ある企業が「この機能はセキュリティ上の理由で制限する必要がある」と主張した場合、日本では公取委がその主張が妥当かどうかを個別に判断する。EUでは一律のルールが適用されるため、柔軟性に欠ける部分がある。日本のアプローチは、画一的なルールではなく、状況に応じた判断を重視するという、日本らしいやり方と言えるだろう。
僕ら”普通の人”はどう影響を受けるの?
ここからが本題だ。スマホ新法によって、僕ら一般ユーザーのiPhone体験はどう変わるのか。Appleが発表した変更点をもとに、具体的に解説していく。
1. アプリの入手方法と安全性:選択肢が増えるが、気をつけるべきこともある
iOS 26.2のリリースに伴い、アプリの入手方法に新たな選択肢が加わる。
App Store以外からもアプリがダウンロードできる
これまでiPhoneユーザーは、App Storeからしかアプリをダウンロードできなかった。しかし、スマホ新法施行後は、代替アプリマーケットプレイスを通じてもアプリを入手できるようになる。例えば、AmazonやサムスンがiPhone向けの独自アプリストアを運営することが可能になるわけだ。
代替マーケットプレイスは、それを提供している企業のウェブサイトからダウンロードする形になる。つまり、Safariでウェブサイトにアクセスし、そこからマーケットプレイスアプリをダウンロードし、そのマーケットプレイスからアプリをダウンロードするという流れだ。
便利になるけど、リスクも増える
選択肢が増えることは良いことだが、気をつけるべきこともある。代替マーケットプレイスからダウンロードしたアプリは、App Storeの厳しい審査プロセスを通っていない。そのため、マルウェア、詐欺、違法なコンテンツ、プライバシーやセキュリティ上の脅威といったリスクが高まる可能性がある。
Appleはリスクを低減するため、すべてのiOSアプリに対して「公証(Notarization)」という基本審査を実施する。これは、アプリが提示された通りに機能し、既知のマルウェアやセキュリティ脅威がないことを確認するものだ。ただし、この公証は、App Storeの審査よりも限定的である。代替アプリをインストールしようとする際、iPhoneにはリスクに関する警告画面が表示される。
例えるなら、こういうこと
スマホ新法は、まるで巨大なショッピングモール(iOS/App Store)の運営ルールを緩和するようなものだ。これまでは、Appleという厳格な運営者が商品の品質とレジを一元管理していた。しかし新法により、外部の店舗が出店し、独自のレジを設置できるようになる。
選択肢は増えるが、運営者の管理が及ばない店舗では、トラブル対応や品質保証が低下するリスクがある。高級デパートと路面店の違いのようなものだ。高級デパートは厳しい基準で商品を選んでいるが、路面店は玉石混交。便利だけど、自分で見極める必要がある。
2. 支払いに関する選択肢:手数料が下がる可能性がある
アプリ内でデジタルコンテンツを購入する際、これまではAppleのアプリ内課金しか使えなかった。しかし、これからは開発者が別の決済方法を選択できるようになる。
Appleの決済は引き続き選べる
重要なのは、代替決済が導入されても、Appleのアプリ内購入は常に選択肢として残るという点だ。Appleの決済を使えば、慣れ親しんだ返金サポートやサブスクリプション管理、プライバシーとセキュリティの保護を引き続き享受できる。
開発者は代替決済や外部のウェブサイトでの購入時に、Appleのアプリ内購入と異なる価格を設定することができる。例えば、「Apple経由で購入すると1,000円、ウェブサイトで購入すると900円」といった価格設定が可能になる。結果として、僕らユーザーにとっては選択肢が増え、場合によっては安く購入できるチャンスが生まれる。
気をつけるべきポイント
代替決済を利用した場合、いくつか気をつけるべきポイントがある。まず、Appleは返金や詐欺対応などのサポートが限定される。何か問題が起きた場合、開発者に直接連絡する必要がある。また、支払い情報を開発者と共有することになるため、プライバシーやセキュリティ上のリスクも高まる。
さらに、App Storeの購入履歴には、Appleのアプリ内購入で行われた決済取引のみが反映される。代替決済で購入した場合、購入履歴が分散してしまう。サブスクリプションの管理も複雑になる可能性がある。
3. デフォルトアプリの設定:自分好みにカスタマイズできる
iOS 26.2のリリースにより、iPhoneをより自分好みにカスタマイズできるようになる。
ブラウザと検索エンジンを自由に選べる
初めてWebブラウザを起動した際にブラウザ選択画面が表示され、デフォルトのブラウザを自分で選べるようになる。Safariだけでなく、Chrome、Firefox、Braveなど、好きなブラウザを選択できる。また、Safariを開いた際に、デフォルトの検索エンジン選択画面も表示される。Googleだけでなく、Yahoo!、Bing、DuckDuckGoなど、自分の好みに合わせて選べる。
プライバシーを重視する人はDuckDuckGoを、表示速度を重視する人はBraveを選ぶといった具合に、自分の価値観に合わせたカスタマイズが可能になる。
他のアプリも設定できる
ナビゲーションアプリやアプリマーケットプレイスに関しても、デフォルトアプリの設定が可能になる。例えば、Appleマップではなく、Google マップをデフォルトのナビゲーションアプリに設定できる。これらの設定は「設定」アプリでいつでも調整可能だ。
現在、こうした設定はかなり深い階層に隠されているが、スマホ新法が要求する「容易に変更可能」という条件を満たすため、より目立つ場所に配置される可能性が高い。
4. 子どもの安全のための特別な保護:親として安心できる
子どもを持つ親として、この取り組みは特に評価したい。Appleは日本の規制当局と連携し、若年層ユーザーを対象とした詐欺や不正行為のリスクを低減するための重要な保護策を実装した。
18歳未満は保護者の承認が必要
18歳未満のユーザーの場合、代替決済処理やウェブサイトへの誘導リンクを使用するアプリは、保護者が購入を確認し承認するための「ペアレンタルゲート」を提供する必要がある。つまり、子どもが勝手に課金できないようになっているのだ。
さらに、App Storeの「子ども向け」カテゴリのアプリ、および13歳未満のユーザーが使用するアプリは、決済取引を外部ウェブサイトで完了するためのリンクを持てない。これにより、子どもが意図せず高額な課金をしてしまうリスクが大幅に低減される。
子どもにスマホを持たせる親として、こうした保護策があることは大きな安心材料だ。選択肢が増えることで生じるリスクに対して、しっかりと配慮がなされている点は評価できる。
新しい時代の始まり:僕らのiPhoneはこう変わる
スマホ新法の施行は、日本のスマートフォン市場における大きな転換点だ。僕らユーザーには選択の自由が与えられ、新しい可能性が開かれる。一方で、セキュリティとプライバシーの確保という新たな課題も浮上している。
結局、何が変わるのか
短期的には、選択肢が増えることが最大の変化だ。App Store以外からアプリをダウンロードできるようになり、決済方法も選べるようになり、デフォルトのブラウザや検索エンジンも自由に選べるようになる。一部のアプリやサービスでは価格が下がる可能性もある。
ただし、選択肢が増えることは、自己責任の範囲も広がることを意味する。代替マーケットプレイスからダウンロードしたアプリで問題が発生した場合、Appleのサポートは限定的だ。代替決済を利用した場合も同様である。便利さと引き換えに、ある程度のリスクを受け入れる必要がある。
「実家暮らし」から「一人暮らし」へ:自由と責任のバランス
スマホ新法がもたらす変化を理解するには、実家暮らしから一人暮らしへの引っ越しに例えるとわかりやすい。
これまでのiPhone体験は、いわば「実家暮らし」だった。親(Apple)が家のセキュリティを管理し、玄関の鍵をかけ、不審者が入ってこないようチェックしてくれていた。食事の支度も片付けも親がやってくれる。不自由に感じることもあるが、安全で快適だ。
スマホ新法の施行後は、「一人暮らし」を始めるようなものだ。好きなものを食べられるし、好きな時間に帰宅できる。友達を呼ぶのも自由だ。しかし同時に、玄関の鍵は自分でかけなければならないし、怪しい訪問販売が来ても自分で判断しなければならない。食中毒を起こさないよう自分で気をつける必要もある。
自由が増えれば、責任も増える。これが、スマホ新法の本質だ。
代替アプリストアからアプリをダウンロードすることも、代替決済を使うことも、Siri以外の音声アシスタントをサイドボタンに設定することも、すべて自由だ。しかし、その選択によって何か問題が起きたとき、親(Apple)は以前ほど守ってくれない。自分で責任を取らなければならない場面が増えるのだ。
最も安全な選択:Apple純正を基本にする
それでは、セキュリティを最優先するなら、どうすれば良いのか。答えはシンプルだ。Apple純正サービスとアプリをメインに使うことが、最も高いセキュリティレベルを担保する方法だ。
具体的には:
- アプリはApp Storeからダウンロード:厳しい審査を通過したアプリのみが配信されている
- 決済はAppleの公式決済手段を利用:返金対応やサポートが充実しており、購入履歴も一元管理できる
- ブラウザはSafariを使用:Appleのプライバシー保護技術が統合されている
- 音声アシスタントはSiriを使用:iOSとの深い統合により、最も安全で安定した動作が保証される
これは「代替サービスを使うな」という意味ではない。基本はApple純正にして、本当に必要な場面でのみ代替サービスを使うというアプローチだ。
例えば、どうしても使いたい特定のアプリが代替ストアにしかない場合や、明らかに価格差が大きくメリットがある場合には、リスクを理解した上で代替サービスを選択する。しかし、特に理由がないなら、Apple純正を選んでおく方が安全だ。
これまでAppleが守ってくれていた部分を、自分で守らなければならなくなる。だからこそ、慎重に、そして意識的に選択する必要がある。
どう向き合えば良いのか
僕個人としては、慎重に、でも柔軟に新しい選択肢を試していきたいと考えている。すぐに代替マーケットプレイスに飛びつくのではなく、まずは信頼できる企業が提供するものから試してみる。決済方法も、最初はAppleの決済を使い続けつつ、価格差や利便性を比較してから代替決済を検討する。
子どもがいる家庭では、ペアレンタルコントロールをしっかり設定し、代替マーケットプレイスからのダウンロードを制限することも検討したい。選択肢が増えることで、親の責任も増すということだ。
自分にとって「実家暮らし」が快適なら、無理に「一人暮らし」を始める必要はない。Apple純正のサービスで満足しているなら、それを使い続ければ良い。ただ、選択肢があることを知っておき、必要に応じて使い分けることが大切だ。
長期的には何が期待できるのか
長期的には、競争が促進されることで、イノベーションが加速する可能性がある。これまでAppleのルールに縛られて実現できなかったアプリやサービスが登場するかもしれない。手数料競争により、アプリやサービスの価格が下がるかもしれない。より多様な選択肢の中から、自分に最適なものを選べるようになるかもしれない。
一方で、セキュリティリスクの増大や、ユーザー体験の分断といった懸念もある。Appleが長年築いてきた統合されたエコシステムの利点が失われる可能性も否定できない。
日本らしいバランス感覚に期待
日本のスマホ新法は、EUのDMAと比較して、バランスを重視した慎重なアプローチを取っている。競争促進とセキュリティ確保の両立を目指し、公取委が個別のケースごとに判断する柔軟性を持っている。この日本らしい慎重なアプローチが、長期的に良い結果をもたらすことを期待したい。
これから僕らのiPhoneがどう変化していくのか、その答えはAppleの対応、開発者の選択、そして僕らユーザー自身の判断にかかっている。選択肢が増えることは良いことだが、それと同時に、自分にとって何が最適なのかを考える責任も増える。
新しい時代の幕開けだ。期待と不安が入り混じるが、慎重に、そして前向きに、この変化を受け入れていきたい。僕らのiPhoneは、これからもっと自由で、もっと多様になる。それが良い方向に進むかどうかは、僕ら自身の選択次第なのだ。
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