15インチ型MacBook Pro(2019)でもChromeのハードウェアアクセラレーションを無効化すれば電池持ちが飛躍的に伸びる
必要以上にバッテリーを消費するdGPUを使わないようにすることで電池持ちを伸ばすテクニック
15インチ型MacBook Pro(2019)に買い替えて以来、期待していた効果は得られなかったものの、大画面と余裕のありすぎるスペック、いつでもどこでも妥協のない作業環境を持ち運べるという点において15インチモデルが優れていることを再確認することができた。
唯一困っていたが、バッテリー。15インチモデルはとにかく電池持ちが異様なまでに悪いのだ。
試しに13インチ型MacBook Pro(2018)を開き、「iStat Menus」に表示される連続使用可能時間の概算を見比べてみると、ほとんど同じアプリを表示していたのにも関わらず、13インチモデルは最初から5時間以上だったのに対し、15インチモデルはなんと約1時間半という表示に。いくら何でも酷すぎる。
15インチ型MacBook Proの電池持ちに大きく影響すると言われているのは、iGPUとは別に内蔵されているdGPUの存在。かつてはGPUを手動制御できる「gfxCardStatus」というサードパーティアプリがあったが、現行のMacBook Proはサポートされていない。
一応、現行モデルでもターミナルをいじれば制御することもできるようだが、カジュアルに切り替えたい僕としては、万が一のことを考えると必要以上にターミナルは触りたくない。
そこで、行き着いた結論としては、iGPU/dGPUを制御するのではなく、dGPUを使用するアプリを特定し制御する、という方法。例えば、「Final Cut Pro X」を使用している時にdGPUを必要とするのは当然だが、ブラウザやエディタなどのアプリはiGPUで事足りるはず。
調べてみた結果、Macの電池を必要以上に消費することに定評のあるGoogle Chromeがまたしても犯人であることが判明。幸いにも、設定にあるハードウェアアクセラレーションを無効化すればMacの電池持ちが飛躍的に伸びることが確認できたので、本記事ではその設定方法を、dGPUを使用しているアプリを確認する方法とあわせて紹介する!
dGPUを使用しているアプリを確認する方法
まずは、15インチ型MacBook ProにおいてdGPUを使用しているアプリを確認する方法を紹介する。
MacでGPU使用率の履歴を表示すればiGPUとdGPU、どちらがより使われているか確認できるが、具体的にdGPUを使用しているアプリはアクティビティモニタから確認できる。
「エネルギー」タブの「グラフィックカード」が「はい」と表示されているアプリはdGPUを使用していることを意味し、下記スクリーンショットを見れば「Google Chrome」がdGPUを使用しているのは一目瞭然。
dGPUが使用されていない状態であれば、GPUの使用率の履歴にはiGPUの「Intel UHD Graphics 630(内蔵)」が作動し、dGPUの「AMD Radeon Pro Vega 20(内蔵)」が全く使われていないことが確認できる。
Google Chromeでハードウェアアクセラレーションを無効化する方法
では本題へ。「Google Chrome」がdGPUを使用しているのは、ハードウェアアクセラレーションが有効化されているから。
そもそもハードウェアアクセラレーションとは何か。一言で言えばブラウジングのパーフォマンスを向上するための機能。その機能に対応したグラフィックボードを搭載している場合は利用できる。
例えばブラウザゲームを使用する場合など、「Google Chrome」上で非常に負荷の高い作業を行う場合は役立つかもしれないが、一般的なブラウジングにおいて無効化したところで問題はない。少なくとも僕の普段遣いでは特に困っていない。
無効化するためには「Google Chrome」の設定画面を開き、「詳細設定」をクリック。
「ハードウェア アクセラレーションが使用可能な場合は使用する」という項目が有効化されている場合はこれを無効化する。
設定を切り替えるとボタンの隣に「再起動」というボタンが表示される。設定を反映するためには再起動する必要がある。
この時、基本的に開いていたタブはすべて元通り開かれるが、何か入力フォームなどを記入している場合は消えてしまうため、再起動前に開いているタブを確認した方が良い。
無事ハードウェアアクセラレーションを無効化できた場合、アクティビティモニタにおいて「Google Chrome」の「グラフィックカード」項目は「いいえ」になっているはず。
電池持ちに対するインパクトは絶大、内蔵GPU(iGPU)のみ使用
実際に設定を変更した結果、電池持ちどれほどのインパクトがあるのか。
正確に測定しているわけではないが、肌感覚としては電池持ちが2倍近く伸びたような印象がある。というのも、もともとの設定ではせいぜい3〜4時間ちょっとが限界だったが、少なくとも5〜6時間ぐらいは使えるようになっている。
主に開いているアプリは「Google Chrome」、「Tweetbot」(Twitterクライアント)、「MarsEdit」(ブログエディタ)、「LINE」、そしてその他画像加工やテキストアプリを開いたままで使用している。
「Google Chrome」ではどれほど少なくとも常時10タブ以上は開いているが、「The Great Suspender」をインストールしているため、使っていないタブは強制的にサスペンドされ、電池持ちに貢献してくれている。
公称値の10時間も持つとは最初から1ミリも期待していないが、「Final Cut Pro X」を起動して作業しているのであればまだしも、これと言った重い作業は一切行っていないので5〜6時間も持てば御の字。理想を言えば7〜8時間まで出たら最高だが、ワガママは言えない。
15インチ型MacBook Proを使っている人で、異様なまでに電池持ちが短いことで頭を悩ませているという人は、「Google Chrome」のハードウェアアクセラレーションを無効化して様子見てみるべし!
それは辛いですね…
頑張ってください!
仰るとおりです、先程修正しました、ありがとうございます……(;´Д`)
誤字発見です!「いいえ」ではありませんか??
>>無事ハードウェアアクセラレーションを無効化できた場合、アクティビティモニタにおいて「Google Chrome」の「グラフィックカード」項目は「いいね」になっているはず。
少なくとも僕はSafariでは利用できない機能が沢山あってChromeを使っているので、「入れなければ済む」のは解決策にならないんですよ……
いや、chromeを入れなければ済む話な気もする…
Safari便利なのに