KDDI版iPhone 4Sを買うべきでない3つの理由

噂にあった通り、iPhone 4Sが公開されソフトバンクとKDDIから販売されることになった。タイムラインを見ていると「絶対KDDI版iPhoneでしょう!少なくともソフトバンクよりは確実に電波がいいでしょう!」と言っている人が多いのだが、実は必ずしもKDDI版iPhoneの通信が快適であるとは言い切れない。僕が思う、KDDIのiPhone 4Sを買うべきではない3つの理由についてまとめてみた。

通信エリアが狭い【10/5 15:57追記 】

KDDI版iPhoneに期待されているのは「繋がるiPhone」。ただ、残念ながら今のKDDIにはその期待に応えることができない。

iPhone 4Sが対応している帯域のうち、KDDIが提供しているインフラで使えるのは2012年7月整備完了予定の新800MHz帯のみ。よって、来年の夏までは通信エリアが非常に狭く、下手するとソフトバンクよりも繋がらない可能性もある

CDMA版iPhone 4がauから出ないと考える理由|Blog of Mobile!!~最新ケータイ情報~

<追記 2011.10.05 15:57>

多くの方々に間接的に反応をいただいていて、2100MHz帯の対応についてご指摘を頂きました。正直に申しますと、完全に2100MHz帯を見落としておりました…。皆様に間違った情報を発信してしまい、申し訳ございません。

正確にはKDDIは新800MHz帯2100MHz帯があるので、2100MHz帯で都内をカバー、新800MHzで地方をカバーするような形になるようです。よって、多少旧800MHzが使用できる端末ほど地方には強くなくなりますが、僕が上記に書いたほど通信エリアが狭くならないようです。

ちなみに、旧800MHz帯に対応していない端末はiPhone 4Sが初めてではありません。今年上旬に発表されたHTC EVO WiMAX ISW11HTもiPhone 4S同様に新800MHz帯にのみ対応する端末も既に発売されております。

WiMAXに非対応【10/9 10:55追記 】

上記の通り、通信エリアが狭いことに加え、さらに追い打ちをかけるのはWiMAXに非対応、という事実。公式ページの製品紹介ページにもWiMAXに関する記載はない。インフラで期待されているKDDI版iPhone 4Sだが、これではソフトバンクよりもさらにストレスフルになりそうだ。

<追記 2011.10.05 16:30>

1項目目を修正したので、2項目目も修正させていただきます。

KDDIの持つWiMAXがある強み、というのは3G回線のみに頼らずに負荷を分散することができる、という点にあります。WiMAX非対応であるiPhoneユーザーがKDDIの回線を圧迫するようになりますと、KDDI版iPhoneユーザー自身の通信速度も遅くなりますが、iPhone以外のユーザーも影響を受けてしまいます。結果、インフラの安定感を期待したユーザーが満足のいかない通信ができなくなってしまう可能性がある、という意味で書いております。

<追記 2011.10.09 10:55>

3G以外のインフラにつきましても、WiMAXは利用できないものの、Livedoorの公衆無線LAN事業を譲り受けたことを発表しました。以下、日本経済新聞より。

KDDI(au)は7日、ネットサービスを展開するライブドアから公衆無線LAN(構内情報通信網)事業を無償で譲り受けると発表した。米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)「iPhone(アイフォーン)4S」の販売などで今後見込まれるデータ通信量の増加対策に役立てる。

KDDIが発表時に懸念されていた項目を次々と対応していくのを受けて、KDDIが今回のiPhone 4S販売についての本気さが伺えます。

SMS/MMSに非対応【10/9 10:19追記 】

iPhoneと言えば吹き出し型インタフェースで利用できるSMS/MMSが一つの大きな特徴だが、KDDIはSMSにもMMSにも非対応。特に、iOS 5からは「iMessage」としてサービスを強化している中、キャリアの都合で利用出来ないのはかなり酷い。

一体なぜこのような状態でiPhoneをリリースしたのだろうか。

その理由として、KDDIは顧客の囲い込みを優先する方針を進めていることが日本経済新聞にて報じられていた。

KDDIはアイフォーンでも「@ezweb.ne.jp」が付く携帯メールが利用できるようにする考え。システム対応に時間がかかるため、販売は年明けになる見通しだったが、需要期である年末商戦前に発売、利用者の囲い込みを優先する。

よって、KDDI版iPhone 4Sでは「@ezweb.ne.jp」のアドレスは使用できない。加えて、現在KDDIの提供するCメールはグローバル仕様のSMSではないため、結果的にKDDI版iPhoneを買ったとしてもSMSもMMSも使えない状態で手にすることになる。いくらなんでもひどすぎる!KDDI内で機種変更するユーザーにはどう対応するのだろう…。同じく日本経済新聞によると、SMS/MMS対応は2012年1月以降になる見通し

KDDIのSMS・MMSの導入は来年1月以降になる見込み。仮にiPhoneを導入した場合も、それまではSMS・MMSを送信できないこともあるため、KDDIによるiPhone発売自体、来年1月以降になる可能性が高い。

<追記 2011.10.09 10:45>

当ポストを公開した時から状況が変わってきたようなので、遅くなってしまいましたが、更新します。

元々1月以降対応予定だったiPhone 4SのSMS/MMS対応ですが、発売日から利用できるようにすることを発表したようです。

「iPhone 4S」は、「ezweb.ne.jp」のメールや「SMS(i)」に当初より対応する予定。スマートフォン向けのauの各サービスについても対応を検討中とのこと。

よって、KDDIユーザーは発売日当初から問題なくこれまでのメール等を利用できるようになる見通しになりそうです。ただし、当初2012年1月以降対応予定だったサービスを2ヶ月以上前倒しにしたことによるリスクは多少なりともあることは念頭に入れておいた方がいいでしょう。

まとめ:KDDIに乗り換えたいなら来年まで我慢!

以上をまとめると、「通信エリアが2012年7月まで狭い」「WiMAXに対応しない」「SMS/MMSに非対応<更新>」という状態でKDDI版iPhone 4Sを10月14日に手することになる。「KDDIに乗り換えたい」もしくは「KDDIの方がいい」と言う人の大半はKDDIのインフラに期待してるからだと思うが、今の状態ではソフトバンクで契約した方が良いに違いない。

KDDIの新800MHz帯が整備されるのは来年の夏なので、ちょうど次のiPhoneが発表される頃。KDDIに乗り換えたい人はそれまで我慢した方が良い。特に現在ソフトバンクのiPhoneを持っている人はわざわざ乗り換えるほどのメリットはない

<追記 2011.10.10 23:59>
このポストはiPhone 4Sが発表された日に投稿したため、見ての通り修正のオンパレードになっています。ここまで状況が変わってくると記事の意味もあまりなくなってきているのではないかということで、最後にこの追記を書かせていただきます。

この記事を書いたのはKDDIを批判したかったからでも、ソフトバンクを擁護したかったからでもありません。ただ、「KDDIのiPhoneの方が絶対的に良いに決まっている!」と確信している人が多い中、発表された日の段階で見落としそうな点を洗い出し、予約するまでにどちらのキャリアを選ぶかを選択する上での手助けをしたいと思ったので書きました。

日本のCDMAモデルは2100MHzにも対応していることが分かり、WiMAXには対応しないもののLivedoorの無線を無償で譲渡されることになり、当初1月以降にずれ込む予定だったキャリアメールも発売日から使用できることが分かりました。もしかしたらここまで来るとKDDI版iPhoneを選ばない理由はないのかもしれません。それは購入される皆さんにお任せします。僕はただ今後購入される皆様に僅かながらブレーキとしての役目を果たせていれば本望です。

Twitter経由や直接当ブログにコメントいただいた皆様、ありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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