AppleがEUでiPhoneミラーリング提供を見送る理由を説明。日本でも同様の事態が起こる可能性
macOS Tahoeでも継続して利用不可、デジタル市場法への懸念が背景に
AppleがEUでのiPhoneミラーリング機能提供を継続して見送る理由を説明した。同社は先週開催されたWWDC 2025において、フランスのテクノロジーメディアNumeramaに対し、EU域内での規制に関する不透明さが続いているため、iPhoneミラーリング機能の提供を当面見送ると説明したという。この決定により、今秋リリース予定のmacOS Tahoeでも、EU在住のユーザーはiPhoneミラーリング機能を利用できない状況が続くことになる。
iPhoneミラーリング機能は昨年のmacOS Sequoiaで導入された機能で、MacのデスクトップウィンドウでiPhoneを操作できる便利な機能だ。ワイヤレス接続を通じてiPhoneアプリの使用やiPhone通知の受信など、MacからiPhoneの各種機能にアクセスできる。
デジタル市場法への懸念が背景に
Appleが詳細を明かしていないものの、同社はEU委員会が将来的にiPhoneミラーリングをWindows環境にも拡張することを要求したり、MacでのAndroid Mirroring機能提供を義務付けたりする可能性を懸念していると見られる。さらに、MacでのiPhoneミラーリング提供がEU委員会によるmacOSの「ゲートキーパー」プラットフォーム指定につながる可能性もあり、その場合macOSもiOSやiPadOSと同様にEU域内でより厳格な規制対象となる恐れがある。
この状況は、EUのデジタル市場法(DMA)に対するAppleの慎重な姿勢を反映している。同社は既にiOSにおいて代替アプリストアやブラウザエンジンの許可など、DMAに基づく大幅な変更を余儀なくされており、macOS領域での規制拡大を避けたい意向が強いと考えられる。
日本でも同様の事態が起こる可能性
このような状態は、日本でも起こりうる。「ぜんぶスマホ新法のせいだ。日本のiPhoneユーザー、最新機能を失う恐れ」で紹介したとおり、スマホ新法(正式名称:スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律)によって我々日本人は、Appleが発表した新機能を今後利用できなくなる恐れがある。
2025年12月18日に全面施行予定のスマホ新法により、公正取引委員会はApple Inc.を指定事業者に指定している。これにより、iPhoneミラーリングのような革新的機能についても、相互運用性要件や競争促進規制の影響で提供が困難になる可能性が高まっている。
EU版macOS Tahoeでは他機能も制限
iPhoneミラーリング以外にも、EU版のmacOS Tahoeではライブアクティビティ機能の提供も見送られる予定だ。これらの機能制限は、Appleが規制当局との関係において予防的なアプローチを取っていることを示している。
一方で、同じくiPhoneとの連携機能である通話機能については、macOS TahoeでEU在住ユーザーにも提供される見込みとなっている。この選択的な機能提供は、Appleが各機能のリスク評価を個別に行っていることを物語っている。
(Source: MacRumors)
もっと読む

iPhone 17 Airのダミーユニット動画が公開。薄さ際立つ5.5mm厚のボディ

Apple、iPhone 17eを2026年春発売か。廉価版「e」シリーズを年次更新モデルに

iPhone 17 Pro Max、史上最大5,000mAhバッテリー搭載か!35時間超の駆動時間に期待

折畳iPhone、2026年発売に向けてプロトタイプ段階に移行。折畳iPadは開発停止か

iPhone 17 Pro、MagSafe磁石レイアウト変更でAppleロゴ移動説を裏付け。リーカーが新設計写真を公開

watchOS 26の発表を見て、「あ、これ今年、薄型iPhone出るぞ」と思ったよね?

iPhone 17 Pro、「6年ぶりに変更」の可能性。Appleロゴが……!

「完全全画面は2030年まで実現しない」新型iPhoneのロードマップ

iPhone 17 Air、フロントカメラの位置がひっそり変わるかも

【初体験】人力車の決済がiPhoneでピッ!筋肉車夫しょうちゃんに引かれて走る車道が最高すぎた

レンダリング画像で見るiPhone 18 Pro。”島”は小型化?”穴”として左上に移動?

iPhone 17 Pro、カメラバーデザインが初公開。従来の四角バンプから横断型に大幅変更

マイナンバーカードがiPhoneで解禁!Apple ウォレット対応でできること全て

全画面iPhone、20周年記念モデルに間に合わないかも。実現は2030年?

iOS 26で判明。iPhone 17 Airは6.6インチ・120Hz対応っぽいぞ

iPhone 17 Pro「ガチの熱対策」、結構期待できそう。部品写真が流出

iPhone 17ベースモデルに新色パープル・グリーン追加か。120Hzディスプレイ搭載に期待

2026年の新型iPhone、画面大きくなりません。でも”スッキリ”しそうです

折畳iPhone、今秋から生産開始?極薄設計の噂、2026年発売に期待高まる
