iPhone/iPad/Mac対応のユニバーサルアプリ、2021年までに開発可能にーー「WWDC 2019」でSDKを発表か
Appleはデベロッパーに対し、2021年までにiPhone・iPad・Macに対応するユニバーサルアプリを開発できる環境を提供する計画があるとBloombergが報じている。
1つのバイナリで複数のプラットフォームに対応できる開発機能はApple内部で「Marzipan」と呼ばれ、早ければ2018年にリリースされるとBloombergが2017年12月に報じていたが、2018年5月にDaring FireballのJohn Gruber氏が2019年に発表されるiOS 13および「macOS 10.15」と合わせて披露されると指摘していた。
まずはiPadアプリから、2020年にはiPhoneアプリも利用可能に
この計画を推進するにあたり、AppleはデベロッパーにiPadアプリをMacに移植できるソフトウェア開発キット(SDK)を「WWDC 2019」で発表することが有力視されている。
計画に詳しい関係者によると、このSDKを利用してもそれぞれのApp Store向けに用意したアプリを提出する必要はあるが、デバイスごとにコードを準備する必要がなくなると伝えている。
先行してiPadアプリのMac対応が進められるが、2020年にはiPhoneアプリをMacに移植できるようになるとのこと。iPhoneアプリ対応が先送りされて理由として、iPhoneはMacと比べて画面サイズが小さいことから、Appleのエンジニアを悩ませているという。
2021年までにはシングルバイナリでiPhone、iPad、Mac向けにアプリを提供することができる見通し。現状、「iPhone/iPad/Watch App Store」と「Mac App Store」と分かれているが、2年後には1つの「App Store」に統合されると見られる。
「Mac App Store」は「macOS Mojave」で大幅刷新されたが、iOSデバイス向けのApp Storeに比べると総じて盛り上がりに欠けることは隠しようがない。
「Marzipan」によってMacアプリが息を吹き返す可能性がある。App Storeが盛り上がれば今後のAppleの成長に欠かせない「サービス」部門の売上に直接繋がり、業績の右肩上がりも期待できる。
Bloombergが2018年10月に報じた内容によれば、AppleはARMチップ搭載のMacを早ければ2020年に発表すると言われている。App Storeの統合とチップセットの統合は何かの偶然なのか、それとも計画的に進められている動きなのだろうか。
なお、App Storeが投稿してもOSは統合することはないと過去にTim Cook氏自身がインタビューで答えている。これは維持ではなく、技術的な理由もあり統合することは難しいとされている。詳しくは下記記事を参考にどうぞ。