【潜入】iPhoneの防水性能、こうやって検証しています。ガチのApple研究施設を見せてもらった
IPX1からIPX8まで段階的テスト。水損修理件数70%減の裏にある科学的アプローチ
iPhoneが雨に濡れても、プールに落としても動き続ける理由を知りたいと思ったことはないだろうか。今回、Appleの研究施設で実際に行われている防水性能の検証プロセスを詳しく見せてもらった。そこで見たのは、想像を遥かに超える徹底した検証体制だった。
「最高の修理とは、決して必要とされない修理である」
Appleが製品の耐久性にここまでこだわる理由は、環境への配慮と顧客体験の向上にある。同社は「最高の修理とは、決して必要とされない修理である」という信念のもと、製品の信頼性向上を最優先に考えている。
この考え方は、iPhone 7/8の時代に大きな転換点を迎えた。IPXレーティングを向上させるためのシール強化により修理がわずかに困難になったが、水損による修理件数は70%以上減少した。Appleは修理のしやすさよりも信頼性向上を優先することで、結果的に顧客にとってより良い体験を提供できると判断したのだ。
段階的に厳しくなる防水テストの全貌
Appleの防水テストは、IPX1からIPX8まで段階的に厳しさを増していく体系的なプロセスで行われている。各段階で異なる水の圧力と環境を再現し、実際の使用環境での耐久性を徹底的に検証する。
IPX1〜IPX4:日常の水しぶきから小雨まで
最初のテストは、日常生活で遭遇する軽微な水の接触を想定している。IPX1では垂直に落ちる水滴、IPX4では小雨を想定した低圧力での水の噴霧が行われる。
このテストでは、製品を滴下トレイに置き、実際の雨を科学的に再現した水を噴霧する。圧力はほとんどかけられておらず、日常的に遭遇する可能性の高い軽微な水の接触に対する耐性を確認している。
IPX5〜IPX6:加圧水からジェット噴射まで
IPX5テストでは、全方向から低圧ジェット噴射を製品に当てる。iPhoneの耐水テストはただ水の中に入れるだけではない。
IPX5のテストは、全方向から低圧ジェット噴射を行うが、IPX6のテストではホースのようなものから水をジェット噴射する。その勢いは凄まじく、横から見ても何も見えなくなるほどの水しぶきがかかる。
とにかく見ているだけで興奮するような施設だったが、同時に誰がどう見ても「こんな使い方はしない」という過酷な条件に耐えられるように作られていることを知り、「iPhoneを水没させた」という人は余程不運だったに違いないと思わずにはいられない。
IPX7〜IPX8:完全水没への挑戦
最も厳しいテストがIPX7とIPX8だ。IPX7では水深1mでの30分間の水没に耐える必要があり、IPX8では水深6mという更なる深さでの耐久性が求められる。
このテストでは、製品を密閉容器に入れ、実際の水圧を再現して長時間の水没状態を作り出す。iPhone 15シリーズが誇るIPX8評価は、この厳しいテストをクリアした証拠だ。興味深いことに、Apple Watchはさらに深い水深に耐えるよう設計されており、製品の用途に応じて異なる基準が設けられている。
科学的データに基づく検証期間の決定
Appleの防水テストで特に印象的なのは、テスト期間の決定方法だ。同社は気象観測データや販売地域の情報を活用し、顧客がその環境にどれだけ頻繁にさらされるかを確率的に評価している。
さらに、ユーザーがAppleにデータ送信を許可した場合に送られてくる環境光センサーのデータも分析対象となる。これにより、実際の使用パターンに基づいた現実的なテスト期間を設定し、過不足のない検証を実現している。
IPX8の「8」が意味する柔軟性
IPX8評価について知っておくべき重要な点がある。IPX8の「8」はベンダーが深さを定義するため、製品によって耐えられる水深が異なるという点だ。
iPhoneの場合は水深6mに耐える設計となっているが、他社製品では異なる深さが設定されている可能性がある。この柔軟性により、各メーカーは製品の用途や設計に応じて最適な防水性能を実現できるのだ。
防水性能向上がもたらした劇的な変化
初期のiPhoneは液体への露出に対して脆弱で、雨に濡れたり飲み物をこぼしたりするだけで故障することが多かった。しかし、防水性能の向上により状況は劇的に改善された。
現在では、シール、ガスケット、接着剤の追加により堅牢な液体侵入保護を実現し、故障率を75%削減することに成功している。この改善により、修理の複雑さは増したものの、そもそも修理が必要になる頻度が大幅に減少したのだ。
iPhoneはスマートフォン市場では高価な部類に入るが、普通の生活では到底考えられない「最悪の状況」を様々な条件で再現することで「修理せずに長く使える」を実現していると思うと、長く使えるための初期投資、とも言えるのではないかと思った。
Appleの防水テストは、単なる品質管理を超えた、顧客の実際の使用環境を深く理解した上での科学的なアプローチだった。段階的で体系的なテストプロセスにより、iPhoneは日常生活のあらゆる水の脅威から守られている。次回は、iPhoneが年々落下に強くなる理由について、革新的な検証ロボットの秘密を探っていこう。
もっと読む

2026年の新型iPhone、「発表される」と噂の4機種がこちらです。折畳も…?

iPhone 18のA20チップ、製造コストが80%急騰の恐れ。”史上最も高価なスマホチップ”誕生か

Appleの2026年新製品発表プラン、全網羅。折畳iPhoneから廉価版MacBookまで、時期別まとめ

今年はiPhone 18が出ない?2027年春”延期”で、15年の歴史に劇的変化か

iPhone Air 2、2026年秋発売は「まだ間に合う」かも。延期報道を覆す新情報が浮上

スゴイ時代だ。折畳iPhoneのモックアップ、自分で3Dプリントできます

Samsung、Apple対抗の「Wide Fold」開発中か。折畳iPhoneと”同じ”デザインコンセプト採用

AppleがSamsungに”屈服”、iPhone 17向けメモリの7割を依存か

iPhone 18 Pro、2026年2月から”試作生産”開始か。2027年春の無印モデルより先行

iPhone Air 2、値下げしてカメラ増やすかも。”人気挽回”狙う

折畳iPhone、画面サイズに新情報。7.7インチ+5.3インチ、2026年9月発売の噂

iPhone 17e、ついにMagSafe対応か。16e最大の欠点を解消じゃん!

“1枚のガラス”iPhone 20周年モデル、やはり2027年登場になりそう

iPhone 18 Pro、ついに画面内蔵Face ID実現か。“島”廃止でカメラは左上に?

iOS 26流出で大量発覚。Appleの未発表デバイス数十種類が丸裸に

折畳iPhone詳細リーク。Touch ID復活、Face ID非搭載で薄型化優先か

スマホ新法、施行直前。iPhoneユーザーが直面する”安全性の危機”とは

Apple、iPhone 14以降で「衛星経由のメッセージ」を日本提供開始。圏外でも連絡可能に

iPhone Fold、eSIM限定かも。「あえて物理SIM廃止」と思われ


















これを見ちゃうと「Macbook、デスクトップPCはともかく、iPadは防水仕様にできないのかなあ」と考えてしまいますね。
マメくんが出してくれています!こちらをご覧ください!
→ https://www.youtube.com/watch?v=fPOjULckIkM
すごいですね!!
これを動画で見てみたいものです