MacBook Air(2020)とMacBook Pro(2019)のエントリーモデル、どちらを選ぶべき?比較動画が公開
MacBook Proは”Pro”と呼ばれるだけの理由がしっかりあった

「Macのモデルを比較する」ページより
MacBook Air(2020)は、最新の4コアCPUや強化されたGPUを搭載している。基本性能が前モデルから大幅に向上したが、昨年7月に発表された13インチ型MacBook Pro(2019)のエントリーモデルと比べて性能は高いのか。
YouTubeチャンネル「Max Tech」が、MacBook Air(2020)とMacBook Pro(2019)の性能を比較した動画を公開。基本性能が向上してもMacBook Airはエントリーモデルであり、負荷の高い作業を行うのであればMacBook Proのほうが高いパフォーマンスを発揮すると結論付けている。
スペックの比較:基本性能はMacBook Proが上回る
MacBook AirとMacBook Proのスペックや仕様などの違いをまとめた。
| MacBook Air(2020) | MacBook Pro(2019) | |
|---|---|---|
| CPU | 第10世代Intel Coreプロセッサ 1.1GHz 2コア i3 1.1GHz 4コア i5 1.2GHz 4コア i7 |
第8世代Intel Coreプロセッサ 1.4GHz 4コア i5 1.7GHz 4コア i7 |
| GPU | Intel Iris Plus Graphics | Intel Iris Plus Graphics 645 |
| RAM | 8GB 16GB 3,733MHz LPDDR4Xオンボードメモリ |
8GB 16GB 2,133MHz LPDDR3オンボードメモリ |
| SSD | 256GB 512GB 1TB 2TB |
128GB 256GB 512GB 1TB 2TB |
| ディスプレイ | 13.3インチRetina 2,560 x 1,600ピクセル 400ニトの輝度 標準色(フルsRGB) True Toneテクノロジー |
13.3インチRetina 2,560 x 1,600ピクセル 500ニトの輝度 広色域(P3) True Toneテクノロジー |
| サイズ | 0.41~1.61 x 30.41 x 21.24cm | 1.49 x 30.41 x 21.24cm |
| 重さ | 1.29kg | 1.37kg |
| カメラ | 720p | 720p |
| オーディオ | ステレオスピーカー ワイドなステレオサウンド Dolby Atmos再生に対応 指向性ビームフォーミングを持つ3マイクアレイ 3.5mmヘッドホン端子 |
ハイダイナミックレンジステレオスピーカー 3つのマイクロフォン 3.5mmヘッドホン端子 |
| キーボード | Magic Keyboard(新シザー式) Touch ID |
バタフライ式キーボード Touch ID Touch Bar |
| ワイヤレス | 802.11ac Wi-Fi Bluetooth 5.0ワイヤレステクノロジー |
802.11ac Wi-Fi Bluetooth 5.0ワイヤレステクノロジー |
| ポート | Thunderbolt 3 x 2 | Thunderbolt 3 x 2 |
| バッテリー | 最大11時間のワイヤレスインターネット 最大12時間のApple TVアプリのムービー再生 |
最大10時間のワイヤレスインターネット 最大10時間のiTunesムービー再生 |
MacBook AirのほうがCPUが新しく、RAMやGPUの性能も高い。キーボードはMagic Keyboardになり、打ち心地が改良されている。スペック上は、電池持ちがMacBook Proより1時間長く、スピーカーやマイクも優れている。
CPUを4コア、ストレージを256GBという条件で合わせたところ、価格差は45,000円。スペックだけで比較すれば、間違いなくMacBook Airを買ったほうがコストパフォーマンスが高いといえる。
| MacBook Air(2020) | MacBook Pro(2019) |
|---|---|
| 第10世代の1.1GHzクアッドコアIntel Core i5プロセッサ(Turbo Boost使用時最大3.5GHz) | 第8世代の1.4GHzクアッドコアIntel Core i5プロセッサ(Turbo Boost使用時最大3.9GHz) |
| 8GB 3,733MHz LPDDR4Xメモリ | 8GB 2,133MHz LPDDR3メモリ |
| 256GB SSDストレージ | 256GB SSDストレージ |
| Intel Iris Plus Graphics | Intel Iris Plus Graphics 645 |
| Thunderbolt 3ポート x 2 | Thunderbolt 3ポート x 2 |
| 114,800円 | 159,800円 |
ところが実機で比較すると、パフォーマンスの観点からMacBook AirよりもMacBook Proのほうが優れている点が浮かび上がってきた。
MacBook Airは排熱構造に難あり、高負荷な作業に向かない
比較すると、MacBook Proのほうがディスプレイの品質が優れている。サイズや解像度は同じだがMacBook Proのディスプレイは明るく、表示色数が多い。(輝度が500ニト、広色域のサポート)
トラックパッドもMacBook Proのほうが大きい。スピーカーは、Dolby Atmosではない音源を聴き比べると、MacBook Proのほうが優れている。
最大の違いはパフォーマンスだ。一見するとMacBook Airのほうが性能が高いように見える。
MacBook AirのシングルコアスコアはMacBook Proを上回っている。グラフィック性能を計測する「Metal」ベンチマークテストで比較すると、MacBook Airが約3倍も高いスコアだった。

「2020 MacBook Air vs 2019 13” Pro – Best Budget MacBook?」より
ところがゲーミング性能を測定するベンチマークテストでは、MacBook Proに敗北。CPUに高い負荷を与え続ける「Cinebench R20」によるベンチマークテストでの比較は、MacBook Proのほうが65%も高いスコアとなった。

「2020 MacBook Air vs 2019 13” Pro – Best Budget MacBook?」より
動画編集も似たような結果だ。編集の滑らかさには大きな差はないが、書き出し時間はMacBook Proの2倍近くかかっている。
Max Techによると、パフォーマンスに大きな差が見られる原因は排熱構造の違いだという。MacBook AirとMacBook Proはどちらもファンが1つ搭載されているが、MacBook Airのファンはヒートシンクと繋がっていないため、排熱能力が低い。本体の発熱を抑えるためにCPUやGPUの性能が制限され、高いパフォーマンスを維持できない。
Max Techは、動画編集のようなCPUやGPUに高い負荷がかかる作業を日常的に行うのであれば、MacBook Proの購入を勧めている。
一方でブラウジング、メール、書類作成、文章執筆など、日常的な作業が多いのであれば、MacBook Airをの購入を勧めている。シングルコア性能が高いため、MacBook Proよりもキビキビ動作する可能性が高い。電池持ちも優れているため、外出の多い人は使い勝手が良いだろう。
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ああ、なるほど確かにTDPを踏まえた上でのサーマルスロットリングの説明する方が正確ですね……。サーマルスロットリングを気にするような人は割と上位ユーザーだと思うので、一旦表現を消しておきますね!ご指摘ありがとうございます。
Mac Rumorsフォーラムでも荒れまくってますけど、サーマルスロットリングという言葉を使っている人はまずTDPとサーマルスロットリングの意味を理解すべきです。
Airの排熱はProより貧弱ですが、TDP10WのAirは最大10Wを処理できる排熱機構を備えてますし、MBPには15Wや28Wを処理できる排熱機構があります。そしてProでも長時間CPUをフル稼働すればサーマルスロットリングが発生します。