「Face ID」はあくまでも1人用認証に注力、複数人認証は当面なし
ソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長を務めるCraig Federighi氏がとあるユーザーに返したメールの内容によると、Appleは「Face ID」をあくまでも1人の顔を認証することを想定し注力していることを明かし、複数人認証は当面考えていないことが判明した。
「Touch ID」は複数人登録できるのになぜ、と思う人もいるかもしれないが、そもそも「Touch ID」も複数人で利用することを想定して5本分提供できたのではない。あくまでも1人の人間が左右の指を複数登録できるように、5本登録可能にしていたそうだ。
「Touch ID」も複数人認証のために用意されていない
想定されていなかったとは言え、複数本の指が登録できた「Touch ID」は何かと便利だった。カップル同士であればお互いのiPhoneに入れるように互いの指紋を登録することができ、家族間であれば「Touch ID」を設定しておきながら端末を共有することができた。
左右5本ずつ、合計10本の指があるため、「Touch ID」は人によってiPhoneの使い方が異なることを想定し、最大5本まで登録可能にしていたが、「Face ID」は顔認証。1人1種類しか登録する必要がなく、顔の変化は見た目の違いは機械学習で調整する仕組みになった。
5種類の登録が1種類にまとまったのだから、Appleが好きそうな削ぎ落とす方針に則っていることが分かる。あえてここで2種類、3種類と増やすことは考えづらい。
そもそも「Face ID」はまだま粗削りだ。Appleは「Face ID」の公式情報として顔がそっくりな双子を見分けられないことや顔の似た兄弟が見分けられないことを明らかにしていることから、完璧とは程遠い。
認証も正しく持った時のみ有効、顔の一部でも隠れると認証が失敗し、マスクを装着する人が増えるこれからの季節、不便なことばかりだ。現にヒカキンさんは「iPhone X」からiPhone 8に戻す決断をした。
一個人の認証を正確にできない今、複数人認証に手を出すべきではない。Appleには来年に向けて「Face ID」の精度向上に向けて注力してもらいたいと思う。
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(via MacRumors)