Macの故障?「Apple Diagnositcs」でハードウェアを診断する方法
あらゆる手を尽くしてもMacの機嫌が一向に良くならない、ということは極稀に起きる。OS Xの再インストールでも効果がなく、何時間も掛けてクリーンインストールをしたのにも関わらず状況が改善されない時の絶望感は言葉では言い表せない。
何を試してもMacの動作が不安定で直らない。そのような時は、Mac本体のハードウェアそのものが原因となっている可能性がある。
幸いにもMacには自分自身でハードウェアに何か異常が無いかをテストする純正のツールが内蔵されている。2013年6月より前に発売されたMacには「Apple Hardware Test」、2013年6月以降に発売されたMacには「Apple Diagnostics」が用意されているのだ!
今回は15インチ型「MacBook Pro Retina (Late 2013)」をテストしたので、「Apple Diagnostics」でMacのハードウェアを診断する方法を紹介する!
「Apple Diagnostics」を行うメリットと注意事項
「Apple Diagnostics」を行うメリット
Macのハードウェア状態を自分でテストすることによって得られる最大のメリットはApple Storeに持ち込む前に状況を把握できること。
もしハードウェアに何か不調がある場合、基本的にはApple Storeに持ち込むことになるが、万が一ハードウェアに何も問題が起きていない場合、わざわざApple Storeまで行っても「何も問題ありません」と言われてしまうだろう。ハードウェアにトラブルが起きているということさえApple Storeのスタッフも迅速に対応してもらえるはず。
最近はApple Storeが必要以上に混雑しているため、予約を取ることも困難。来店が無駄足にならないためにも自分でチェックできることはやっておいた方が良い。
「Apple Diagnostics」を実施する前に【全般】
「Apple Daignostics」を実施する前に確認すべき項目がいくつかある。
ハードウェアに原因があることを前提としたテスト
「Apple Diagnostics」はMacのソフトウェアではなく、ハードウェアに何かしらの問題があることを前提とし、どのハードウェアに問題があるかを特定するためのツールである。そもそもMacはそう簡単に壊れないので、何か不具合が起きている場合はハードウェアを疑う前にまずはソフトウェアを疑った方が効率的かもしれない。
また、冒頭で書いた通り、今回は2013年6月以降に発売されたMacをテストするため、「Apple Diagnositcs」を使用してテストする。2013年6月より前に発売されたMacをお持ちの場合は下記を参考に「Apple Hardware Test」を試すべし。
外部機器・周辺機器を取り外す
「Apple Diagnostics」を実施する前にキーボード、マウス、ディスプレイ、Ethernetアダプタ以外の外部機器・周辺機器を取り外す必要がある。つまり、光学ドライブや外付けHDDなどは外した状態でテストしましょう。
必須ではないようだが、インターネットには接続していることが推奨されているため、インターネット環境がしっかりと整っている場所で行いましょう。
「Apple Diagnostics」を実施する前に【ノート型Mac】
上記はテストするすべてのMacで確認しなければならない項目だが、ノート型Macの場合、追加で以下の手順も必要となる。
正しい消費電力のACアダプタは必須
テスト中に安定して電力を供給し、突然システム終了することがないように購入時に同梱されていた正しい消費電力のAC電源アダプタを接続する必要がある。
以前、一回り小さい電力のAC電源アダプタを使ってテストした時にエラーメッセージが表示されたので間違いない。非純正の電源アダプタなどを使っている人はしっかりとテストしましょう。
適度な換気が可能な、固く平坦な場所で実施
ハードウェアをテストするからなのか、Apple サポートには「コンピュータの下、および周辺に適度な換気が確保できる、固くて平坦で安定した作業場所 (机、テーブル、カウンターなど) にコンピュータを設置してください」と書かれている。山道を走る車の中や風吹き荒れる海の上などではテストしない方が良さそうだ。
「Apple Diagnostics」でハードウェアをテストする方法
それではようやく「Apple Diagnostics」を行いましょう!しっかりとバックアップを取った後、一度しっかりとシステムを終了し、電源を落とす。そして再度電源ボタンを押した直後に「D」ボタンを長押し。
下記のような言語メニューが表示されたら成功。「English」をクリック。
すると「Apple Diagnostics」が勝手に開始し、所要時間と共にプログレスバーが表示される。大体2〜3分程度出終了する。
終了すると以下のような画面が表示される。問題がなければ「No issues found」と表示されるが、ある場合は問題があるハードウェア部分が「Reference Code」と呼ばれる文字列が表示されるので、しっかりとメモっておきましょう。
以上で「Apple Diagnostics」は終了。Macを再起動するには下にある「Restart」を、システムを終了するには「Shut Down」をクリックしして終わり。
Macのハードウェアに何かしら問題が起きていると判断した場合、Apple Storeで予約を取る前に一度「Apple Hardware Test」または「Apple Diagnostics」を実施してみるべし!
(via Apple サポート)