R6 Mark II+RF24-70はスナップの可能性を広げる。活気が戻ってきた週末の渋谷を撮った
24mm〜70mmでf2.8通しのレンズがあれば、大抵のものが撮れる。R6 Mark IIと最強のコンビだと思う
Canon EOS R6 Mark IIを購入して以来、初めてストリートスナップに挑んだ。夕方から夜にかけて、約3時間ほど渋谷を駆け回った。結論から言うと、最高に楽しかった。自分の中で納得できる成果が撮れた感じる。
EOS R6 Mark IIは、EOS R6を初めて手にした感覚と似ている。写真を撮るのが異常に楽しい。手元にはEOS R5もあるが、なぜかEOS R5ではその感覚が味わえたことがない。高画素機ならではの描写よりも、暗所でも安定感のある写りが期待できる低画素機のほうが性に合っているのだろう。
低画素と言っても、EOS R3と同じ。R3の画素数で今の所困ったことはなく、最近のAI技術の進歩で劣化なく画像サイズを引き伸ばせる。現時点のRFラインアップにおける最高機種であるEOS R3が手元にあればEOS R6 Mark IIはいらないと思っていたが、同じ画素数だとしてもハードウェアは全く異なる。仕事の撮影はEOS R3、普段遣いはEOS R6 Mark IIという棲み分けに落ち着いた。
実際にEVFを覗いたときの気持ちよさや握り心地は格段にEOS R3のほうが優れているが、小さい分自由に扱える。街中を歩いてて人目を引かない点も気に入っている。
それでは早速渋谷ストリートスナップの成果を見てもらいたい。
日中は外国人の人気スポットから他人の記念撮影まで
渋谷は「工事している街」と化しており、どこを見ても工事用の仮通路や誘導用コーンがあり、窓の外を見ると作業車や巨大クレーンが業務をこなしている。
井の頭線からJR線まで繋がる道の通路は、大勢の外国人の撮影スポットとなっていた。上からスクランブル交差点を眺められる場所として、全員スマホのカメラで動画を撮影していた。この通路もいずれかなくなってしまうのだろうか。
言われてみれば、スクランブル交差点を撮影したことがない。撮影しようと思ったこともない。外国人に混じって撮影してみた。
以前ほど渋谷に行く頻度は減ってしまったが、行くたびに活気が戻ってきているような印象を受ける。「静かな渋谷も良かったなあ」と思う一方で、「やっぱり渋谷はこうでなくっちゃ」と思っている自分もある。
僕の中で”渋谷っぽさ”は「忙しない」「落ち着きがない」が欠かせないが、ストリートスナップをしていると、どこの街にでもある日常だったり、美しいビル群が見えたり、強面のお兄さんとりんごジュースという斬新な組み合わせに遭遇したり、目を引く光景に巡り合う。カメラとストリートスナップは世界を広げてくれる。
この日撮影した写真の中で、最も渋谷を表現していると思う1枚がこちら。渋谷の文字、上には複数の高層ビルと映り込むクレーン。しかし上には青々とした空がある。
日常的な写真といえば、行く方向を断固拒否する犬がとても可愛かった。一瞬の出来事を捉えられてラッキーだ。犬を飼っているのでよく分かる。
交差点待ちをしていたら、格好良い乗り物に乗っているおじさん達を見たので、写真を撮らせてもらった。外人は快く写真撮影に応じてくれるので、気軽に聞けて良い。
裁判沙汰になった例のカートサービスを利用している外国人客にも遭遇。もちろんノリノリで写真を撮らせてくれた。目の前から撮りたかったが、まあいいか。
やっぱり日が沈んだあとの渋谷こそ、僕の思う「渋谷」
渋谷は夕方以降に最も活気がある。僕の中では夜の渋谷こそが、「渋谷らしい渋谷」だ。人が増え、ワクワクしている人も増える。夜になれば酔っ払って愉快になっている人も激増する。お世辞にも品がある街とは言えないが、活気のある街という存在は大事だと思う。他人に迷惑はかけないでほしいけど。
夜の渋谷は本当に格好良い。昼見た景色が全く違うものになっている。日常的に通っていると騒がしさから耳を守るためにノイズキャンセリングは手放せなかったが、この日は五感で渋谷を感じながら駆け回った。
JR線を工事する現場作業員のお陰で、渋谷は進化し続ける
この日は以前より予告されていたJR線の工事が行わられていた。偶然遭遇できたタイミングを撮り逃がすまいと思い、新しい渋谷を作り上げる作業員の有志を撮ってきた。
クレーン車に書いてあった「The show must go on.」が作業現場とマッチしていた。でも実はただのクイーンファンとかだったらどうしよう。
大満足して帰宅。約550枚ほど撮影して、厳選したものを紹介させてもらった。
YouTubeやInstagramを見ていると、日中に撮っても映えるストリートスナップは撮れないと思い込みがちだが、決してそんなことはない。渋谷のような情報量が多い街であれば、ネタは無限に転がっている。視点次第、つまり観察力と創造力次第。
とはいえ、夜の撮影はやっぱり楽しい。また近々スナップする機会があればチャレンジしたい。