iOS 18、正式発表。注目の新機能や改良点などまとめ
ベータ版やパブリックベータ版のリリース時期、正式リリース時期、対応機種なども
Appleは6月11日、WWDC24の基調講演でiOS 18を正式発表した。iOS 18でiPhoneがさらにパーソナルで、有能で、賢くなり、カスタマイズ性、写真管理、メッセージ機能、そしてインテリジェンス機能が強化される。
本記事は、iOS 18の正式リリース時期、対応機種、主要な新機能や変更点をまとめた。参考にしてもらいたい。
iOS 18の正式リリースはいつ?
Appleの最新OSは、WWDCで正式発表後、開発者向けベータ版やパブリックベータプログラム向けパブリックベータ版などを経て、秋に一般公開されるのが通例だ。
開発者向けのベータ版は基調講演の直後に配信開始。パブリックベータ版は例年、開発者向けのBeta 2と同時にリリースされる。今年は7月頃と案内されている。
iOSは、新型iPhoneの時期に合わせて正式リリースされることが多い。例年であれば9月に新型iPhoneが発表された翌週、現地時間の月曜日に配信される傾向だ。
iOS 18の対応機種
iOS 18のアップデート対応機種は、iOS 17と同じ。iPhone XSやiPhone XRでもアップデートできる。
- iPhone 15、iPhone 15 Plus、iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Max
- iPhone 14、iPhone 14 Plus、iPhone 14 Pro、iPhone 14 Pro Max
- iPhone 13、iPhone 13 mini、iPhone 13 Pro、iPhone 13 Pro Max
- iPhone 12、iPhone 12 mini、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Max
- iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max
- iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR
- iPhone SE (第3世代、第2世代)
iOS 18注目の新機能や変更点まとめ
iOS 18の主要機能は、以下のとおり。すべての機能はApple公式のiOS 18プレビューページを確認してもらいたい。
ホーム画面やロック画面のカスタマイズ性向上
ホーム画面やロック画面を自由にカスタマイズできるようになる。アプリやウィジェットを好きな場所に配置し、ダークやライト、色合いのエフェクトを選べる。
コントロールセンターのカスタマイズ性向上
再設計されたコントロールセンター
コントロールセンターが再設計され、ユーザーがよく使うコントロールにすばやくアクセスできるようになる。メディア再生やホームのコントロール、接続機能などを簡単に操作可能だ。
カスタマイズと柔軟性の向上
他社製アプリのコントロールを追加でき、車のロック解除やソーシャルメディア用のコンテンツ撮影などが一つの場所で操作できるようになる。
新しいcontrols gallery
controls galleryでは、他社製アプリのコントロールを含むすべてのオプションを表示。理想的なサイズに調整したり、新しいグループを作成できる。
写真アプリの再設計
iOS 18の写真アプリが大幅に再設計された。シンプルなグリッドビューにより、アルバムに整理しなくてもテーマごとにブラウズ可能になり、お気に入りのコレクションをピンで固定できる。
カルーセル表示は毎日アップデートされ、ハイライトが表示される。自動再生機能でライブラリが生き生きとし、ユーザーは自分のライブラリをカスタマイズしてお気に入りの写真にアクセスできる。
メッセージ機能の強化
iMessageに新しいテキストエフェクトが追加され、ダイナミックなアニメーションや書式でメッセージを強調できるようになる。Tapback機能も拡張され、メッセージのスケジュール送信が可能になる。
また携帯電話やWi-Fi接続がなくても、衛星通信を使ってメッセージを送受信できる機能が追加される。Dynamic Islandで衛星接続状況を確認できる。
メール機能の強化
メールアプリが強化され、Eメールの自動分類機能やダイジェスト表示が追加される。
個人的なEメールや時間的制約のあるEメールは「重要」に、確認や領収書は「取引」に、ニュースやソーシャルメディアの通知は「アップデート」に、マーケティングのEメールやクーポンは「プロモーション」に振り分けらる。1つの企業からの関連するEメールをすべてまとめた新しいダイジェスト表示も登場。
Safariに機械学習機能が追加
Safariは機械学習を使って、ウェブページの重要な情報を浮かび上がらせる。たとえば、ユーザーは、記事の要旨を把握するために要約を確認する、レストランやホテル、ランドマークの場所をすばやく確認する、曲やアルバムに関する記事から直接アーティストの曲を聴くといったことができる。
パスワードアプリの登場
新しいパスワードアプリは、25年以上前に初めて導入されたキーチェーンを基盤に、ユーザーが自分のパスワード、パスキー、Wi-Fiパスワード、確認コードに簡単にアクセスできる。
容易に推測できるパスワードや複数回使用されたパスワード、既知のデータ漏洩に含まれているパスワードなど、一般的な脆弱性に関してユーザーに警告する機能も備わっている。
Apple Intelligenceの導入
新しいパーソナルインテリジェンスシステムであるApple Intelligenceが導入され、日々のタスクをより効率的にこなせるようになる。プライバシーを重視した設計で、Appleデバイス全体で統合されている。ただし日本語での利用は来年以降。まずは英語から利用可能になる。
「書き直し」「校正」「要約」機能
メール、メモ、Pagesなどで「書き直し」「校正」「要約」機能が使えるようになる。
新機能「Image Playground」
Image Playgroundにより、アニメーション、イラスト、スケッチのスタイルから選んで楽しい画像を数秒で作成できる。この機能はメッセージなどのアプリに組み込まれている。
不要な対象物を写真から削除
新しいクリーンアップツールで、写真の背景から不要な対象物を特定して削除できる。これにより、写真がよりきれいになる。
Siriの進化
Siriがタイプ入力に対応し、テキストと声を切り替えて自然な対話ができるようになる。よりパーソナルな体験を提供する。
Private Cloud Compute
Private Cloud Computeにより、デバイス上とクラウドでのAI処理が柔軟に行え、プライバシーが保護される。データは保存されず、ユーザーのリクエストに応えるためにのみ使用される。
ChatGPT統合
Appleのプラットフォーム全体に組み込まれた記述ツールにはChatGPTへのアクセスが統合されており、専門知識や画像、文書を理解する機能にアクセスできる。
その他の新機能
Appleマップの新機能
Appleマップで米国内の国立公園のハイキングコースをブラウズし、オフラインでアクセスできる。お気に入りのコースを保存し、パーソナルメモを追加できる。
ゲームモードの改善
ゲームモードにより、フレームレートの一貫性が向上し、AirPodsやゲームコントローラなどのワイヤレスアクセサリの反応が改善される。
Apple Payの新機能
Apple Payでポイント利用や分割払いが可能になり、Tap to Cashで2台のiPhone間でApple Cashの送受信ができる。Appleウォレットのチケットにはスタジアム情報やApple Musicプレイリストが表示される。
音楽とSharePlayの共有
HomePod、Apple TV、Bluetooth対応スピーカーで再生中の音楽をSharePlayとApple Musicでコントロールし、共有体験が向上する。
Siriに対する操作とAirPodsの改善
AirPods Pro(第2世代)のユーザーは、首を振るだけでSiriに応答できる。声を分離機能が追加され、ゲームの音声レイテンシが改善される。
メモアプリの新機能
計算メモ機能で、入力した式や方程式が瞬時に計算される。新しい折りたたみセクションとハイライト機能も追加される。
ジャーナルアプリの改善
ジャーナル記録の目標を追跡し、エントリーを検索して分類できるようになる。ホーム画面やロック画面からエントリーを開始でき、オーディオ録音は自動的に書き起こされる。
カレンダーとリマインダーの統合
カレンダーにイベントとリマインダーのタスクが表示され、月表示で概要を確認できる。カレンダーから直接リマインダーを作成、編集、完了できる。
ヘルスケアアプリの強化
メディカルIDが再設計され、緊急時に重要な情報が見つけやすくなる。体と心の健康状態の変化に応じた調整や提案が行われる。
緊急SOSライブビデオ
緊急電話中にライブビデオや記録メディアを共有し、迅速な救助を得られる。
ホームアプリのゲストアクセス
スマートホームアクセサリのコントロールをゲストに付与できる。ホームキーによるハンズフリー解錠も可能になる。
アクセシビリティのアップデート
視線トラッキングでiPhoneを操作でき、ミュージックの触覚で音楽を体験できる。ボーカルショートカットでカスタマイズした音を出してタスクを実行できる。