2017年のiPhoneが「iPhone Pro」と呼ばれる可能性を考える
2017年のiPhoneは、ここ数年恒例だった4.7インチモデルと5.5インチモデルだけではなく、5.8インチモデルが登場する、と噂されている。iPhone 7とiPhone 7 Plusを踏襲するモデルとは別に、新しいiPhoneモデルが登場する、というのが今のところ最も有力視されている。
気になるのは新モデルの名称。一体どのようなネーミングになるのだろうか。
iPhone 7とiPhone 7 Plusの後継モデルは、順当に行けば「iPhone 7s」と「iPhone 7s Plus」になると予想できる。「iPhone 6」の翌年に「iPhone 6s」が発表されていることから、「iPhone 7s」シリーズの登場は決して的外れな予想ではない。
ところが、新モデルは今までにない、完全に新しいiPhoneとして登場する。既存のネーミング法則は成り立たない。
これまで「iPhone 8」と呼んできたが、他の製品ラインアップや新モデルが狙っているであろうターゲットなどを踏まえると、「iPhone Pro」という名称が1番しっくり来るという結論に至った。
あくまでも僕の考えではあるが、その理由について説明する。
iPhone 8というネーミングの分かりづらさ
この問題について考え始めたきっかけは、2018年発表のiPhoneに関する噂を読み返していた時。仮にiPhone 8が登場したとしたら、来年は一体何と呼ばれるのだろうか。
モデル | 2015年 | 2016年 | 2017年 |
---|---|---|---|
4.7インチ | iPhone 6s | iPhone 7 | iPhone 7s |
5.5インチ | iPhone 6s Plus | iPhone 7 Plus | iPhone 7s Plus |
5.8インチ | – | – | iPhone 8 |
仮に「iPhone 7s」「iPhone 7s Plus」iPhone 8が発表されるとした場合、2018年のiPhoneはネーミングの渋滞が起きる。「iPhone 7s」の後継モデルは、順当に行けばiPhone 8と呼ばれることになるが、iPhone 8は既に発表されているモデル名になる。ハッキリ言って意味不明だ。
モデル | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 |
---|---|---|---|---|
4.7インチ | iPhone 6s | iPhone 7 | iPhone 7s | iPhone 8 |
5.5インチ | iPhone 6s Plus | iPhone 7 Plus | iPhone 7s Plus | iPhone 8 Plus |
5.8インチ | – | – | iPhone 8 | iPhone 8s? iPhone 9? |
そもそも、「iPhone 7s」「iPhone 7s Plus」に加え、iPhone 8が同時に登場するというのは極めて分かりづらい。過去を振り返っても、ナンバリングが異なるiPhoneモデルが同年に発表されたことはない。
正式名称は「iPhone Plus」という噂もあったが、「iPhone Plus」はiPhone 8と同じぐらい分かりづらい。「iPhone 7s Plus」と「iPhone Plus」が同時期に発売されたら、カオスだ。
そこで、「iPhone Pro」というネーミングの場合を見てみよう。2018年は、「iPhone 7s」がiPhone 8になっても問題ない。
モデル | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 |
---|---|---|---|---|
4.7インチ | iPhone 6s | iPhone 7 | iPhone 7s | iPhone 8 |
5.5インチ | iPhone 6s Plus | iPhone 7 Plus | iPhone 7s Plus | iPhone 8 Plus |
5.8インチ | – | – | iPhone Pro | iPhone Pro |
ポイントは、「iPhone Pro」のネーミングが2017年も2018年も変わっていない、ということ。これは、MacBook ProやiPad Proを参考にしているのだが、「Pro」の付くモデルはナンバリングがない。
仮に今年「iPhone Pro」が登場した場合、翌年の後継モデルが同じく「iPhone Pro」でも問題はないだろう。
「Proユーザー向けのiPhone」というターゲティング
「iPhone Pro」というネーミングがしっくり来る理由はもう1つある。それは「iPhone 7s」「iPhone 7s Plus」とは異なるターゲットを狙っていることが考えられるからだ。
順を追って解説する。
iPhone 7の後継モデル=一般モデル、目玉機能を1つ追加へ
まずは「iPhone 7s」と「iPhone 7s Plus」のターゲティングから考えてみる。
「iPhone 6s」からiPhone 7の見た目が劇的に進化しなかったため、2017年のiPhoneを「3年ぶりのメジャーアップデート」という見方もできてしまうかもしれないが、仮に今年が「s」系アップデートの年だと認識した場合、「iPhone 7s」はiPhone 7と比較して内部スペックが強化され、カメラ性能が改良され、何かしら目玉となる新機能が用意される。
この「目玉となる新機能」とは、「iPhone 5s」では「Touch ID」、「iPhone 6s」では「3D Touch」のことを指している。報じられている噂をもとに予想を立てると、「iPhone 7s」はワイヤレス充電がそれに当たるのではないかと考えている。
「iPhone 7s」シリーズはiPhone 7シリーズの後継モデルに当たると考えられる。つまり、幅広く一般層をターゲットとした端末になり、価格帯はiPhone 7やiPhone 7 Plusとほぼ同じ、もしくは値上げしたとしても僅かな値上げになると予想している。
2017年、「新しいiPhoneを買おう」となった場合、店頭では「iPhone 7s」と「iPhone 7s Plus」が勧められるのではないだろうか。
「iPhone Pro」はプロユーザーを意識したProモデル
一方、「iPhone Pro」は既存のナンバリングとは異なり「Pro」と名付けられた場合、その名に相応しい機能と価格帯が設定されると予想している。
現状、iPhoneのラインアップには「iPhone SE」「iPhone 6s/6s Plus」「iPhone 7/7 Plus」が用意されている。最新機種が欲しい人は「iPhone 7/7Plus」を、大画面モデルが欲しいが予算を抑えたい人は「iPhone 6s/6s Plus」を、とにかくコンパクトなモデルが欲しい人は「iPhone SE」を選ぶことができる。
現状のラインアップでAppleはまだ抑えられていないターゲットがある。それは、ハイエンド層だ。
ハッキリ言ってiPhone 7とiPhone 7 Plusでも、日頃普通に使う分には十分すぎる性能を持っている。写真も綺麗に撮ることができ、キビキビ動作するので操作性も問題ない。Suicaも利用できるようになり、耐水性能も用意され、正直、不満らしい不満はない。
ただ、逆にiPhoneが高性能化したため、iPhoneで事足りるという人も増えてきた。これまではノーパソがなければできなかったことが、大抵のことはiPhone単体で完結することも少なくない。動画の編集さえもできるのだから!
そこで、iPhoneをより本格的に、よりハードに使い込むプロユーザーを意識したProモデルとして、「iPhone Pro」を投入するのだ。だからiPhone 8ではなく、「iPhone Pro」なのだ。Macに普及モデル(MacBook)とハイエンドモデル(MacBook Pro)があるのと同じように、iPhoneにも「Pro」モデルを投入する、と言う考えだ。
「iPhone Pro」は、全面ディスプレイを搭載し、外向きカメラに3Dレーザーセンサー、内向きカメラに世界初の3D顔認識カメラシステムを搭載するなど、カメラ性能が大幅に強化されると予想される。もちろん、「iPhone 7s」シリーズと同じくワイヤレス充電にも対応すると言われている。
iPhone 8は「A11」、「iPhone 7s/7s Plus」は「A10」を搭載するという噂もある通り、「iPhone Pro」は「iPhone 7s」シリーズをさらに上回る性能を持つ可能性は高い。カメラにも3Dセンサーを活かした独自の機能が用意されるだろう。
Appleはマーケティングの一環として、極めて戦略的に各製品に価格を付けている傾向がある。もちろん、3Dセンサーなど「iPhone Pro」にしかない高価な部品が搭載されることも影響すると思われるが、プロユーザー向けというブランディングのために「iPhone Pro」は「iPhone 7s」シリーズよりも高い価格を設定するだろう。
いざ発表され、「iPhoneに10万円以上は高すぎる」と喚くような人は、そもそも「iPhone Pro」のターゲットではないのだ。大人しく「iPhone 7s」かそれ以前のモデルを購入すればいい。
Appleが狙っているターゲット層は、「iPhone Pro」の価格が「iPhone 7s」よりも数万円高かったとしても、その価格以上に「iPhone Pro」に価値があると判断するような人達だ。そのような人が確かに存在すると分析し、「iPhone Pro」を投入するのではないかと予想している。
「iPhone Pro」はiPhone初の「Pro」ライン
「iPhone Pro」は、プロユーザー向けのiPhoneになる。だから、次期iPhoneの名称はiPhone 8ではなく、「iPhone Pro」になる、と僕は思っている。
片手で操作できるが、より大きい画面スペースでコンテンツが満喫できる本体とディスプレイ。高級コンデジまたは一眼レフに匹敵するようなカメラ性能やAR・VRなど最新カメラ機能。
iPhone 7とiPhone 7 Plusが進化したモデルでも十分だが、それをさらに上回るプロユーザーをターゲットとした非常に高価なiPhoneが「iPhone Pro」になるのではないだろうか。
MacBookに対するMacBook Pro。iPadに対するiPad Pro。そして、「iPhone 7s/7s Plus」に対する「iPhone Pro」。個人的にはとてもしっくり来ている。
全面ディスプレイを搭載する次期iPhoneの名称、皆さんはどう思うだろうか。是非皆さんの予想も教えてください!
次期iPhone、名前は何になると思う?
(参考:iPhoneニュース・噂 ・最新情報に関する記事まとめ → https://t.co/DaZcb3TIrM)
— g.O.R.i(gori.meの中の人) (@planetofgori) July 23, 2017
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