WWDC 2018:発表予想まとめ
いよいよ来週には「Worldwide Developers Conference 2018」、通称「WWDC 2018」が開催される。着々と会場の設営も進められているそうだ。
注目の基調講演は、現地時間6月4日午前10時から(日本時間6月5日午前2時から)開始され、ライブ中継を実施することも発表されている。
今年のWWDCは一体どのような内容になるのか。例年に比べて事前の噂やリーク情報は比較的少ないが、今のところ報じられている情報をかき集めて「WWDC 2018」の発表予想として紹介したいと思う!
ソフトウェア:次期OSの発表は間違いない
何はともあれ、ソフトウェアの発表、つまり各OSの次期バージョンの披露は当日されることは間違い無いだろう。
iOS 12
当初は「iOS 12」でiOS/macOS対応のユニバーサルアプリを開発できる機能が提供されると噂されていたが、その後、iOSの開発を2年スパンで進める方針に変更する決定を下し、「iOS 12」の一部新機能を来年に延期したと見られている。
Bloombergが報じた内容によると、「iOS 12」ではアニ文字がFaceTimeで利用可能になり、Siriがより深く統合され、「おやすみモード」の機能が改善されると伝えられている。
また、NFCチップへのアクセスをデベロッパーに完全解放されるという情報や、「Face ID」が横向きでも認証可能になるという情報もある。
総じて性能と品質向上に重点を置いたアップデート内容になると見られ、革新的な新機能は2019年までお預けになるとの見方が強い。
macOS 10.14ーー”Mojave”?
「macOS 10.14」も品質重視のアップデートになると噂されている。
iOS/macOS対応のユニバーサルアプリを開発できる機能の一環としてMacでも「ホーム」アプリが利用可能になるという噂もあったが、開発機能自体が2019年に発表される計画になっていることから、今年のアップデートで用意されるかどうかは不明。
発表される可能性が高そうなのはFusion DriveのAPFSサポート。Apple幹部がは「近日中」と明言していることから、今年のWWDCの発表内容に盛り込まれていると期待したいところ。
名称の候補も出ている。商標登録の情報から「Mojave」「Sequoia」「Ventura」「Sonoma」のいずれかになる可能性があり、「Mojave」が有力視されているが、正解は当日にならないと分からない。
watchOS 5
驚くほど何も情報がないwatchOS 5だが、今年も新しい文字盤が追加されるのではないかと個人的には予想している。
文字盤と言えば、サードパーティ製の文字盤を解放することを示唆するコードが発見されている。昨年の目玉はアクティビティ関連機能であったことを考えると、今年は文字盤が主役になったりして?
tvOS
新しいコンテンツの制作などに注力している話は挙がっているが、そもそも日本で視聴できない内容可能性が高く、「Apple TVとtvOSは今後どうなるんだろうな」と斜に構えて見ている。
Siri
個人的に今年最も注目しているのはSiri。
というのも、現状、SiriができることはAlexaやGoogleアシスタントと比較するとできることに限りがあり見劣りする上に、精度が低い。目の前にあるiPhoneにハッキリと話しかけて誤変換する様子を見せつけられるとイライラする。
幸いにもAppleはGoogleの検索とAIの元責任者を採用したと報じられている。この短期間で劇的な進化を遂げるか分からないが、少なくとも正式リリースは9月頃、その後のアップデートで改良される可能性もあるため、期待したい。
有料版Apple News?Apple Booksの登場?
もう1つ気になる動きとして、今年3月にAppleは定額雑誌読み放題サービス「Texture」を買収している。これが新しい形でWWDCで披露される可能性があるかもしれない。
「Books」アプリの大幅リニューアルを計画しているという噂もあり、iBooksと統合して「Apple Music」に続く「Apple Books」を用意する事も考えられるが、「Apple News」に有料モデルを導入するという方向性もあり得る。
ところで「Apple News」は日本でもいつかサービスが提供開始されるのだろうか。
ハードウェア:何が発表されるのか、本当に発表されるのか
ソフトウェアの発表は毎年恒例。盛り上がる新機能もあるとは思うが、やはり注目は新製品の登場。
大変残念なことに「WWDC 2018」では新型MacやiPadは披露されない見通しであるとBloombergが発表していることから、新型MacBook ProやiPad Proは今年後半までお預けとなりそうだ。
仕方ないので、ここからはこれまで報じられている情報や発表が予定されている製品の最新動向を中心にまとめておく!
MacBook Pro
個人的に最も発表される可能性がありそうだと思っているのはMacBook Proのアップデート。
外観の劇的な変化は期待できず、もちろんSDカードスロットだけ復活することはあり得ないと思うが、第8世代のIntelプロセッサにアップグレードされる可能性は十分ある。一部モデルに出荷の遅れが発生したと報じられていたが、一時的だったようで、在庫に大きな変化は記事執筆時点では見られていない。
一方で、MacBook Proのキーボードがデザイン上の欠陥があると話題になっている。旧モデルと比較して2倍も不具合が発生すると報じられ、集団訴訟は2.6万人以上が賛同している。
仮に新モデルが発表された場合、キーボードが改良されているのか気になる。
MacBook / MacBook Air
MacBook Airがアップデートされるという噂はあったが、2018年後半に延期された、というのが4月30日に報じられた最新情報である。つまりWWDCではアップデートされないかもしれない。
その一方で、13インチ型MacBookが登場するという噂はある。信憑性は定かではないが、Foxconn内部関係者を名乗る人物がMacBook Airの生産が終了したとコメントしていたことも考えるとMacBook Airはついに生産終了し、12インチモデルだったMacBookは1インチ大きくなり、13インチ型MacBookとして発表されるかもしれない。
iPad Pro
一部では「Face ID」搭載のiPad Proが「WWDC 2018」で発表されると報じられていたが、Bloombergは2018年9月に発表されると伝えている。
ベゼルレスモデルのコンセプトイメージ
何れにせよ、次期iPad Proはベゼルレスになり、「Face ID」に対応する可能性が高そうだ。ホームボタンが廃止される関係で10.5インチモデルを廃止し、11インチモデルになるという情報もあるが、信憑性は不明。
AirPowerと新型AirPods(ワイヤレス充電対応モデル)
公式ページには「2018年に登場」と書かれているApple純正のワイヤレス充電台「AirPowerマット」が一向に発表される気配がない。
なんとなくWWDCで披露されるイメージができないのでやっぱり9月に披露されるのかな、と思ったり……。
Mac Pro
2019年に正式発表することが明らかになったモジュラー式の新型「Mac Pro」だが、開発者向けのカンファレンスという場であることを考えると、俗にいう”スニークピーク”として外観や予定している仕様のプレビューはしてくれないだろうか。してくれなさそう。
iPhone SE2
「iPhone SE2」に関する情報は度々報じられているが、「iPhone X」および「iPhone X Plus」と同じ2018年第3四半期後半に発表されるとの見方が強い。
gori.meが信頼できる情報筋から入手した情報は「WWDC 2018」で披露される可能性があると教えてくれたが、その後量産に関する情報は確認できておらず、やはりWWDCで披露される可能性は低いのかもしれない。
そもそも「iPhone SE2」の正体は「小型化されたiPhone X」である可能性もあり、噂されている6インチ型の液晶モデルが「iPhone SE2」である可能性も十分ある。
新しいBeatsスピーカー
Siri操作に対応したBeats製品という噂があるが、これと言った根拠がないため、不明。出ない気がする。
以上がgori.meとしての「WWDC 2018」の発表予想まとめ。書いておきながら振り返ってみると、どうも今年のWWDCはハードウェアは少なく、ソフトウェアが中心の少し地味な内容になるかもしれない。
実際にそうだったとしても失望してはいけない。というのも、これまでの1年間を振り返ってみるとAppleのソフトウェアはバグだらけだった。不具合や動作不良のオンパレードで、Appleの信頼にも響いている。
だからこそ、今年は少し足踏みすることになったとしてもソフトウェアがしっかりと想定通り動作することを確認した上で、秋に新しいハードウェア、来年に革新的な新機能を投入する方が長い目で見た時に良いだろう。
繰り返しになるが、「WWDC 2018」の基調講演は日本時間6月5日午前2時から!gori.meでは当日全力で更新するので、各種SNSのフォローをお待ちしています!まとめてみたい人は「WWDC 2018まとめ」からどうぞ!